MISC - 上原 巌
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森林公園の「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」(2) <連載>森林と健康 -森林浴、森林療法のいま-第20回 招待あり
上原 巌
森林レクリエーション 399 8 - 12 2020年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
各地の森林公園におけるバリアフリー、ユニバーサルデザインの事例として、
①神戸市立森林植物園
②愛知県立森林公園
の二つの事例を紹介した。 -
身近な自然観察 世田谷区の公園、緑地 招待あり
上原 巌
令和2年度 東京農業大学 教員免許状講習 1 1 - 10 2020年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 出版者・発行元:東京農業大学 教職課程
令和2年度の東京農業大学・教職課程主催の教員免許状更新講習会における「身近な自然観察 世田谷区の公園、緑地」のテキストである。
内容は、
1.森林の定義
2.森林の種類
3.身近な樹木の観察
4.農大構内での観察
5.世田谷区の緑地、森林
6.森林の意義
などである。 -
上原 巌
森林技術 939 26 - 29 2020年07月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
森林療法(forest therapy)はアジア,ヨーロッパ,アメリカ,オセアニアに至るまで,いまや世界的な広がりを見せている。また,同時に,森林をはじめとした自然やそれらを活用した「セラピー」に関わりたい
という人は世界各地に見られる。これは現在の都市化社会を主体とした生活様式が抱える問題と,自然回帰志向,またそれらによる新規ビジネスの勃興の3 要素が融合した,現代社会に見られる一つの特徴であろう。
その中で本報では,ヨーロッパのベルギーにおける事例を報告した。
内容は、以下の通りである。
①ベルギーの森林と保健休養での活用
②自然の要素を取り入れた地域病院
③王立樹木園と、ブナとオークの森林公園
④大学演習林と市民の森
⑤市民による園芸療法、森林療法の実践 -
森林公園の「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」(1) 招待あり
上原 巌
森林レクリエーション 398 4 - 9 2020年07月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
はじめに、バリアフリー、およびユニバーサルデザインの定義にふれたあと、東京都立砧公園、神戸市立森林植物園の2つの事例をとりあげ、そっれぞれの森林公園における現地調査の概要を報告した。
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森林林業振興助成事業 令和元年度 成果報告書 森林を活用した障害者・高齢者の保健休養及びレクリエーションの今後の展開方向に関する実証的調査事業
上原 巌
森林林業振興助成事業 令和元年度 成果報告書 (日本森林林業振興会・全国森林レクリエーション協会・日本森林保健学会 共同) 1 1 - 57 2020年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:会議報告等 出版者・発行元:日本森林林業振興会
2020年度 事業報告 要旨
21世紀を迎えた今日、障害者を含むすべての人々が同等に生活し活動する社会を目指す「ノーマライゼーション:normalization」の理念に基づき、障害等の有無にかかわらず、誰もがその人格と個性を尊重し、支え合う「共生社会」の実現が求められている。
このような社会背景の中、2020年(令和2年)に身体障害者(肢体不自由(上肢・下肢および欠損、麻痺)、脳性麻痺、視覚障害、知的障害)を対象とした世界最高峰の障害者スポーツの総合競技大会であるパラリンピックが東京で開催されることとなった。1998年(平成10年)の長野パラリンピック冬季大会の際にも同様の現象がみられたが、同大会の開催を契機に一般の障害者スポーツへの関心が再び急速に高まっている。この機運を障害者全体への理解へと繋げ、さらにノーマライゼーションの普及、定着をはかっていくことも、今回の東京パラリンピックの開催趣旨、ミッションとしても重要な意義を持っている。 そして、障害者への理解がより深化したノーマライゼーション社会の実現のためには、様々な分野、機会を通じて必要な措置を講ずる努力をしていくことが重要である。
