講演・口頭発表等 - 辻井 良政
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日本イネ遺伝資源系統における米胚乳酵素活性量の評価および品種間差異
堀清純, 飯島健, 鈴木啓太郎, 辻井良政, 小俣衣央梨, 仁木沙都美, 木村圭一, 高野克己, 江花薫子
日本育種学会第130回鳥取大学大会 2016年09月
開催年月日: 2016年09月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
各種酵素活性量とアミロース含有量やタンパク質含有量との間に有意な相関関係は検出されず,炊飯食味計による食味値との間では0.2~0.4程度の有意な相関関係を検出した.調査した日本イネ遺伝資源系統においては,澱粉分解酵素の活性量の低い品種が炊飯米の食味値が高い傾向が観察された.本研究の結果から,胚乳に存在する酵素の活性量の違いが,日本水稲品種の炊飯米の食味の品種間差の一部を説明している可能性が考えられた
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網羅的解析手法による副原料が製パンに与える影響の解析
吉川知宏, 野口智弘, 辻井良政, 高野克己
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
副原料を全て加えたパンのクラムと、副原料をそれぞれ組み合わせて製パンした試料を比較したところ、最も様相に影響を与えている副原料は糖質であった。糖質に着目すると、糖質を加えることにより、糖質由来の糖量の増加だけでなく、発酵工程中で生産されるMalic acid、Succinic acidなどの有機酸量の増加、またSerine、Tyrosineなどのアミノ酸の資化への影響が見られた。
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米デンプンの糊化特性に及ぼすデンプン粒表層膜成分の影響について
塩野弘二, 辻井良政, 高野克己 , 野口智弘
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
RVUによる糊化開始温度は、前者では75.1℃と未処理の77.1℃から2℃の低下であったが、後者は73.1℃を示しその低下は5℃と大きかった。最高粘度は未処理が103.8、前者は89.3、後者は115.9を示し、ブレークダウンはそれぞれ45.2、36.5、64.8となり、コンシステンシーは75.1、50.3、67.9となった。デンプン粒の表層成分を除去することにより、デンプンの熱的および糊化粘度挙動が大きく変化した。
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網羅的解析手法による副原料が製パンに与える影響の解析
吉川知宏, 野口智弘, 辻井良政, 高野克己
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
副原料を全て加えたパンのクラムと、副原料をそれぞれ組み合わせて製パンした試料を比較したところ、最も様相に影響を与えている副原料は糖質であった。糖質に着目すると、糖質を加えることにより、糖質由来の糖量の増加だけでなく、発酵工程中で生産されるMalic acid、Succinic acidなどの有機酸量の増加、またSerine、Tyrosineなどのアミノ酸の資化への影響が見られた。
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米デンプンの糊化特性に及ぼすデンプン粒表層膜成分の影響について
塩野弘二, 辻井良政, 高野克己 , 野口智弘
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
RVUによる糊化開始温度は、前者では75.1℃と未処理の77.1℃から2℃の低下であったが、後者は73.1℃を示しその低下は5℃と大きかった。最高粘度は未処理が103.8、前者は89.3、後者は115.9を示し、ブレークダウンはそれぞれ45.2、36.5、64.8となり、コンシステンシーは75.1、50.3、67.9となった。デンプン粒の表層成分を除去することにより、デンプンの熱的および糊化粘度挙動が大きく変化した。
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米飯の低分子量化合物の網羅的解析による登熟温度が異なる米のプロファイリング
木村圭一, 辻井良政, 高野克己, 浅野目謙之, 後藤元
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
回帰ベクトルの正の値ではクエン酸およびインドール-3-酢酸などの化合物が上位に位置しており、登熟温度が高いほどこれらの化合物量が大きかった。また負の値では2’-デオキシウリジンおよび1,5-グルクノラクトンなどの化合物が上位に位置し、登熟温度が低いほどこれらの化合物量が大きい傾向にあった。このように登熟温度の違いにより米に含まれる化合物量に差異があることから、米飯食味にも影響を与えていることが示唆された
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長野県長和町産の特産ダッタンそばの苦味低減要因について
小山翔大, 辻井良政, 内野昌孝, 高野克己
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
官能評価の結果、ダッタンそばは普通そばと比較して高い苦味値を示した。長和町産のダッタンそばは北海道産と比較して低い苦味値を示した。また、普通そば、長和町産および北海道産のダッタンそばの総ポリフェノール量は、それぞれ340.6、1867および1586mg/100gで、長和町産のダッタンそばは北海道産に比べ高い値を示した。
