論文 - 國井 洋一
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UAV(ドローン)による垂直画像を用いた 写真測量手法の開発 査読あり
國井洋一, 熊崎理仁
東京農業大学農学集報 63 ( 2 ) 57 - 65 2018年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
本研究ではUAV(Unmanned Aerial Vehicle)を用いた空中写真測量において,通常よりも少ない枚数の写真撮影および容易な飛行方法での手法を開発することとした.具体的には,対象地においてUAVを垂直方向に上昇させ,異なる対地高度で撮影された少枚数の写真によって写真測量を可能とする手法である.開発した手法は,通常は平行撮影された2枚の写真に対して行う相互標定を,垂直方向に並んだ写真に対して適用できるよう変形し,さらに最終標定として各標定要素および計測点の3次元座標を全て未知量として標定を実施するものとした.本開発手法はUAVによる空中写真測量の効率化が見込まれるため,土工現場の測量や災害時の現況把握などにおいて,有用なツールとなることが期待される.
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DEVELOPMENT OF UAV PHOTOGRAMMETRY METHOD BY USING SMALL NUMBER OF VERTICAL IMAGES 査読あり 国際誌
Yoichi KUNII
ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences IV ( 2 ) 169 - 175 2018年06月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
This new and efficient photogrammetric method for unmanned aerial vehicles (UAVs) requires only a few images taken in the vertical direction at different altitudes. The method includes an original relative orientation procedure which can be applied to images captured along the vertical direction. The final orientation determines the absolute orientation for every parameter and is used for calculating the 3D coordinates of every measurement point. The measurement accuracy was checked at the UAV test site of the Japan Society for Photogrammetry and Remote Sensing. Five vertical images were taken at 70 to 90 m altitude. The 3D coordinates of the measurement points were calculated. The plane and height accuracies were ±0.093 m and ±0.166 m, respectively. These values are of higher accuracy than the results of the traditional photogrammetric method. The proposed method can measure 3D positions efficiently and would be a useful tool for construction and disaster sites and for other field surveying purposes.
DOI: https://doi.org/10.5194/isprs-annals-IV-2-169-2018, 2018
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拡張現実(AR)技術による景観シミュレーション -東京農業大学世田谷キャンパス 新研究棟を事例として- 査読あり
國井洋一, 大輪 叡史
東京農業大学農学集報 62 ( 1 ) 40 - 46 2017年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
本研究では,新研究棟の建築計画が進められている東京農業大学世田谷キャンパスのユリノキ広場を対象地とし,拡張現実(Augmented Reality:AR)技術を用い,スマートフォンのカメラ機能を用いてユリノキ広場に仮想の新研究棟の3DCGモデルを表示させることで新研究棟竣工時の景観シミュレーションを行った.新研究棟には現状の2号館,7号館,10号館,11号館,13号館,18号館に属する各学科の研究室や演習室等が移転する予定である.そのため,それら現状の建物の延床面積の総計を算出し,新研究棟の延床面積はその値を上回るように設定して3DCGモデルの作成を行った.また,新研究棟の外観形状には様々なものが想定されるため,本研究では計5種類の3DCGモデルを作成してシミュレーションを実施した.その結果,新研究棟が建てられた後の景観に対し現実に近い形でのシミュレーションが達成され,眺望の確認や圧迫感の度合い等を確認することが可能となった.
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レーザ計測による樹木の3Dモデリングへの応用に関する研究(共著) 査読あり
熊崎理仁, 國井洋一
ランドスケープ研究 80 ( 5 ) 465 - 468 2017年03月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
庭園での点群データを使用することで,航空レーザによって得られる樹木点群よりも高密度な点群データがえられることと,庭園での計測では森林と異なり開けた植物の存在する空間であることから,全体が詳細に取得されている樹木点群が多く取得することができる.よって,その樹木点群を使用し,詳細な3D樹木モデルの作成が可能となることを,本研究で示した.