森林は、木材生産をはじめ、災害防止、水源涵養、生物多様性の保全など、様々な機能を有し、近年はその保健休養機能として、森林浴や森林療法など、人々の健康増進をはじめ、医療、福祉においてもその活用が広がり、人々の関心、ニーズも高まっている。また、近年では、トレイルラン、マウンテンバイクなど、郊外の森林環境を活用したアウトドア・スポーツも同時に人気を高めてきている。
しかしながら、前述したノーマライゼーション社会の実現のためには、障害等の有無にかかわらず、すべての人が森林を活用し、その保健休養効果やスポーツ、レクリエーションを享受できる環境・施設整備や、利用プログラム・ソフトの開発、そしてそれらをサービス・供給する体制の構築および人材面を育成することが課題である。
そこで、本事業では、わが国における障害者の森林活用の現状を調査分析するとともに、諸外国における状況と比較検討も行い、わが国における課題を抽出して、今後の展開方向をまず検討する。次に、森林の活用が障害者に及ぼす影響等を調査し、障害者が保健休養やスポーツ、レクリエーションの場として、その積極的な利用のために必要とする施設の整備や、効果的な利用プログラムを開発するとともに、その活動を支援する人材育成および体制づくりを検討する。これらの検討を通じて、障害者の森林を活用した保健休養および森林レクリエーション、スポーツの普及を図ることを目的とした。
<初年度 2020年度の内容>
1.わが国における障害者の森林活用の現状調査
わが国における障害者の森林活用の現状調査として、特に森林林公園等における障害者対応の状況の把握を行った。障害者が保健休養やレクリエーションとして森林公園等を利用するに当たっては、健常者とは異なったニーズや視点に立った施設整備や利用プログラムが必要となるため、まずはその障害者の森林活用の実態を把握することを目的に、全国の主要な31か所の森林公園(レクリエーションの森を含む)の管理者等に対してアンケート調査を実施し、障害者の利用状況、障害者に対応した施設の整備状況、障害者が利用できるプログラムの有無と内容を調査し、そのアンケート結果をふまえ、先進的な事例・モデル等を持つと思われる東京都立砧公園、神戸市立森林植物園、愛知県森林公園の3か所を選択し、現地調査を行った。
2.森林における障害者への対応の諸外国の現状調査
障害者が森林での保健休養やレクリエーション活動を行うために必要な施設整備のガイドライン等について諸外国での整備状況の文献調査を行い、その結果から、ベルギーにおける障害者の森林利用についての先進的な優良事例を収集した。
3.シンポジウムの開催
上記の1,2の調査結果を報告するシンポジウムを2020年6月2日に東京都内で開催 予定であったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の発生・流行とその対策による緊急事態宣言発令のため、開催は中止となった。
次年度2021年度以降に開催を期したい。 -
上原 巌
森林技術 938 46 - 49 2020年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林技術協会
「森林療法」という言葉が,日本森林学会で1999年に提唱されてから20 年が経過した。この間,いくつもの派生語が生まれ,地域おこしビジネスへも分化し,さまざまな変遷が見られている。
森林療法のオリジナルの定義は,「森林療法とは,森林環境を利用したリハビリテーション,カウンセリング,療育,作業療法,代替療法など,森林を総合的に活用した健康増進および福祉医療のこころみ」であった(上原1999)。しかしながら,その森林療法を具体的にはどのように導入し,実践したらよいのかわからないというのが,20 年経っても各地における実情なのではないだろうか?特に,地域福祉の重要性がさらに高まっている今日,森林療法の意義と需要も高まっている。しかし,その森林療法の導入には,「特別な森林環境が必要とされるのか?」「何らかの認定が必要なのか?」と,その実施に向けて二の足を踏んでいる福祉団体,関係者が多いことが推察される。
そこで、本報告では,埼玉と福岡における「地域の山林と福祉」が融合した二つの事例を紹介した。いずれも,地域の何の変哲もない山林の活用事例である。ここであえて強調しておきたいのは,「森林療法は万人のた
めのもの」ということだ。たとえば,インドのヨガなども今や地球規模で世界中に広がったが,それは老若男女を問わず,万人が親しみ,取り組むことができたからである。もしヨガが特別のお金を必要とし,特定の権利や登録商標であったなら,かくも広がらなかったことだろう。森林療法も同様である。
現在の社会における貧富の格差をはじめ,障害,人種,性別などに左右されず,すべての人に広がり,親しまれていくことを願っている。本報の地域の山林と地域福祉が結び付いた事例は,その一端である。 -
福岡県八女市の山林での活動 <連載>森林と健康 -森林浴、森林療法のいま- 第18回
上原 巌
