講演・口頭発表等 - 上原 巌
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樹木のヒーリング(一)
上原 巌
日本森林学会中部支部第58回大会研究発表講演要旨集 2009年10月
開催年月日: 2009年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
ヒーリングとは,治療,治癒,回復,癒し等を意味する言葉であるが,自然療法,民間療法としての意味合いも同時に有している.本論では,そのヒーリングの定義,コンセプトをはじめ,樹木のヒーリングのカテゴリーを考察した.樹木のヒーリングは,宗教性,シンボル,霊性,薬用,リラクセーション,ヨガ,樹林気功,実用面での利用などのカテゴリーに分類され,その方法も多様であり,現代医療とはなお一線を引いた,いまなお民間の自然療法の領域に位置していることが明らかになった.
キーワード:樹木,ヒーリング,民間療法,自然療法 -
山村の植物の薬用利用(一)
上原 巌
日本森林学会中部支部大会第58回大会研究発表会講演要旨集 2009年10月
開催年月日: 2009年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
全国各地に身近な植物を活用した薬用利用が民間療法として伝承されている.身近な植物の薬用利用は,先人たちの知恵だけでなく,山村の資源の有用な活用であり,その地域に残る健康増進や生活文化の伝承でもある.特に交通手段の未発達だった時代においては,その地域の暮らしにおける健康維持のための重要な産物として,伝承が行われていたことが推察される.そこで本調査では,長野県内の山林,里山でみられる木本植物の薬用利用について,民間療法として伝承されている利用方法の観点から文献調査を行った.調査の結果から,長野県内の木本植物の薬用利用には,健胃剤,滋養強壮などの役割と,下痢止め,神経痛,鎮咳、去痰、やけど、腫れ物など,治癒に供するものなどに分類され,薬効成分を含む木本植物を民間伝承的に使用してきていることが明らかになった.
キーワード:山村,薬用利用,木本植物,民間療法,生活文化 -
長野市周辺における松枯れ被害の特徴
上原 巌
日本森林学会関東支部大会研究発表要旨集 2009年10月
開催年月日: 2009年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
松枯れの被害は、現在、北海道を除く全国都府県に及んでいる。1980年代当初、寒冷地におけるマツノザイセンチュウの被害は少なく、北海道、青森県、長野県などでは被害がほとんど報告されていなかった。しかしながら、長野県においても、80年代半ばより被害が広がってきている。そこで、本研究では、近年特に被害が急増してきている県北部の長野市周辺における松枯れ被害の特徴を考察することを目的とした。調査の結果、気温、降水量などの気象条件のほか、オリンピックに向けてのインフラ開発・整備による環境改変、大気の変化、マツ林の管理状況などの複合的な要素が松枯れをもたらしていることが考えられた。
キーワード:松枯れ、長野市、気象データ、インフラ整備、大気汚染 -
キャンパス内の環境を活用した森林実験実習の事例
上原 巌
日本環境教育学会第20回大会(東京)発表要旨集 2009年07月
開催年月日: 2009年07月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
東京農業大学森林総合科学科の1年次の必修履修科目「森林学実験実習(一)(ニ)」において、大学構内の緑化木のうち、挿し木苗の養成が比較的に容易とされる、サワラ、コノテガシワ、センペルセコイア、メタセコイア、イチョウ、キンモクセイ、マサキ、ポプラ、アメリカスズカケノキ、サンゴジュ、クスノキなどからそれぞれ挿し穂を採取し、挿し木苗を養成する実習を行い、同時に発根促進ホルモン(インドール酪酸)の使用の有無による発根、活着率、成長量の違いなどについての統計計算なども行った。また、農大キャンパス内の土壌のハンドソーティング、pH測定、化学成分分析などの実験実習おも行い、これらの実施結果から、身近な環境を活用した実験実習教材のあり方、学生の理解・関心を図っていく形態、方法について考察した。
実験実習を行った学生の感想としては、初めて挿し木苗を養成したという学生が圧倒的に多く、樹木の切片が1つの新個体として成長していく不思議さを感じたという感想が多くみられた。また、土壌実験では、都市部にも「自然のもの」があることの再認識と同時に、大気汚染などの公害が厳然とあることも再認識したという感想が多くみられた。
学生の実験実習に対する評価としては、計画性、明瞭性、理解度などの項目の評価は高かったものの、学生の自主性についての評価は低く、自主性の涵養には至らなかったことが推察された。
