MISC - 上原 巌
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森林浴、森林療法のいま -連載:森林と健康 第1回ー 招待あり 査読あり
上原 巌
森林レクリエーション 364 4 - 7 2017年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
現在、日本各地で、地域の森林を活用した保健休養事業が企画されている。しかしながら、その大半が低迷、停滞をしており、いわゆる「看板倒れ」のものも多い。
そこで、本論では、
1.森林を活用した保健休養事業が低迷している地域の共通点
2.森林の保健休養事業の共通点
3.保養地グループ運営の問題点
4.事業の低迷・停滞の理由
5.打開策
などについての考察を報告した。 -
保健休養のための森づくりの実践:各地におけるワークショップ 査読あり
上原 巌
森林技術 2017年6月号 903 22 - 25 2017年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
全国各地に「放置林(人工林、広葉樹二次林を含む)」が増加している今日、それらを活用し、保健休養のための空間づくりのワークショップを全国で展開している。
本論では、それらのうちから福岡県八女市、長野県筑北村におけるワークショップの事例を紹介し、その整備手法についても報告した。 -
保健休養の視点からの森づくり
上原 巌
森林技術 ( 900 ) 28 - 31 2017年03月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
「生物多様性」の重要性が近年とくに指摘されるようになっており、その動きの中で、「多様性」の価値の重要性もまた指摘をされてきている。森林・林業界においても、森林の「多面的機能」はもとより、生物多様性の重要性が声高にされるようになり、単一的、画一的でない、視点、手法の森林・林業の重要性が指摘され、「多様性」が一つのキーワードともなっている。
本論では、その多様性の中で、“森づくりの多様性”について、さらにその中でも「保健休養のための森づくり」について、自分が取り組んできた事例から報告を行った。
2011年12月に林野庁・内閣府が行った「森林と生活に関する世論調査」によると、景観・風景を楽しむ、心身の気分転換、自然の中でのんびりなどの回答割合が過半数を占め、精神的な気分転換、リラックスなど、静的な過ごし方をする国民が多く、登山、森林づくりボランティアなどの動的なアクティビティで過ごすのは少数派であることが示唆されている。かつての登山ブーム、スキーブームなどは現在沈静化し、逆に、のんびり、ゆっくり過ごすことを希望する国民が多いことが現在の趨勢である。
以上のことから、保健休養を目的とした森林づくりのあり方を検討する必要性が示されている今日、これまで自分が取り組んできた保健休養のための森づくりに関わった北海道および鹿児島県における地域病院での事例を紹介・報告した。
2003年に林野庁が発表した「高齢社会における森林空間の利用についての調査報告書」によると、病院周辺の森林を活用したいと希望している地域病院が過半数以上にのぼることが明らかにされており、今回の報告事例は、その希望に応える事例となりえたこととも考えられた。
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里山林を活用した保健休養の可能性
上原 巌、大場龍夫、奥 敬一、高橋生志雄、田中 浩、松本康裕、箕輪光博、山本信次
里山林の持続的利用を通じた再生手法に関する調査 18 - 24 2016年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:日本林業協会
計8名の調査委員会のメンバーによる調査報告書であり、「里山林を活用した保健休養の可能性」の項(18~24頁)を執筆した。
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森林保健研究の概況と今後の展望
上原 巌
森林保健研究 1 9 - 11 2016年10月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林保健学会
要旨:昨今は,「健康ブーム」であり,その健康ブームの中心,キーワードになっているのは,「自然」である。「自然の摂理」「本来の自然」に従った暮らし方,生き方が私たちを健康に導き,「自然環境」の中にこそその答えがあり,健康を取り戻すことができるというコンセプト,自然に従った生き方や自然を享受した健康増進は,古今東西で云い伝えられてきている。たとえば,「医学の祖」と云われる古代ギリシャの医師ヒポクラテスは,自然と人間の関係性から健康にアプローチした医学者であった。ヒポクラテスは,天体条件からはじめ,季節変化,気象条件,居住環境の条件,植物環境,そして,各患者の生活習慣,様式,体質,性格,嗜好,毎日の運動状況などから,総合的に治療法を処方していく姿勢をとっていた。人間の病気は,「人間の内にある自然」と「外にある自然」との不調和から生まれると考えるヒポクラテスの姿勢は21世紀の今日でも参考になることが多々ある。現在の日本における身近な森林を活用した保健休養の実践例では,生活習慣病の予防,精神疾患の治療,障害者療育,地域病院における作業療法やリハビリテーション,メンタルヘルスのこころみなどが萌芽し,みられている。ヒポクラテスの時代であっても,現代であっても,人間の健康は自然がもとになっていることは不変であり,普遍である。現在我が国の農山村に放置された森林や里山,休耕田なども地域住民の健康作りや福祉活動,そして医療利用の一環として再生する可能性が潜在しており,特に福祉分野の視点においては,地域の身近な森林での活動を核として,地域コミュニティを再形成していくことが今後の新たな福祉や医療,保健休養の一つの形態,パラダイムにもなり得る可能性を持っている。身近な森林を住民自らが自主的に楽しめる生活が,これから少しずつ市民の手によって全国で萌芽する種まきを今後も継続し,本学会誌は,その役割の一端も担っていくものとする。
キーワード:森林,保健休養,ヒポクラテス,地域,医療,福祉,メンタルヘルス
Abstract: Recently, in our 21st century, “health boom” and “health movement” have been taken place. The base and keyword of them is NATURE. In all over the world, the concepts of nature guides us to healthier lives have been known. Then, we have still attempted to follow the nature to promote our health. Hippocrates was an ancient Greek medical doctor and a physician who approached the relationship between human and health and nature. He made his prescription by reconsidering and arranging astronomic matters, climates, dwell environments, vegetative environment, patients’ and clients’ lifestyles, characters, flavors, exercise conditions, and so forth. We can still learn his attitude reconsidering the balance of our inner nature and outer nature to promote our health. In present Japan, some attempts dealing with forest and nature have been sprout up in the social welfare, medical, psychological, educational, mental health fields, and so forth. Especially, in the social welfare field, rural forests have big possibility not only for promoting health, but also for making new community and paradigm “rural health is made by rural forest”. We the Society of Forest Amenity and Human Health Promotion in Japan continue and encourage the new sprout attempts. This journal is also going to act the mission.