森林レクリエーション 397 4 - 7 2020年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
福岡県八女市の山林を活用した、地域の森林関係NPOと社会福祉NPOによる協働の森林療法(作業療法)の事例について報告した。
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上原 巌
現代林業 2020年5月号 1 - 6 2020年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国林業改良普及協会
福岡県八女市黒木町の山林では、地元のNPO法人「山村塾」と、となりの柳川市のNPO法人「宝箱」が協働で発達障害、精神障害者の方々を対象に、地域の山林を活用した森林療法に取り組んでいる。
「宝箱」が森林療法をとりいれたのは2008年。2020年現在は、八女市の共有林を借りて、毎月2回のペースで森林療法を継続している。内容は、林地残材の丸太を搬出し、それを長さ1mほどに玉伐って運び、ボイラー資材にするという作業療法を主とするほか、林内のスギの落ち葉集めなども行い、それらはボイラーの焚き付けに使われている。山林での活動は、「見つける」「拾う」「運ぶ」「切る」「集める」などの単純作業に分割され、それぞれの利用者が各自の得意な活動に取り組んでいることがポイントである。山林での活動時間は、2時間程度。柳川市と八女市の往復の時間も入れると、半日がかりの活動である。
林地から搬出された材をボイラーで燃焼させた熱は、施設内の暖房をはじめ、介護入浴サービスの給湯などに利用されている。ボイラーの利用を始めてからは、さらに近隣の木工所やホームセンター、造園業者などからも木質残材が集まるようになった。
この地域の山林と福祉との融合は、何の変哲もない、どの地域にも見られる山林の活用であることが特徴だ。いわばどの山林であっても、森林療法の舞台となれることを示している。
現在の社会における様々な較差をはじめ、障害、人種、性別などにも左右されず、すべての人に森林療法が広がり、親しまれていくことを願っている。 -
地域の山林を利用した森林療法(埼玉県飯能での事例) <連載>森林と健康-森林浴、森林療法のいま- 第17回
上原 巌
森林レクリエーション 396 10 - 13 2020年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
「西川林業」発祥地である、埼玉県飯能市において、地元の森林活動NPOと東京の社会福祉法人の協働により、スギ、ヒノキ林を活用した森林療法を実践した結果を報告した。
活動を行ったのは、飯能市吾野地区のスギ、ヒノキ林であり、そのうち15年生の若齢ヒノキ林では間伐と搬出リレーによる作業活動も行った。
休養と活動を組み合わせた日帰りのプログラムであったが、社会福祉施設利用者の保健休養だけでなく、林産物の生産販売の可能性も得ることができた。 -
地域病院、社会福祉施設の事例 <連載>森林アメニティのすすめ -私たちの健康と森林ー 第2回目 招待あり 査読あり
上原 巌
グリーンパワー 2020年2月号 8 - 9 2020年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:森林文化協会
「森林は、私たちの心身を癒し、健康を増進する」-そんなキャッチフレーズを新聞や雑誌で時おり目にする。すべての人にそれが当てはまるとは言えないまでも、実際にはどのように森林が心身を癒す事例があるのだろうか?
本報では、各地の森林を活用した治療やケアの事例を報告した。
まず治療では、精神疾患の治療や心身のリハビリテーションの一環として、またケアでは、障害者の療育活動の一環として、森林散策や森林での作業活動を展開している事例が各地でみられている。
1.地域病院での事例
北海道苫小牧市の植苗病院では、精神疾患の患者さんが、病院隣接のミズナラ林を使って、その林内環境でのカウンセリングや作業療法を実施している。ミズナラ林は病棟のすぐそばにあるため、患者さんは不安感も低く、四季の風致変化を楽しむことができる。この事例では、普段の病室内では聞くことのできない個々の患者さん内面の思いや過去の回想などをこの林内のカウンセリングでは聞くことができたり、森林の中では、医師と患者という関係性や障壁が緩和されたりと、森林という空間、場を共有し、その風致を享受できることも利点であることが報告されている。
また、静岡県浜松市の天竜病院では、病院隣接の公立森林公園を活用して、散策を中心に、PTSD(精神的外傷ストレス)を抱えた患者さんなどの治療を行っている。この場合、森林が何も言わない、沈黙の環境条件であることが重要であるとされている。過去の辛い場面をフラッシュバックしてしまう重度の患者さんにとって、様々なインストラクションや解説などよりも、森林が無言で受容するそのこと自体が、治療の環境としてまず適切なのである。定期的な森林散策によって、個々の患者さんは、心身のストレスを軽減する効果がはたらいたことが報告されている。