今後の課題としては、個々の学生の自主性をも喚起できるような教材の準備・提供や、そのプログラムを引き続き検討していくことが考えられた。 -
身近な放置林を活用した作業療法の構築
上原 巌、瀧澤紫織、草苅 健、佐々木康成
第120回日本森林学会大会学術講演集 CD-R 2009年03月
開催年月日: 2009年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
森林療法は,森林散策をはじめ,森林環境を活用したリハビリテーション,リラクセーション,カウンセリング,そして作業療法などの要素を含む自然療法の1つである。特に障がい者療育や福祉,医療の分野においては,作業療法の一環としての山林作業が行われる場合もあり,国内外で森林環境を活用した療育事例が報告されてきている。しかしながら,現在我が国の各地に手入れ不足で荒廃しつつある森林が散在している。そこで本研究では,地域における放置林を活用した実践事例を通して,作業療法の構築を試みることを目的とした。
研究の方法は、筆者らが知的障害者更生施設「親愛の里松川」(長野県下伊那郡松川町),植苗病院(北海道苫小牧市植苗)において過去に実践した作業療法の実践結果に加え,新たに山梨県小菅村および東京都八王子市の裏高尾の30~40年生前後のヒノキの放置林において作業療法の2回のワークショップを行い,身近な放置林を活用した作業療法フレームの構築をこころみた。
「親愛の里松川」では,施設利用者が施設周辺のアカマツ林内に放置されている捨て伐り間伐丸太の搬出を,植苗病院では,森林作業者が病院周囲のミズナラ林を2500本/haの密度から1500本/ha程度まであらかじめ間伐し,また林内に散在している風倒木の伐採,玉伐りの処理を行った後,患者がその丸太の運搬や,休憩空間づくりなどを行った。ヒノキ人工林での2回のワークショップでは,間伐対象木の伐倒から,枝払い,玉伐り,丸太の運搬に至るまでの作業のプログラムを行った。
これらの実践結果から,身近な放置林を活用した作業療法としては,①森林踏査を行い,作業林分の把握を行った後,②作業療法を行う対象者のアセスメントを行い,③対象者とその目的に応じた活動場所と作業プログラムの設定,および対象者へのインフォームドコンセントを行い,④作業療法を実施し,⑤実施結果の評価,次回への継承につなげていく,というフレームが提示された。つまり,林分管理と表裏一体の作業療法を行うことがポイントである。また,放置林を管理することにより,実施者が自らの健康増進やリハビリテーションに取り組みながら,“森林の健全度”をも高めていく方向性を持っていることも同時に示された。
当人が主たる実施者:
上原 巌、瀧澤紫織、草苅 健、佐々木康成 -
森林環境を利用した自己カウンセリング・ワークショップー教職員を対象として-
上原 巌
日本カウンセリング学会第41回大会発表論文集 2008年11月
開催年月日: 2008年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
生徒指導をはじめ、保護者への対応、今日職員同士の人間関係など、現在、教職員には多大な精神的ストレスがかかっている。また、それらに伴い、教職員のメンタルヘルスの一環としての自然環境における休養や、気分転換などのニーズも高まりを見せてきている。そこで本研究では、精神的なストレスを抱え、身近な森林環境における気分転換および自己カウンセリングを希望した教職員を対象としてワークショップを実施し、その結果から、森林環境を利用した自己カウンセリングの効果と可能性を考察した。ワークショップの結果、職場、家庭での日常生活や、自己を振り返るカウンセリングの1つの場として、森林環境を利用する可能性のあることが示された。
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山林作業と森林療法の融合の可能性
上原 巌
第60回日本森林学会関東支部大会 研究発表講演要旨集 2008年10月
開催年月日: 2008年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
森林療法には、森林散策をはじめ、リハビリテーション、リラクセーション、カウンセリング、そして作業療法などの要素が含まれる。療育・福祉、医療の分野においては、作業療法の一環として山林作業が行われる場合もあり、国内外でその事例が報告されてきている。そこで本研究では、一般市民を対象として、間伐を中心とした森の手入れ作業のワークショップを実施し、山林作業が同時に「作業療法」として成り立つかを再考した。ワークショップの実施前後には、林内での気分評価と風致評価、また生理的なストレス指標として、唾液アミラーゼの測定も行った。ワークショップの結果、気分評価と風致評価には向上・改善が認められたが、唾液アミラーゼの数値では個人差のばらつきが大きい結果が示された。