Keywords: forest, health promotion, Hippocrates, rural, medical, social welfare, mental health -
研究の視点いろいろ -精緻な林分管理モデルづくりに向けて-
上原 巌
現代林業 24 - 29 2016年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国林業改良普及協会
今後の日本の林分管理における、森林の変化予測(4次元スケールでの手法)、「健全な森林」の林学的意義、樹木の指標性解析、森林・林分構造のモデル解析アプローチなどについて報告、解説した。
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精緻な林分管理の指標 -天然更新の樹木を再考する-
上原 巌
現代林業 14 - 23 2016年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国林業改良普及協会
林分管理の一つの指標として、林内における天然更新の樹木に着目し、その指標性をはじめ、森林の持つ「自己治癒・免疫機能」としての植生変化、「開放系林分・閉鎖系林分」、4次元スケールでの林分変化予測などについて報告、解説、提案をおこなった。
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森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究
上原 巌
森林科学 ( 77 ) 43 - 46 2016年06月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林学会
日本森林学会大会におけるテーマ別セッション「森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究」は第127回大会(2016年3月:於 日本大学)で12回目を迎え、森林科学研究の分野の中で、一般市民の関心が高い分野の1つである。
これまでの大会では、生理的および心理的なアプローチの基礎的研究をはじめ、臨床事例、研究手法、尺度開発、国内外の地域における事例研究などが発表されてきた。基礎的研究から、保健休養に供する森林環境の整備といったハードの課題、治療・保養プログラム作成等のソフトの課題、そして各臨床症例や、保養地事例などに至るまで多岐にわたった内容になっていることが特徴である。そのため、森林・林業関係者だけでなく、医療、社会福祉、心理、教育など、多領域の専門家とコラボレーションを行ってきていることも本セッションの特色であると言える。
森林環境は、一般市民の日常的な健康増進はもとより、職場における保健衛生や、医療、福祉、教育などの諸分野においても利用の可能性が大きい。
本大会のセッションでは、そのような視点から生活習慣病や心の健康づくりに供する森林、樹木の利用、活用手法などの調査研究に特に重点を置き、また森林環境の持つ保健休養機能についての研究アプローチについても検討、考究している現状について報告した。 -
東京農業大学・奥多摩演習林における造林学実習の紹介
上原 巌
森林技術 ( 889 ) 24 - 27 2016年04月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
東京農業大学・奥多摩演習林における森林総合科学科学生の実習概要について報告し、あわせて2014、2015年に行った学生アンケートの結果も報告した。
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私有林への新たな造林支援を -多様な森づくりー
上原 巌
現代林業 2016年 ( 1月 ) 54 - 59 2016年01月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国林業改良普及協会
造林の使命、目的をはじめ、森林環境における多様性、森林の生産性、現在における造林の課題、多様な造林目的などについて記述した。
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海外における森林での保健休養の取り組み
上原 巌
現代林業 2016年 1月号 1 - 6 2016年01月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国林業改良普及協会
韓国、台湾、ドイツ、イギリスにおける森林浴、森林療法の事例を紹介した。
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身近な自然・森林で自らの健康を再考する -ヒポクラテスの姿勢に学ぶー
上原 巌
森林と林業 2015年9月号 4 - 5 2015年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:日本林業協会
古代ギリシャのヒポクラテスの思想から、現代の森林浴、森林療法に継承されているもの、また日本各地における森林療法の取り組みの萌芽状況について報告した。
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里山林の持続的利用を通じた再生手法に関する調査
上原 巌、大場龍夫、奥 敬一、高橋生志雄、田中 浩、土屋俊幸、箕輪光博、山本信次
里山林の持続的利用を通じた再生手法に関する調査報告書 2014年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:日本林業協会