次に、鹿児島県霧島市の霧島桜ケ丘病院では、病院隣接のスギ、ヒノキの放置林に間伐、ツル切り等の手入れを行って整備をし、主に認知症の患者さんのリハビリテーションや作業療法の場として森林の活用をしている。患者さんにはご高齢の方が多く、かつての農林業の体験をお持ちの方も多いため、当初予想していたよりも森林環境はスムースにリハビリテーションの場として受け入れられたそうだ。実際、森林内にリハビリテーションの場が設けられてから、それまで室内でのリハビリには参加しなかった患者さんが自主的にその森林空間に出かけるようになったケースも見られ、森林療法の効果としては認知症に伴う障害行動の減少やコミュニケーションの活性化、短期記憶の回復などが報告されている。
兵庫県の姫路北病院においては、地域の複数の森林に出かけての精神疾患の患者さんの治療を行っており、長野県北相木村の診療所では、認知症の患者さんに、むかしのことをふりかえってもらう「回想法」を地域の山林で行っている。いずれの事例もご高齢の患者さんが中心であるが、それぞれの人生には森林が深くかかわっている場合が多い。各自の人生を振り返る場として、またそれぞれの患者さんを育んだ故郷としての森林は意義を持っており、回想の作用を患者さんにもたらしている。とりわけ長期間、病棟内から戸外に出かけることが少なかった患者さんにとっては、森林のもたらすその作用は、コミュニケーション面にも影響を与え、普段は壁を相手に話をしていた患者さんが、森の中では、ごく普通に他者と会話ができたことなども報告されている。
また、長野県の鹿教湯温泉病院では、リハビリテーションの一環として80年代より森林浴を取り入れ、温泉浴と組みあわせたこころみを行っている。
以上、これらの地域病院でのこころみは、いずれもその地域の無名の森林をそのまま活用していることにも特徴がある。様々な自然療法バブルの勃興とともに、一般には、認証を受けた“森林療法用の特別な森林”が必要とされるイメージがあるかもしれないが、決してそうではない。どの森林にも患者さんの症状に治療効果をもたらす可能性がある。また、同時に、転倒、ケガなどをはじめ、リスクやデメリットも同時に存在する。
2.社会福祉施設での事例
長野県の自閉症療育施設「白樺の家」や、発達障害者臨床福祉施設「親愛の里松川」では、地元の山林に出かけ、シイタケ原木の生産活動などの野外療育活動を行っている。各施設の利用者さんは、知的障害、精神障害、そして発達障害などを抱える方々である。森林での活動には、「歩く」「見つける」「運ぶ」「適合させる」「叩く」などの療育要素が含まれ、総合的、全人的な活動となっている。その結果、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五官のリハビリテーションを行うことなり、コミュニケーションが活性化し、感情が安定して、生活能力、社会性が涵養されたという効果が報告されている。
また、兵庫県の社会福祉施設「かがやき神戸」でも、施設のかたわらにあるアカマツ林の手入れ作業を行い、知的・精神障害者の野外活動としてその森林を活用している。手入れ不足の山林が各地にみられる今日、こうした森林での作業が「作業療法」として活用できることも特長である。
3.今後の森林アメニティの可能性は? 個々のニーズと森林アメニティの合致
働き盛りの企業人や教員の心の保養づくり、また一般市民を対象とした作業療法と森林散策、リラクセーションをミックスした活動なども各地でもちろん行われている。
わが国の近未来における「超高齢化社会」における健康づくりや、今なお増え続けている生活習慣病予備軍の予防医療などにおいても、森林の持つ保健休養効果はその意義と重要性を高めていくことだろう。しかしながら、ここで肝心なことは、「万人に効果をもたらす森林」はないということである。つまり、個々の持つニーズに対して合致する森林のアメニティ(恵み)をあてがう、組み合わせることが肝要であるということだ。例えば、何よりも静けさを必要とする人には静かな森林を、身体を動かすことを必要とする人には、アップダウンの地形のある森林環境を、職場でも森林の恵みを享受したいという人には、樹木の香りを、などのように、それぞれのニーズにできるだけ見合ったアメニティを適合させることである。
(引用文献)
上原 巌・清水裕子・住友和弘・高山範理(2017)森林アメニティ学.朝倉書店. -
森林環境の回復
上原 巌
東京農大 東日本支援プロジェクト 2019年度成果報告書 1 8 - 11 2020年01月
記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:東京農業大学
森林再生班 報告 “放置林の再生”
【これまでの経過と活動趣旨】