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教員対象の森林療法ワークショップの試み
上原 巌
日本森林学会中部支部 第57回大会 研究発表会講演要旨集 2008年10月
開催年月日: 2008年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
今日、学校現場で働く教員のストレスは高く、その緩和と同時に、日常空間を離れ、日頃の生活と自己を静かにじっくり振り返る機会が必要とされる。その転地の場、日常生活と自己を振り返る静穏な場として、森林環境が1つの場となりうることが期待される。本研究では、甲信越の中学校、高校それぞれ1校ずつから森林療法ワークショップの依頼を受け、試みの実践を行った結果を報告する。ワークショップはいずれも半日、学校近くの森林環境を利用して、森林散策、ストレッチ・体操、林冠下でのリラクセーション、「自分の木と静かに過ごす」などのプログラムを行った。また、ストレス数値の変化尺度として、ワークショップの前後に、ストレスを受けるとその数値が上昇するといわれている唾液アミラーゼの測定、気分の変化として気分評価表の記入を全員にしてもらった。
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奥信濃地域におけるカシノナガキクイムシの被害状況
上原 巌
日本森林学会中部支部 第57回大会 研究発表会講演要旨集 2008年10月
開催年月日: 2008年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
2004年に長野県で初めてカシノナガキクイムシ(Platypus quercivorus)の発生が報告されてから、現在ではその被害本数は6倍以上に増加してきている。そこで本調査では、特に大きな被害の報告されている飯山市をはじめ、野沢温泉村、信濃町などの奥信濃地域での被害状況の特徴を、近年の平均気温、降水量、被害地の標高、林分の状況、被害木の樹齢などから考察した。
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2007年台風9号による長野県軽井沢町における風倒木被害状況
上原 巌
日本森林学会中部支部 第57回大会 研究発表会講演要旨集 2008年10月
開催年月日: 2008年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
2007年9月6日未明に軽井沢町を襲った台風により、町内では山間部、別荘地などを含め、約1万本前後の風倒木被害が出たと推量されている。今回の台風被害の特徴は、大面積の一様の被害ではなく、局所的に発生していることでもあった。そこで、本調査では、軽井沢町内でも特に被害の大きかった追分地区の国有林での風倒被害を調べ、その状況の特徴を考察した。調査地における風倒被害木はいずれも45年生前後のカラマツ、ストローブマツ、アカマツの3樹種が主で、その被害の大部分が一斉方向(南西)への根返り倒伏であり、被害木はいずれも根系が浅根であったことが特徴であった。これらの被害は、豪雨によって土壌中の水分がまず飽和状態になり、浅根の造林木の支持力を低下させ、強風によってもたらされたものと推察された。
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寺崎氏の樹型級および間伐種分類に至るまでの経緯について
上原 巌
第60回日本森林学会関東支部大会 研究発表会講演要旨集 2008年10月
開催年月日: 2008年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
間伐は、林業の施業上重要な保育作業であるが、我が国の間伐作業にあたっては、寺崎渡氏の樹型級が定性間伐のみならず、定量間伐の際にも広く用いられている。しかしながら、その編成にあたるまでの経緯は,
今日ではあまり知られていない。そこで、現在における間伐のあり方を再考する上においても、寺崎氏の樹型級の編成、また間伐種の分類に至るまでの経緯を改めて知ることは意義のあることと考え、本研究では、寺崎氏の残した文献から、その経緯を考察した。その結果、寺崎氏が当時の諸外国、特にドイツ、オーストリア、フランス、スイス、デンマークなどのヨーロッパ諸国における間伐方法や文献をふまえながら、日本国内においてカラマツ、アカマツ、スギ、ヒノキ林の計14箇所での間伐試験を実施し、その結果から、自らの樹型級の編成と間伐種の分類に至った経緯が明らかになった。 -
病院隣接の二次林を再生活用した森林療法の事例
上原 巌、瀧澤紫織、坂本秀介、大久保真司、草苅 健
第119回日本森林学会大会学術講演集(CD-R) 2008年03月
開催年月日: 2008年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