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米飯の低分子量化合物の網羅的解析による日本で育種されてきた米の品種プロファイリング
辻井良政, 菅家太喜, 高野克己, 飯島健, 堀清純
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
炊飯外液で45種類の化合物が定性された。強度の大きいピークとしては、糖類(Sucrose、Glucose)、アミノ酸類(Aspartic acid、Glutamic acid)、有機酸類(Citric acid、Malic acid)であった。これらの化合物のピーク強度を変数した主成分分析の結果、遺伝背景ごとの様相に明確な違いはみられなかった。一方、コシヒカリを中心とする作付上位品種は日本在来種に比べると溶出化合物の寄与率が低いことから、各成分の溶出量が少ない傾向であることが示唆された。位置要因から特にアミノ酸量の寄与率が大きく、逆に糖類の量は寄与率が小さい傾向であった。このように米飯に含まれる化合物から、品種特性の傾向を把握することができる可能性が示唆された
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モチ蒸米の硬さと米胚乳フェルラ酸エステラーゼ活性量との関係について
守屋実奈, 高野克己 , 辻井良政
日本食品科学工学会第63回名城大学大会 2016年08月
開催年月日: 2016年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
モチ蒸米の表面の硬さは155~254(gw/cm2)、中心の硬さは476~730(gw/cm2)、全体の硬さは1464~2142(gw/cm2)の間で変動し、サンプルにより差異がみられた。フェルラ酸エステラーゼ活性量は0.07~1.22(U/g)であった。フェルラ酸エステラーゼ活性量と硬さとの相関を調べたところ、相関係数は中心の硬さでは-0.37、全体の硬さでは-0.44で、負の相関(p<0.05)であったことから、フェルラ酸エステラーゼ活性が低いほど、中心および全体が硬い蒸米になる傾向が示唆された。
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β‐アミラーゼとデンプン粒表層タンパク質の相互作用性について
塩野弘二, 辻井良政, 高野克己, 野口智弘
日本食品保蔵科学会第66回大会宮崎日南大学 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
F-2C画分を添加することで分解率は5.84と増加し、分解性が回復した。また、各画分をSDS-PAGEに供したところ、F-2Cにおいて 30、14および13kDaのタンパク質バンドが検出された。さらにこれらタンパク質バンドを切り出し、LC/MS/MSによるタンパク質同定を行ったところ、30kDaのタンパク質はglutelin(oryza sativa由来)、14および13kDaのタンパク質はprolamin(oryza sativa由来)と同定された
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LC‐QTOFを用いた米中成分の網羅的解析
滝埜昌彦, 辻井良政
日本分析化学会第65回高知大学大会 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
各試料中のγ-オリザノール類は全て分子関連イオンの相対質量誤差が3ppm以内で、プロダクトイオンの組成式から計算した構造式の妥当性数値も高い値であった。15種類のγ-オリザノール類の強度を用いて主成分分析を行った結果、精白米では自然栽培コシヒカリの様相は、明らかにはその他慣行栽培米とは異なっていた。炊飯米についても同様であったが、炊飯米では3試行での再現性は精白米に比べてバラツキが大きかった。
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タイの発酵茶ミアンの食品成分の特徴
小山翔大, 辻井良政, 内野昌孝, 高野克己
日本食品保蔵科学会第65回大会宮崎日南大学 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
LC/MSにおけるアミノ酸定量結果より茶葉の産地や品種が異なるため一律に比較はできないものの、ミアンでは一般的なアミノ酸の量が緑茶や碁石茶、阿波晩茶と比べて低い傾向であった。一方でγ‐アミノ酪酸およびテアニンは緑茶と近似した値を示し発酵過程での変動が生じなかったと考えられた。これは発酵液中の生菌数がミアンでは106~10、阿波晩茶では105~7と報告されているため微生物の生育などの差異により減少したと考えられた
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網羅的解析手法による製パン工程中での酵母及び小麦粉内在酵素作用の解析
吉川知宏, 野口智弘 , 辻井良政, 高野克己
日本食品保蔵科学会第65回大会宮崎日南大学 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
、酵母添加ではRaffinose,Sucroseが直ちに減少し、Fructose,GlucoseおよびMannoseは一時的に増加した後、減少した。また、Maltoseは生地発酵において他の糖に比べ遅れて減少したが、焼成によって増加した。Galactoseは生地の発酵による変化はみられなかった。これらのことから、製パン工程中における各糖類の挙動の一端を知ることが出来た。これら糖類の挙動は、小麦粉内在の糖質関連酵素の作用と酵母の発酵によって影響を受けた。
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日本で育種されてきた稲品種における米の理化学特性について