福島県の森林では、2011年3月の福島第一原発の事故以来、放射線量が高いことが報告されているが、その実情はいまだに明らかにされていないことが多く、地元、近隣住民からの精査の要望が高い。そこで、同年より継続的に特に南相馬市を中心とした森林に定点観測地を設け、継続的に放射線量の測定を行ってきた。
①林床におけるサンプルの採集
2018年2月の時点では、森林のリター層(落葉層)の放射線量の減少がみられ、リター分解の進行とともに放射性物質が森林土壌に移行していることがうかがえている。また、シイタケ原木の萌芽枝からは、2016年より継続して、Cs134,137ともに放射線量は検出されておらず、クロモジ(クスノキ科)、ヤマグワ(クワ科)、クリ(ブナ科)、コナラ(ブナ科)、イヌシデ(カバノキ科)、アサダ(カバノキ科)、ミズキ(ミズキ科)、サンショウ(ミカン科)、コクサギ(ミカン科)、ヤマフジ(マメ科)、アセビ(ツツジ科)、若齢スギ(ヒノキ科)、ウワバミソウ(イラクサ科)などの採集サンプルからは、Cs134は非検出であった。また、若齢のスギや遷移上のパイオニア種であるアカメガシワなどからは、Cs134、Cs137ともに非検出であった。
以上の結果から、
・放射性降物質の被害を受けた森林では、セシウム134が激減している。
・林床リターの放射線量は減少し、森林土壌の表層部に移行中。
・自然の広葉樹、針葉樹の実生では、ともにセシウム134、137の双方が検出されない個体も増加している。
・切り株の萌芽更新では、萌芽枝からの放射線量は検出されなかった。
・森林からの流出水から、放射線量は検出されなかった。
の5点が現段階までにうかがえている。
さらに今後の森林再生の施業方策としては、間伐、除伐により、林内空間をあけ、林床照度を高めることによって樹木の天然更新(風散布、動物散布)を促進し、従来の針葉樹人工林との天然広葉樹との「針・広混交林」化をすすめることが現実的であり、かつ将来の展望を持てるものであると考えられる。そのため、2019年度では、間伐、除伐などの適切な森林保育がなされないまま放置されている民有林に着目して、その林地において間伐、除伐を実施し、森林の新陳代謝をはかることを主目的とした。
②間伐対象地の調査:2019年9月
本プロジェクトの間伐対象地として選定された相馬市今田字権現182の鎌田重昭氏の所有林において、林分状況を調査した。
林分は、1983年(昭和58年)に植栽されたスギ林であり、コナラが混交している。立木密度は2000本~2400本前後であり、樹高はスギ、コナラともに8~14m、胸高直径(DBH)は、スギ、コナラともに15~25㎝であった。
林床の植生調査を行ったところ、主な下層植生として下記の木本植物が確認された。
エンコウカエデ、ヤマザクラ、アカマツ、コナラ、クロモジ、シロダモ、ウラジロノキ、ウルシ、アオダモ、ツクバネ、モミ、イヌツゲ、ハリギリ、コクサギ、シャリンバイ、ガマズミ、オトコヨウゾメ、ミツバアケビなど。その他、ササ類が繁茂している。
林分の土壌は、砂質壌土~埴質壌土である。なお、スギ立木には、間伐、除伐不足による風通しの悪さによって発生したと思われるコブ病が認められた。
林内の平均相対照度は7.4%(±13.8)であった。
③間伐の実施(2019年10月)
間伐種は本数間伐で、15%、30%、50%の3段階であり、間伐前後の比較検討も行った。間伐後、相対照度を再度測定したところ、間伐率の段階ごとに、照度が回復していることがうかがえた。
今後の予定
林分の今後の施業として、
1.スギ植栽林を、スギ・コナラ混交林を主体とした針・広混交林に仕立てていく。
スギ林に混交するコナラを残存しながら、林床における天然更新を促進し、種の多様性の増加をはかり、土壌流亡などを抑止する森林を形成していく。いわば、「人工植栽+天然更新」による森林の再生をはかる。
2.林床に芽生え、生育しているクロモジ、ハリギリ、アオダモなどの有用広葉樹を育成する。林床には有用広葉樹も数多く分布しており、それらのモニタリング、分布密度を調べながら、有用広葉樹も育成も同時に行っていく。
の二案を提案する。
福島各地の森林では、いまなお、放射性降下性物質による影響は残存しているが、森林の保育作業を促進することにより、森林自体の新陳代謝を活性化させていきたい。 -
健康と自然の癒し その表裏一体の流行 <連載>森林アメニティのすすめ ―私たちの健康と森林ー
上原 巌
グリーンパワー 2020年1月号 8 - 9 2020年01月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:森林文化協会
以下の3つの内容について、報告した。
「森林の癒し」への懐疑
「森林」の実験に垣間見えるもの
健康と森林の関係とはその他リンク: https://www.shinrinbunka.com/