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2020年東京オリンピックマラソンコースの動画像による景観分析 査読あり
國井洋一
ランドスケープ研究 80 ( 5 ) 615 - 620 2017年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
2020年東京五輪マラソンコースを自転車で走行しながら動画像を撮影し,撮影した動画像の各フレーム画像に対して緑を軸としてフラクタル解析ならびに多様度,蔓延度の算出を実施し,東京五輪マラソンコースにおけるシークエンス景観の現況について分析を行うこととした。
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尾瀬国立公園のシークエンス景観に対する複数の定量指標による比較分析 査読あり
國井洋一
ランドスケープ研究 79 ( 5 ) 579 - 584 2016年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では代表的な自然公園として尾瀬国立公園を対象地とし,歩行中に記録したシークエンス景観の動画像に対してフラクタル次元,多様度および蔓延度を求め,それらの指標による景観の定量分析の可能性について検討を行った。
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Development of 3D Measurement Method for Historical structure by using Smartphone 査読あり
Yoichi KUNII
ICOMOS 18th General Assenbly Heritage and Landscape as Human Values - Conference Proceedings 586 - 590 2015年10月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
Software has been developed in this investigation that can conduct 3D measurements of historical structures. Its algorithm is constituted by photogrammetric theory, and measurements are done by using a smartphone. Therefore, a field survey of a historical structure was performed by using only a smartphone. The conventional techniques of photogrammetry require some ground control points or indication of scale. Nevertheless, the developed software can be operated by using only taken images and GPS positioning data.
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日本庭園における地上型3Dレーザスキャナによる図化および景観シミュレーションに関する研究(共著) 査読あり
熊崎理仁, 國井洋一
東京農業大学農学集報 60 ( 2 ) 93 - 102 2015年09月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
近年,レーザ計測技術の利用が浸透していることから,本研究では造園分野における利用法について検討した.庭園での地上型レーザスキャナの利用は得られた3次元点群データによるアニメーション等,視覚的利用が主流であるが,本研究では平面図の作成,等高線の抽出,ポリゴンモデル作成等による景観シミュレーションを3次元点群データから導き出すことを研究した.まず,3次元点群データはオルソ平面へ書き出しを行うことにより,平面図の作成が可能である.さらに,3次元点群データの持つ位置座標の情報を利用して等高線の抽出を行い,平面図に盛り込むことが可能となる.以上2つの作業から,地上型レーザスキャナの庭園での応用においてこれまで多くの労力を必要とした平面図と等高線の作成のための調査の労力やコストを軽減することができる.また,専用ソフトを利用することで3次元点群データの編集作業を容易に行うことができるため,3次元データ上にて樹木の伐採,抽出,ポリゴンモデルの作成が可能となり,具体的な景観シミュレーションを行うことができる.結果として,造園分野でのレーザ計測技術の活用が,庭園の詳細な内部構造を視覚的に残すことや,平面図作成による庭園の現況の記録への応用に期待できる.
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失われた建造物に対する1枚の古写真のみを用いた3次元情報の取得に関する研究―旧帝国劇場を事例として―(共著) 査読あり
國井洋一, 坂本遼
東京農業大学農学集報 60 ( 2 ) 85 - 92 2015年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
本研究では,現存しない歴史的建造物を復元するための3次元情報取得を目的とし,建造物が写し込まれている1枚の古写真を用いての3次元形状把握を行った.通常,写真測量の原理を用いて対象物の3次元情報を取得するためには,2枚以上の写真を必要とするが,本研究は1枚の写真のみから対象とする建造物の幾何学情報を抽出し,3次元情報の取得を試みるものである.対象とした建造物は,写真上において遠近法の二点透視法に近い構成で写し込まれている旧帝国劇場である.旧帝国劇場の写真上からは2点の消失点を推定し,さらに画角の推定や長さの指標としての人物の身長の利用により,撮影に用いたカメラの画面距離,撮影点から対象物までの奥行き距離等の推定値を順次求め,それらの推定値より旧帝国劇場の表面の各点に対する3次元座標を算出した.
