講演・口頭発表等 - 辻井 良政
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米飯食味に関わる低分子化合物の解析
三木崇広, 辻井良政, 高野克己, 飯島健, 堀清純
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
GC/MSを用いた低分子化合物の定性では、30種の化合物が炊飯米から定性された。その内、糖類、アミノ酸類および有機酸類は、それぞれ13、6および7種検出された。これらの定性結果を変数とした主成分分析における、第1および2主成分のスコア分布においては、食味の変化がみられたNSLおよびKSL共に日本晴とコシヒカリの間に分布し、NSLはコシヒカリ、KSLは日本晴の特性に近づいていることが確認された。この低分子化合物の含量の変化と良食味との関係性は現在、解析中である
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網羅的解析手法を用いた製パン工程での低分子化合物の挙動解析
吉川知宏, 辻井良政, 高野克己 , 野口智弘
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
製パンの各工程で共通に定性された化合物は、糖類8種、アミノ酸類14種、有機酸類7種および糖アルコール類3種であった。これらの化合物を変数として主成分分析を行った結果、各工程における低分子化合物の挙動は、様相に違いがみられた。例えば、小麦生地を混捏することによりマルトースが増加し、その後の発酵工程で減少がみられ、焼成によって再度増加した。また、主要なアミノ酸では生地混捏によって増加し発酵で減少したが、焼成過程での増加はみられなかった。焼成後のパンにおいてクラムに比べクラストでは、糖やアミノ酸が少ない傾向を示した
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糯蒸米の良食味評価に及ぼす糯精米の理化学的特性―2014年産糯米の場合―
守屋実奈, 芥子薫, 辻井良政, 高野克己
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
食味官能試験の総合値を目的変数として、物性値、酵素活性量、タンパク質含量、登熟温度および糊化粘度特性値を変数としPLS解析を行った。その結果、回帰ベクトルのモデル係数について、食味を示す総合値を目的変数としたとき、タンパク質含量は0.39、中心の粘りは0.38、最低および最高粘度はそれぞれ0.26および0.18、登熟温度は0.08、β-キシラナーゼ活性量は-0.12、α-アミラーゼ活性量は-0.13となり、タンパク質含量や登熟温度も食味評価に関与するとこと、酵素活性量は負の要因になる可能性が示唆された。
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Metabolomics analysis of Japanese cooked rice by gas chromatography-mass spectrometry 国際会議
Tsujii Yoshimasa,Yamagishi Hitoshi, Takano Katsum
ISSAAS 2015NODAI Academia Center, Tokyo University of Agriculture, Tokyo, Japan 2015年11月
開催年月日: 2015年11月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
This was suggested that difference in the samples might have been because of the difference in the amount and ratio of the low molecular weight compounds.
Next, we were analyzed the difference in the taste of the cooked rice. The results of the Partial Last Squares Regression analysis suggested that the proportion of compounds in each cooked rice sample was different, indicating a possibility of predicting the taste of cooked rice based on the presence of the proportion of the different compounds. -
Evaluation for cooked rice properties of an eating-quality QTL in Oryza sativa L. cv. Koshihikari. 国際会議
Takahiro Miki, Ken Iijima, Yoshimasa Tsujii, Kiyosumi Hori , Katsumi Takano
ISSAAS 2015NODAI Academia Center, Tokyo University of Agriculture, Tokyo, Japan 2015年11月
開催年月日: 2015年11月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
In the sensory test, SLs showed lower points than Koshihikari. In SLs, SL-2 showed lowest point. In the shape measurement of unpolished rice, SL-2 are smaller size than other SLs, and the grain shape of SL-2 was close to Nipponbare. In texture, SL-2 showed lowest adhesiveness value in samples. In the section observation, leached starch was observed on the outer layer of cooked rice grain in Koshihikari, but not observed in SL-2 and Nipponbare.