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森林療法とはなにか 招待あり
上原 巌
こころの未来 22 30 - 33 2019年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:京都大学こころの未来研究センター
以下の5つの観点を含めながら、森林療法のこれからの経過と現状について記述した。
1.森林浴・森林療法という言葉
2.「健康バブル」
3.森林療法の対象と目的
4.現在の森林療法の内容
5.学会における研究・調査 -
森林の癒し効果 招待あり 査読あり
上原 巌
グリーンパワー 2019年9月号 6 - 7 2019年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:森林文化協会
2019年6月22日(土)午後1時半より、東京農業大学・横井講堂において、日本森林保健学会、東京農業大学、森林文化協会の合同主催による、「森林と健康シンポジウム」が盛況に開催された。
シンポジュウムの趣旨は、森林の持つ多面的な機能が年々その重要性を増し、森林浴、森林療法をはじめとする市民の保健休養に対する関心、ニーズも高まっている今日、地域医療、メンタルヘルス、学術研究などの視点から、森林と人間とのかかわりの方向性、可能性について再考することを目的とした。また、日本森林保健学会創設10周年の記念開催でもあり、シンポジュウムは一般公開、参加費無料で実施された。
シンポジュウムの主な内容は、以下の通りである。
1.基調講演「森林と健康」 上原 巌
本シンポジュウムのテーマでもある、森林と人間の健康の関係について、国内外における医療、福祉、心理、教育などの実践、事例を主に報告した。特に地域病院、社会福祉施設、学校、森林公園などにおいて、それぞれ認知症、PTSD,会社員、教員などの各対象者とした森の保健休養事例を報告し、
①「森林=健康」のイメージが定着しつつあるが、森林も人間も様々であり、その差異は大きく、森林で健康になる場合もあれば、そうでない場合もあること
②健康は、森林環境の条件と個人条件がうまく合致した時にもたらされる
③万人に対する森林保養のレシピは作り難い
④森林別、個人別の事例を重ねていくことが現在は最も大切
⑤ムードに乗ったビジネス投資は危険
などのことを報告し、「森林環境の健全度と人間の健全度は比例する」という仮説の提示で総括した。
2.研究報告
次に、日本森林保健学会より、3つの研究報告が行われた。
はじめに東北医科薬科大学の住友和弘准教授より、「地域医療における森林利用」についての研究報告があった。森林散策と森林内の大気測定による揮発物質との関連性や、地域における森林散策の定期的な実施によって、地域住民の高血圧患者の割合と脳卒中死亡率が減少した事例などが報告され、また、この事例から、地域の森林資源を活用した健康増進は、今後の「人生100年時代」において有効な可能性があることも述べられた。
次に、東京大学・富士癒しの森研究所の竹内啓恵特任研究員が、「森林環境と心の健康づくり」について報告した。ご自身の経験から、森林におけるメンタルヘルス活用の重要性についてまず述べられ、その後、森林散策カウンセリングの実際の事例を報告された。森林カウンセリングの意義とカウンセラーの役割についても言及され、都市部の緑地を活用したメンタルヘルス対策の可能性についても提案された。
最後に、森林総合研究所の高山範理ダイバーシティ推進室長が、「森林浴の科学的効果」について発表され、森林浴の国内外における研究の現況や、各評価指標や手法について、また森林浴を中心とした環境づくりや幸福度の向上など、今後の社会における可能性について報告した。
第2部はパネルディスカッション。ディスカッションに先立ち、森林文化協会常任理事の沖浩様よりご挨拶をいただき、森林と健康という古くかつ新しいテーマについての大きな期待と、森林文化協会と大学、学会との連携の強化についてもお話しいただいた。
パネルディスカッションは、東京農業大学副学長、同大学稲花小学校校長の夏秋啓子教授、同大学森林総合科学科長の佐藤孝吉教授よりご挨拶をいただき、第一部での登壇者4名も加わって、おこなわれた。
テーマは、参加者全員にわかりやすく、かつ共通認識が持てるように、「幼少期の森林体験」、「自分の人生で印象に残っている森林体験」「今後の森林教育、研究に期待すること」の3つについて討議された。
登壇者からのご回答はそれぞれ百花繚乱で、ユーモアも時折織り交ぜながら、楽しくディスカッションが進行した。やがて、キーワードは、「多様性と多領域の融合」に集約され、様々な方が、様々な思い、目的で集まることにとって、より豊かな森林の保健休養機能が導き出され、その効果も高まっていくのでは?と、全員の意見が一致した。
最後に、会場からの質疑応答の時間をもうけたところ、
①森林療法が地域医療で定着するには?