身近な森林環境を利用しての森林療法の試みでは、これまでに社会福祉施設や病院周辺の森林環境を活用した事例が報告されてきているが、施設や病院周辺に、最初から療法を実践するのに好適な森林環境があるケースは少ない。そこで本研究では、身近な場所での森林療法の環境の確保や現地調査、環境整備を行いながら、療法空間を作り、森林療法を実践した病院の取り組みの事例を報告した。
1.森林療法実践のための環境整備
研究対象となった病院は周辺を落葉広葉樹の二次林によって囲まれており、森林はミズナラ、コナラを主とした高木層(平均樹高約13m、平均胸高直径約20cm)と、コブシ、アオダモなどの中・下木層で形成され、30種類前後の樹種がみられた。同林分は、約40年前まで薪炭林として利用されていた。森林療法計画当初の林分の密度は2500本/ha前後であり、森林療法を行うためには除・間伐によって密度を下げることが必要であった。また、風倒木や懸かり木、枯損木等もみられたため、安全配慮の面からそれらの除去も行い、結果的に1500本/ha前後にまで密度を下げながら、林分の整備を行った。
2.森林療法の環境設定
1)休養空間としての整備 上記1.の環境整備を行いながら、林分内に約3~4m四方のカウンセリング空間を数箇所設け、さらにササ刈りをしてそれにつながる歩行路も設定した。林分は病院にも近いことから利用者にとってもこのような空間は不安感が低く、また林内の色彩、芳香、微風、遮光などの風致を体感でき、数人での林内グループワークにも提供できるように意図して設定した。林内の枯損木、風倒木などは玉伐りされ、ベンチとして利用された。
2)作業療法の場所としての整備 林内の枯損木、枯枝などを利用者が運搬しやすい長さに玉伐った後、あらかじめ林内に無作為に置き、運搬の作業療法に供した。
当人が主たる実施者
上原 巌、瀧澤紫織、坂本秀介、大久保真司、草苅 健 -
地衣類を指標とした森林保養地の大気汚染度診断の試み
上原 巌
第56回日本森林学会中部支部大会 研究発表会講演要旨集.p.30. 2007年10月
開催年月日: 2007年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
森林環境を利用した健康増進を図る保養地が全国の各地で企画、形成されてきている。しかしながら、その大気環境指標については明確な共通評価項目や基準が作られていないのが現状である。そこで今回は大気中の二酸化硫黄濃度などに敏感で、大気汚染の指標ともされるウメノキゴケ科(Parmelia)の出現度および被度を、大気汚染を推察する1つの判断尺度とし、長野県内5箇所の森林保養企画地における8つの散策路において、大気汚染度の考察を試みた結果を報告した。
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森林ワークショップにおける生理、心理変化 東京都分収林を利用しての事例
上原 巌
第56回日本森林学会中部支部大会 研究発表会講演要旨集p.29. 2007年10月
開催年月日: 2007年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
東京都高尾の分収林(主に約50年生のスギ・ヒノキ林のほか、広葉樹林)を利用して、17人の参加者を対象に、森林でのリラクセーション、歩道作り作業等の1泊2日のワークショップを行った。ワークショップによる生理変化の指標として、参加者には計13回の唾液アミラーゼの測定、心理指標として、「興奮と緊張」「爽快感」「疲労感」「抑鬱感」「不安感」の5つのカテゴリーからなる気分評価表(坂野雄二 1994)の記入を計5回行ってもらった。調査の結果、参加者には、ワークショップでの休養や作業に伴った、生理、心理変化がそれぞれ認められ、トータル的に休養効果が示された。
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長野県軽井沢町における2007年のコブシの落葉症状について
上原巌,宮坂裕美,矢口行雄,沼倉由香里,足達太郎
第56回日本森林学会中部支部大会 研究発表会講演要旨集.p.14. 2007年10月
開催年月日: 2007年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
2007年の梅雨期の前後より、長野県軽井沢町の市街地においてコブシが変色し、落葉する光景がみられた。本調査では、軽井沢町の中心部を中心に、コブシの落葉状況を調べ、またその落葉から病菌や害虫の検出を試みた。調査の結果、コブシ環紋葉枯病(病原菌:Grovesinia pyramidails M Cline, Crain et S.Cline)、コブシ斑点病(病原菌:Phyllosticta cookei Saccardo)の罹病と、マルタカイガラムシ科(Diaspididae)、カタカイガラムシ科(Coccidae)の付着が認められた。これらは、梅雨期の低い日照率や降雨、低気温による気象条件によって誘引されたものと推察された。