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炊飯過程中の米胚乳酵素作用に᷿Ḃ米飯食味形成メカニズム
辻井良政
日本農芸化学会 中四国支部 支部創立15周年記念 第20回 若手研究者シンポジウム 「若手研究者による農芸化学の将来の展望」 2015年10月
開催年月日: 2015年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
胚乳中の酵素活性量は、品種、産地、気候、栽培および貯蔵条件などの差異により変動する。その動態解析から、品種、気候、栽培条件および貯蔵条件と精米の理化学的特性および米飯食味の評価との関係を解明する指標として利用を考察した。また、その多様性と変動について酵素活性量を変数としたケモメトリックス解析を行い、品種、産地、気候、栽培および貯蔵条件などの特性でコメをグループ化ならびに判別することが出来た。さらに育種や生育状態評価のマーカーや食味評価の指標にも、「米胚乳酵素活性量の解析」が応用できるように進めている。
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X線CTを用いた加工米の評価法の検討
前田雪恵、辻井良政、三木崇広、高野克己
食香粧研究会平成27年度大会 2015年09月
開催年月日: 2015年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
CT(Computed Tomography、コンピュータ断層撮影)は、非破壊による内部構造観察が可能である。本報告では、加工米の内部構造をX線CT (株式会社リガク製)で撮影し比較した。その結果、内部構造が各加工米の復元速度を評価する指標となる可能性が示唆された。また、復元前後で各加工米の内部構造が異なっていた。このことから加工米飯の戻り具合が評価でき、製品開発に活用できる可能性がある。
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各種小麦粉中の低分子化合物の網羅的解析
吉川知宏, 野口智弘,辻井良政, 高野克己
日本食品分析研究会平成27年度学術集会 2015年09月
開催年月日: 2015年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
強度の大きいピークは各小麦粉とも糖類、アミノ酸類および有機酸類等であった。それを変数とした主成分分析の結果、強力粉と中力粉品種間で様相が異なり、前者ではアミノ酸類が、後者では糖関連物質が多い傾向がみられた。また、国内産に比べ外国産小麦粉では、アミノ酸や有機酸が多い傾向を示した
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異なる品種のモチ蒸米の物性特性について
守屋実奈、辻井良政、高野克己
食香粧研究会平成27年度大会 2015年09月
開催年月日: 2015年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
2013年産国産モチ米8品種25点を試料とし、「おこわ」(蒸米)に適する品種特性について解析した。各試料を蒸米物性測定において、硬さ、粘り、付着性を測定したところ、全体の硬さおよび全体の粘りにおいて同じ品種内でも傾向が多少異なった。そこで、全体の硬さおよび全体の粘りをそれぞれ目的変数として、PLS回帰分析を行ったところ、米胚乳酵素活性量が小さいと全体の硬さおよび全体の粘りが大きくなる傾向を示した。
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米デンプンの特性と α-アミラーゼとの相互作用に及ぼす米デンプン粒表層タンパク質の関与
塩野弘二,辻井良政,野口智弘,高野克己
日本食品科学工学会第67回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
免疫沈降法およびタンパク質同定の結果よりα-アミラーゼ単独ではα-アミラーゼ(Bacillus amyloliquefaciens由来)が同定され、SSP単独においてタンパク質は同定されなかった。一方α-アミラーゼとSSPを混合させたものではα-アミラーゼ(Bacillus amyloliquefaciens由来)とglutelin(Oryza sativa由来)が同定された。また反応速度を算出した結果、SSP除去を行う事でKm(μg/ml)は249.4から141.3に低下し、Vmax(μg/ml/min)は10.9から5.8に低下し、SSPがα-アミラーゼによる生デンプン分解性に影響することが明らかとなった。
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米飯のおいしさの解明にチャレンジー炊飯中の米胚乳酵素作用と低分子量化合物に注目ー
辻井良政
日本食品科学工学会第62回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
、炊飯過程中での澱粉や細胞壁多糖の熱による物理化学的な変化を解析すると共にこれらが酵素作用によって分解されていることを見出した。炊飯中に溶出した澱粉が胚乳アミラーゼの作用を受けてその構造が変化し、独特の粘りが形成されること、炊飯中の細胞壁多糖分解酵素作用により細胞壁多糖が分解して米飯が柔らかくなり、炊飯中でのペクチンの分解量と米飯の硬さの間に負の相関を明らかにした。さらに、ペクチンの分解に関与するポリガラクチュロナーゼを初めて穀物の胚乳より分離精製し、その作用が米飯の硬さの形成に大きな要因の一つであることを明らかにした。
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モチ蒸米の物性と米胚乳中の酵素活性量の関係について
守屋実奈,辻井良政,高野克己
日本食品科学工学会第63回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
全体の硬さを目的変数としてPLS回帰分析を行ったところ、回帰ベクトルのモデル係数は、β-アミラーゼは-0.30、β-キシラナーゼは-0.20、β-ガラクトシダーゼは-0.16、β-グルカナーゼは-0.11およびα-アミラーゼは-0.06を示し、各活性量が小さいと蒸米が硬くなる傾向がみられた。また、全体の粘りを目的変数にした場合、β‐およびα‐アミラーゼの同係数はそれぞれ-0.19および‐0.01を示し活性量が小さいと粘りが大きくなる傾向がみられた。
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小麦粉中の低分子化合物の網羅的解析へのアプローチ
吉川知宏, 野口智弘,辻井良政,高野克己
日本食品科学工学会第64回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