②野外に出たがらない対象者を森に連れ出すには?
③森林での良い就職口はあるか?
④森林を活用したコーチングの可能性
などの質問が参加者から出された。
①については、まずは地域での実効数値、事例を重ねていくことが大切であること
②については、いきなり屋外に連れ出さず、室内でも緑のイメージを持つなどのステップから始めること
③については、就職することを考えるのも一案だが、自分で起業してみるのも一案
④については、心身を鍛える場としても森林は好適な環境である
などの回答が登壇者から回答された。
1980年代の初頭、「森林浴」という言葉が生まれ、その後、20世紀のおわりに「森林療法」という言葉が生まれた(上原:日本森林学会大会 1999)。これらの言葉は、現在の健康増進ブームと一緒に、さらに「科学的根拠」をキャッチフレーズにもして、再び脚光を浴びている。また、地方創生、地方再生の幟のもと、過疎化、高齢化がすすんだ地域においては、新たなビジネス、起業としての森林活用も声高に叫ばれている。今回の記念シンポジウムでは、各地の森林を活用した健康増進の様々な事例を紹介し、「森林と健康」について、幅広く考えた。その結果、森林は私たちの健康を増進する場所ともなりうるし、そうでない場所ともなりうる、その森林環境と保健休養を望む人の諸条件がうまく合致した時に健康増進、保健休養の効果が得られる、したがって、現在はその合致条件を考究する、個々の事例研究の段階にあることなどが話し合われた。
自らの健康づくりをはじめ、起業家、学生など、様々な方々がそれぞれの思いを持ってこのシンポジウムにご参加された。ご参加された皆様をはじめ、森林と健康に思いを馳せる一人一人の思いが、それぞれ近い将来、結実していくことを願っている。 -
森林の保健休養効果・森林療法についての研究を再考する 招待あり 査読あり
上原 巌
生物資源 13 ( 2 ) 10 - 24 2019年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:農学生命科学研究支援機構
以下の内容で、現在の森林の保健休養効果、および森林療法に関する研究について論考、報告した。
1.はじめに -森林は本当に人を癒すのか?-
2.保健休養環境としての森林の特徴
3.「森林療法」の登場
4.森林療法の発祥・経緯と現況
5.森林療法の対象と目的
6.現在の森林療法の内容
7.森林療法の現在の課題
8.森林療法の研究
9.森林療法を考える上での大きな課題:多様性、複層性、個人差
10.効果の測定における課題
11.森林の保健休養効果の測定の今後
12・今後の研究の方向性 -
フィンランドでの森林療法の研修会 招待あり
上原 巌
森林レクリエーション 387 4 - 8 2019年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
現在、森林浴(Shinrin-yoku)、森林療法(Shinrin-ryoho)は、国際的にも広がりを見せ、これらの言葉は、アジアだけでなく、いまやヨーロッパや南北アメリカ、オセアニアにまで拡大している。
それぞれの地域においては、国際シンポジュウム、セミナーなども活発に行われるようになってきたが、本報では、北欧の国フィンランドで初めて開催された森林療法の国際研修会を報告した。
国際研修会 International Forest Therapy Days 2018には、地元フィンランドをはじめ、ノルウェー、スウェーデンなどの北法諸国、そしてベルギー、イギリス、アイルランド、ドイツ、ポルトガルなどのヨーロッパの国々だけでなく、アメリカ、カナダ、シンガポール、インドなどからの参加者もみられ、参加は全員、インターネットを通しての申し込みであった。
研修会の講師は、スウェーデン、インド、アメリカ、シンガポール、そして日本(上原)など、海外からの人員がほとんどであり、研修会の参加者には、看護師、薬剤師などの専門職が多いことも特徴的であった。
講義内容は、筆者の基調講演に始まり、その後、ヨーロッパにおける薬用植物と伝統的民間療法、フィンランドにおけるサウナの文化、そして流行のマインドフルネスなどであった。筆者は連日、森林におけるワークショップも担当したが、筆者以外のプログラムでも、内観、瞑想、グループ・コミュニケーションなど、精神的で静かなプログラムのものが主体であったことが特徴である。
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「森林と健康」を再考する 招待あり
上原 巌
日本森林インストラクター協会会報 145 1 - 1 2019年07月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 出版者・発行元:日本森林インストラクター協会
現在、森林と関連付けた健康増進、健康づくりがちょっとしたブームとなっている。過疎化や高齢化で悩む地域の山村の振興策としても、森林を活用した健康ビジネスが模索されている。その森林健康ビジネスの基盤、キーワードには、「科学的」という言葉が垣間見られることも特徴である。科学的な手法によって、森林の保健休養効果を明らかにし、それによって、地域の森林はお墨付きや認証を受け、観光客、保養客が地域に来るようになり、地域にお金が落ち、若者の新たな仕事、働き場所としても森林が活用できるという構想であろう。でも、本当にそうなるのだろうか?