当人が主たる実施者
上原 巌、宮坂裕美、矢口行雄、夏秋啓子、足達太郎 -
森林公園を利用した森林療法ワークショップの事例 都市部ビジネスマンを対象としてー
上原 巌
日本森林学会中部支部大会 研究発表会講演要旨集.p.29. 2007年10月
開催年月日: 2007年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
都市部で働くビジネスマンを対象とし、都市近郊の公立森林公園を利用して、リラクセーション、自己カウンセリング、グループワークなどの森林療法のワークショップを行った。参加者は森林での休養を希望する12名。心理指標として、「興奮と緊張」「爽快感」「疲労感」「抑鬱感」「不安感」の5つのカテゴリーからなる気分評価表(坂野雄二 1994)の記入と、ワークショップに対する評価として、自己の悩みや問題、体調の変化などをプラスマイナス2対のそれぞれ4段階で評価をしてもらった。ワークショップの結果、心理的には特に不安感の減少が著しく、ワークショップに対する評価では森林環境下での話し合い、コミュニケーションの活発化などが高く評価される結果となった。
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Forest Therapy in Japan - The Concepts and Realizations 国際会議
Iwao UEHARA
Kneippbund : Kneippiade 2007 2007年05月
開催年月日: 2007年05月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(招待・特別)
開催地:Goeren, Germany
日本の社会・健康問題を取り巻く課題と、森林環境の現状についてまず報告し、その後、それらの背景をふまえた森林療法の福祉分野、医療分野、メンタルへルス分野における実践事例と効果について報告した。また、ドイツの自然療法との共通点や、日本の自然保養地における今後の可能性についても報告を行った。
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大学における自然観察プログラムの構築
上原 巌
日本環境教育学会第18回大会(鳥取)研究発表要旨集 pp.148. 2007年05月
開催年月日: 2007年05月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
環境教育の指導者養成に取り組む教育研究機関が増えてきている。本学短期大学部環境緑地学科でも、平成14年度より「自然観察及び指導法」(2単位)という講義課目を設けており、本研究では、同科目における自然観察プログラム作成の内容を報告した。
講義は、自然観察に関する座学や、KJ法の後、農大キャンパス内、学外の都市公園においての実習を行い、4人1組のグループ毎にプログラムを作成、全員でその各プログラムを体験、評価するものとした。
その結果、作成されたプログラムは、学習型、体験型、レクリエーション型、休養型の4タイプに類別された。また、プログラムを作成し、体験を共有することによって、学生相互の他者理解や自己理解、連帯感などが促進されることも学生の感想からうかがえた。 -
医療関係者とのワークショップによる森林療法プログラムの構築
上原 巌
第118回 日本森林学会大会学術講演集(CD-R) 2007年04月
開催年月日: 2007年04月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
健康増進をはじめ、生活習慣病の予防、メンタルヘルスなどの一方策としても、森林療法の活用が期待されている。しかしながら、医療分野における具体的なそのプログラムの検討については、あまりなされてきていない。そこで本研究では、医療関係者を対象に、実際の森林環境を使ってのワークショップを行い、医療現場における森林療法の導入の可能性の考察と、具体的なプログラムの構築を行った。
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住宅地の二次林再生と森林療法の融合の試み-神戸市北区の社会福祉施設の事例
上原 巌
第57回日本森林学会関西支部大会発表要旨集 2006年10月
開催年月日: 2006年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
神戸市郊外の社会福祉施設において、施設隣接のアカマツ・コナラ林の二次林を活用しながら、知的障害、精神障害者が定期的に療育活動を行った結果、心理面、行動面、社会生活面で良好な変容があらわれたことを報告した。