平成25~26年度に行われた「里山林の持続的利用を通じた再生手法に関する調査委員会」の一人として同調査に参画し、同報告書のうち、「里山林を活用した保健休養の可能性」(pp.18-24)を担当執筆した。
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床土に木炭を施用した挿し木苗の養成試験
上原 巌
森林技術 ( 870 ) 32 - 35 2014年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
木炭を混合した挿し床を設定し、挿し木苗の成長への影響を調べた試験結果を報告した。
供試材料は、ポプラ、イチョウの2樹種の挿し穂(20㎝)を用い、カラマツ、ナラ、オガ粉(ナラ材のオガ粉を固めたもの)の木炭をそれぞれ鹿沼土、黒土に混合した挿し床に挿し付けた。挿し付けは2013年5月上旬、掘り取りは同年10月下旬に行い、各挿し木苗の成長を観察し、根重と枝の伸長量などを比較した。
挿し穂の活着率は、ポプラの鹿沼土の挿し床では、カラマツ炭90%、ナラ炭85%、オガ炭85%、対象区65%、黒土の挿し床では、カラマツ炭70%、ナラ炭10%、オガ炭5%、対象区30%であった。
イチョウでは、鹿沼土の挿し床でナラ炭75%、オガ炭90%、対象区100%、黒土の挿し床では、ナラ炭35%、オガ炭45%、対象区5%との結果となった。
pHは、鹿沼土、黒土ともに全体的にやや酸性に変化した。 -
本の紹介 「清和研二 著 多種共存の森」 1000年続く森と林業の恵み 招待あり
上原 巌
森林技術 861 32 - 32 2013年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:日本森林技術協会
著者の清和先生とは,宮城県での視覚障害者を対象とした森林療法の仕事を一緒に担当させていただいたことがある。もちろん清和先生は森林生態学がご専門なのであるが,森づくりとその保健休養の効果についても興味をお持ちであり,そんなことからも本書のタイトルである「多種共存」の書き手としてのお人柄がうかがえる。
本書で清和先生は,天然林を一つの指標,お手本として論考とご研究を進められている。これまで林業界で云われてきた「尾根- マツ,沢- スギ,中- ヒノキ」といった単純な施業方法ではなく,個々の樹木,植物,動物,菌類の生存特性から森林が成立するメカニズムを考察し,実地に検証を行い,短絡的,近視眼的なゾーニングなどの手法ではなく,「生物多様性」が健全な森林の回復の主軸になることを導き出されている。この「生物多様性」を論拠にした森林づくりは,単相林で,間伐率,土壌養分などの要素からしか考えていなかった従来の施業方法の欠陥も明らかにし,今後の日本の森林の再生に大きな光を与えるものとなるが,その論
拠は本書に詳しく書かれている。
特に,「ジャンゼン-コンネル仮説」による,「親から離れるほど子ど
もの生存率は高まる」「親木の下では他種の子どもが生き残る」の検証などは一般の方々にとっても興味深い研究内容であり,森づくりの観点から従来の生態学の「棲み分け理論」とも結合していく流れには快哉感を覚えた。本書の中で清和先生が度々繰り返す「森が創られる仕組みは複雑にして精妙である」との言葉は,森林・林業界のすべての者があらためて胸に刻まなければならない言葉であろう。
最後に,本書を通して清和先生はご自身の生い立ちや日常生活における森林とのかかわり,そしてかつての巨木林への憧憬も語られている。はたして太古の巨木の森は還ってくるのか? 本書はその巨木の森への稚樹,後継樹を育てていく一つの道標にもなっている。 -
森林療法の最新トピックス(その3) ヒポクラテス、森林美学、そして森林療法
上原 巌
森林レクリエーション 319 4 - 7 2013年12月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
古代ギリシャの「医学の祖」であるヒポクラテスの思想、19世紀のザリッシュ、20世紀の新島善直、村山醸造の「森林美学」の思想から、現在の森林療法までの流れを概観し、今後の展望について記述した。
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森林療法の最新トピックス(その2) 地域病院における森林療法の事例
上原 巌
森林レクリエーション 318 4 - 7 2013年11月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリレーション協会
鹿児島県霧島市の霧島桜ヶ丘病院における、病院周辺のスギ、ヒノキ放置林を活用した、認知症患者対象の森林療法の事例を報告した。
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森林療法の最新トピックス(その1)-市役所職員を対象とした事例-
上原 巌
森林レクリエーション ( 317 ) 4 - 7 2013年10月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
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森の効能を知る -心と体を回復する森林療法の基礎知識-
上原 巌
Tokyo Walker 22 - 23 2013年10月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア) 出版者・発行元:角川マガジンズ
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森林の保健休養効果評価の一モデル
上原 巌
山林 1552 38 - 44 2013年09月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:大日本山林会