最も私が危惧していることは、その物事の核となっている「科学的手法」が、実は科学的ではなかったとしたら、一体どうだろう?ということである。例えば、地域の方々は、「科学的」という言葉を聞いてもその「科学」はいわばブラックボックスであり、核心のところを知ることがない。地域の方としては、「森林というものは、人が癒される場所であるということが証明されたのだ」と純真に思っているかも知れない。しかし、実際には、それは科学的な手法だったのではなく、「癒さ
れる場所」ということをいわば導き出すための舞台仕掛けを「科学的」と呼んでいたのだったとしたら、どうなるだろう?
いま、様々な代替療法、セラピーも一種の流行にある。けれども、その多くは、信頼性よりも利益を優先しているものが数多い。大きな流行を見せ、一見うまくいっているように見えても、やがてその実態から当事者、対象者双方の信頼性を傷つける結果となるかも知れない。また、その流行の立役者には、産業振興企画者、研究者、インターネット、マスコミの宣伝などが絡むことが多いこともこの種のビジネスの特徴である。
小生の経験もふまえ、森林と健康について総合的にまとめると、
①森林を活用して健康になる場合もあれば、そうでない場合もある
②森林も人も様々であり、その差異はいずれも大きい。
③森林環境と個人条件がうまく合致した時に、健康が増進される
④万人に良いレシピは作りにくい
⑤個人別の事例を重ねていくことが大切
⑥ムードに乗ったビジネス投資は危険
などのことが上げられる。 -
海外における森林療法の現況(2) 査読あり
上原 巌
森林科学 86 49 - 53 2019年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:日本森林学会
現在、森林浴(Shinrin-yoku)、森林療法(Shinrin-ryoho)は、国際的にも拡大し、それぞれの地域と国々において、国際シンポジュウム、国際セミナーなども活発に行われるようになってきた。本報では、前報のアジア編に続き、ヨーロッパにおける現況を、主にドイツ、フィンランドの事例から報告した。
ヨーロッパでの森林療法の国際会議、研修会の様子を簡単に報告したが、そのほかの世界の数多くの国々においても、森林を活用した健康増進は現在、国際的な共通テーマになりつつある。
今後の展望としては、ステレオタイプでねずみ講のような形態やプログラム、企画のビジネスが広がっていくのではなく、各国の歴史、風土、文化、森林、そしてそれぞれの国民性、民俗性の特徴が生かされた、森林での健康増進のこころみが、各国、各地域のペース、スタイル、方法で広がっていくことを期待している。 -
長野県伊那市のカラマツ林での冬季の森林散策 <連載>森林と健康-森林浴、森林療法のいま- 第15回 招待あり
上原 巌
森林レクリエーション 385 8 - 11 2019年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
本報告では、長野県伊那市において、冬季の森林散策の効果に着目し、伊那市職員を対象に森林散策を行い、その結果を報告した。
森林散策時の野外気温は0℃、また室内気温は20℃で、散策距離は500m、森林散策時間は30分であった。
このような条件下において、被験者のストレス値(唾液アミラーゼ)は、森林散策後に低下し、その標準偏差も減少した。
また、5名の森林散策であっても、散策後には、林床の土壌硬度が増加した。
これらのことから、冬季においても森林散策の効果は期待できる場合があり、また少人数であっても、その踏圧によって簡易散策路の設定が可能であることの双方の結果が示された。 -
森林の保健休養の「効果」をはかるには? <連載>森林と健康-森林浴、森林療法のいま- 第14回 招待あり 査読あり
上原 巌
森林レクリエーション 384 8 - 11 2019年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:全国森林レクリエーション協会
森林における保健休養の効果の測定について、以下の4つの観点から考察し、記述した。
1.森林の保健休養の「効果」について
2.森林の保健休養を考える上での大きな課題:個人差と森林の多様性&複層性
3.線形代数:行列について
4.森林と人間の多様な要素と組み合わせ