辻井良政, 木村圭一, 高野克己 , 飯島健, 堀清純
日本食品保蔵科学会第65回大会宮崎日南大学 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
化合物のピーク強度を変数した主成分分析の結果、遺伝背景ごとの様相に明確な違いはみられなかった。一方、コシヒカリを中心とする作付上位品種は日本在来種に比べると溶出化合物の寄与率が低いことから、各成分の溶出量が少ない傾向であることが示唆された。位置要因から特にアミノ酸量の寄与率が大きく、逆に糖類の量は寄与率が小さい傾向であった。このように米飯に含まれる化合物から、品種特性の傾向を把握することができる可能性が示唆された
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細胞壁架橋物質が糯蒸米物性に影響する可能性について
守屋実奈, 高野克己, 辻井良政
日本食品保蔵科学会第65回大会宮崎日南大学 2016年06月
開催年月日: 2016年06月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
糯蒸米の表面の硬さは242~323(gw/cm2)、全体の硬さは1700~2176(gw/cm2)の間で変動し、サンプルにより差異がみられた。糯蒸米切片を蛍光顕微鏡にて、フェノール化合物の自家蛍光により細胞の形状が観察でき、大きさはサンプルごとに差異がみられた。しかし、硬さと細胞の大きさおよび形状との関係を明確にすることができず、フェノール化合物の含有量を調べる必要があると考えられた。
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米飯食味に関わる米胚乳酵素活性量を制御する栽培条件の検討について
木村圭一、辻井良政、浅野目謙之、高野克己
日本食品科学工学会 関東支部大会日本大学 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
作付時期の違いにより酵素活性量は変動していた。また、品種によっても酵素活性量に差が認められた。これらの結果、作付時期を変更することにより米胚乳酵素活性量が制御できると考えられ、米の品質安定に最適な栽培法を品種ごとに確立できる可能性が示唆された。
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コシヒカリの第3染色体短腕の良食味QTLが米飯理化学的特性の及ぼす影響について
三木 崇広, 辻井 良政, 飯島 健, 堀 清純, 高野 克己
日本食品科学工学会 関東支部大会日本大学 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
米飯物性において、NSLは日本晴に比べ、柔らかく、また粘りが増加していた。また、炊飯特性における溶出還元糖量では両者に大きな違いはみられなかったが、溶出全糖量ではNSLは日本晴よりも増加する傾向がみられた。
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登熟温度が米胚乳酵素活性量に及ぼす影響
風見真千子, 辻井良政, 高野克己 後藤元, 浅野目謙之
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
登熟温度が低いと米胚乳中の酵素活性量が大きいということが示唆された。各試験年に実施した食味官能値の総合値と米胚乳酵素活性量間には、α-アミラーゼ(r=0.392~0.535)と4ヵ年で正の相関がみられ(p<0.05)、次いでα-マンノシダーゼ(r=0.162~0.542)およびβ-グルカナーゼ(r=0.209~0.495)に正の相関関係がみられた。これらの結果、登熟温度は米胚乳酵素活性量の様相に影響を及ぼし、結果的に米の品質ひいては米飯食味に影響を及ぼすことが明らかになった。
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米飯特性は炊飯中のプラチナ作用で変化する
辻井良政, 木村圭一, 高野克己, 吉田貴美, 宮松宏樹
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
プラチナコーティングした内釜を用いて炊飯した米飯のテクスチャーは、コントロールよりも柔らかく、表面の粘りが強くなる傾向となった。米飯表層の還元糖量は増加する傾向がみられた。電子顕微鏡で観察した活断面は、デンプン糊と思われる面積の領域が多くみられた。改良型炊飯特性試験では、加熱吸水率および膨張容積が低くなる傾向がみられた。これらの結果から、プラチナコーティングした内釜は、炊飯中に米飯特性を変化する効果があることが示唆された。これらが米飯食味の向上に関与している可能性があると考えられた。
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米SSPの精製およびα‐アミラーゼのデンプン分解性に与える影響
塩野弘二, 辻井良政, 高野克己, 野口智弘
日本農芸化学会 2016年度大会 2016年03月
開催年月日: 2016年03月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
、精製した各SSP画分をα-アミラーゼと混合し、生デンプンの分解性試験を行ったところ、H1、I1、I2画分ではデンプンの分解性は上昇しなかった。一方、I3画分を添加することで全糖量(mg/ml)は16.9と増加し、分解性が回復した。また、各画分をSDS-PAGEに供したところ、I3において 30および15kDa付近をメインとするタンパク質バンドが検出された。次に上記タンパク質バンドを切り出し、LC/MS/MSによるタンパク質同定を行ったところ、30kDa付近のタンパク質はglutelin(oryza sativa由来)、15kDa付近のタンパク質はprolamin(oryza sativa由来)と同定された。