AIoutputを用いて強度の大きいピークを抽出し、各抽出画分に含まれる化合物を差し引いて定性を行い、再現よく定性された化合物を確認した。その結果、Sucrose、Maltose、Lactose、Fructose、Glucose、GlycerolおよびInositolなどの糖類、Aspartic acid、Tryptophan、Glutamic acid、Alanine、Valine、Serine、Tyrosine、Leucine、ProlineおよびIsoleucineなどのアミノ酸類、Fumaric acid、Citric acid、Shikimic acid、およびLactic acidなどの有機酸類、Adenosine、およびOctadecanoateなどのその他の化合物が確認できた。
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コシヒカリの第 3 染色体短腕の良食味 QTL と米飯中の低分子化合物の動態との関係
三木崇広, 辻井良政, 飯島健, 堀清純, 高野克己
日本食品科学工学会第65回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
炊飯米の定性結果を用いたPLS回帰分析における第1および2主成分のスコア分布において、NSLおよびKSL共に日本晴とコシヒカリの間に分布し、第三染色体短腕のQTLが米飯に含まれる低分子化合物量に影響を及ぼしていることが示唆された。また、位置要因において、コシヒカリのスコア分布と対応した位置にアスパラギン酸、セリン、ガラクトース、スクロースおよびGABA等の寄与率が大きいことから、コシヒカリの良食味に関与している可能性が示唆された。
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アルファ化米が肥満モデル Zucker rat の脂質代謝に及ぼす影響
山岸彩乃, 前田雪恵, 徳永洸貴, 藤田沙也, 辻井良政, 風見真千子, 鈴木司, 小林謙一, 高野克己, 山本祐司
日本食品科学工学会第66回大会 2015年08月
開催年月日: 2015年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
アルファ化米が肥満モデル Zucker rat の脂質代謝に及ぼす影響について解析しその効果を発表した。
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The balance of low-molecular-weight compounds affects taste of Japanese cooked rice ? 国際会議
Tsujii Yoshimasa,, Takano Katsumi
IFT15 2015年07月
開催年月日: 2015年07月 - 2017年07月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
7% cumulative contribution rate). This is suggested that taste of cooked rice is different between the amount and ratio of these qualitative compounds.
Next we were carried out Partial Least Squares Regression analysis for the purpose variable of taste functional value of each cooked rice. Shikimic acid, alanine, sucrose, fructose, leucine, and nicotinic acid was a positive correlation with these vale was high. -
コシヒカリの第三染色体短腕の良食味QTLが米飯物性に及ぼす影響について
三木崇広 , 辻井良政, 高野克己, 飯島健, 堀清純
日本食品保蔵科学会第64回大会 2015年06月
開催年月日: 2015年06月 - 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
コシヒカリに近い値を示した。米胚乳中の酵素活性量ではβ-amylaseにおいて、コシヒカリが41.43 U/g、日本晴が27.78 U/g、NSL-3が40.34 U/gで、コシヒカリとほぼ等しい活性量であり、NSL-1および2も同様の傾向を示した。以上の結果より、第3染色体短腕のQTL領域を組み換えることにより、米粒の大きさ、米飯の物性および胚乳中の酵素活性量に変化が生じることが確認できた。
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各種デンプン粒の表層タンパク質(SSP)が生デンプンの分解性に与える影響について
塩野弘二, 辻井良政, 高野克己), 野口智弘
日本食品保蔵科学会第64回大会 2015年06月
開催年月日: 2015年06月 - 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
デンプン粒を0.1% NaOHにて処理すると、未処理に比べ減少し、その残存率(%)はそれぞれ、28、70、78、40、60であった。また、生デンプンの分解率(%)を算出したところ、それぞれ未処理では3.17、0.75、1.96、0.25、0.30であったのに対し、0.1% NaOH処理では2.81、0.48、1.77、0.16、0.14に減少した。一方、除去したSSPをα-amylaseに混合したものを0.1% NaOH処理デンプンに添加することでα-amylaseによる分解性が回復した。
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X線CTによる米飯および加工品の評価法の検討
前田雪恵, 辻井良政, 三木崇広, 高野克己
日本食品保蔵科学会第64回大会 2015年06月
開催年月日: 2015年06月 - 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
熱風膨化米は空洞が残っている分コシがなく食感が劣るため、復元前後の空洞の数・状態を比較することで加工米飯の戻り具合が評価でき、製品の開発に活用できるのではないかと考えられる。
X線CTは非破壊での観察であるため、復元前と後の内部構造観察を同一サンプルで行うことができる利点がある。また、加工米においても非破壊で内部の空洞状態などが観測でき、製品の品質評価にも活用できる可能性がある。 -
即席麺の湯戻しほぐれ性の評価法の開発
野口治子, 辻井良政, 内野昌孝, 高野克己, 河田了輔, 松澤伸明
日本食品保蔵科学会第64回大会 2015年06月
開催年月日: 2015年06月 - 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
麺塊表面積は湯戻し5分後では乾麺の1.05倍増加、ほぐれ改良剤(○○○)1%添加した場合1.73倍、2%では1.83倍となり、ほぐれ改良剤の添加によって湯戻し後の麺表面積は増加した。麺一本あたりの固着数は、ほぐれ改良剤の添加および添加濃度に伴い減少した。また、ほぐれ改良剤無添加では麺の自然沈降時の広がり幅が1.68倍、1%では2.00倍、2%では2.76倍となった。ほぐれ改良剤の添加により麺の固着箇所は減少し、表面積と分散性は増加した。湯戻し時のほぐれ性評価には、湯戻し麺を水中で自然沈降させ、その広がりを測定する方法が有効であった。