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近代日本画家横山大観の上野池之端邸(住宅画室)庭園の特徴に関する考察(共著) 査読あり
天野 公太朗, 松本 恵樹, 國井 洋一, 鈴木 誠
ランドスケープ研究 78 ( 5 ) 493 - 496 2015年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では,横山大観がこだわりを持ったこの庭園の特徴を明らかにすることにした。
研究方法としては,庭園の実測調査,横山大観の経歴・絵画作品と彼の庭園との関係分析,そして庭園の修復に関わった藤井二郎氏と横山大観の孫であり横山大観記念館館長である横山隆氏へのヒアリング調査を行った。これをふまえ,近代日本画家横山大観の住宅画室としての庭園の特徴と,池之端に立地した場所の意味について考察を加えた。 -
個人庭園における平板測量との比較による地上レーザ計測の有用性の検証 査読あり
國井洋一, 金井大輔
ランドスケープ研究78増刊,造園技術報告集 8 82 - 85 2015年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では個人庭園に対して平板測量およびレーザ測量にてそれぞれ測量を行うことで、両者の比較により差異を見出すことを目的とした。また、平板測量とレーザ測量との比較により両者の特性を確認することで、図面作成を効率的に行うための手法を検討し、個人庭園に対する図面による記録の簡便化を追究し、レーザ測量の利用価値向上を図ることとした。
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旧齋藤氏別邸庭園を事例とした近代和風庭園の保存のための調査・計画手法(共著) 査読あり
粟野隆, 松本恵樹, 國井洋一, 土沼隆雄, 土沼直亮, 鈴木誠
ランドスケープ研究78増刊,造園技術報告集 8 92 - 97 2015年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
平成25年3月に登録記念物(名勝地関係)に登録された旧齋藤氏別邸庭園(新潟県新潟市)を対象に行った、庭園の価値の立証から、保存管理・整備の計画作成に至るまでを提示し、今後わが国において案件が増えてゆくであろう近代和風庭園の保存に資する調査・計画手法として提示することを目的とする。
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シークエンス景観画像のフラクタル解析による尾瀬ヶ原の経年比較 査読あり
國井洋一
ランドスケープ研究 77 ( 5 ) 511 - 514 2014年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では2009年に尾瀬国立公園にてビデオカメラにより歩行中のシークエンス景観を撮影した動画像に加え,2013年の同時期に同じルートのシークエンス景観をタブレット端末によって撮影した。これにより,撮影した両年の動画像に対するフラクタル解析を実施し,両者を統計的に比較することでシークエンス景観の経年変化を把握することを目的とした。さらに,装置の違いによる調査結果への影響についても考察することとした。
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スマートフォンを用いた歴史的建造物に対する簡便調査用ソフトウェアの開発 査読あり
國井洋一
ランドスケープ研究 76 ( 5 ) 489 - 492 2013年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では,スマートフォンによって撮影された写真ならびにGPS測位情報を活用し,現地調査において歴史的建造物に一切接触せず簡易な計測するためのソフトウェアを開発した。さらに,スマートフォンを用いて歴史的建造物の現地調査を行った後,開発したソフトウェアによって求められた3次元座標を検証し,ソフトウェアの実用性および将来性について考察した。
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地上型3Dレーザスキャナを用いた酒匂川かすみ堤の計測および機能性の把握(共著) 査読あり
國井洋一,石﨑芽衣,井上三男
ランドスケープ研究76増刊,造園技術報告集 7 134 - 137 2013年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では、レーザスキャナを用いてかすみ提全体を計測し、その点群データから3次元モデルを作成した。これにより、かすみ堤の形状を様々な角度から容易に把握することが可能となった。また、作成した3次元モデルを応用し、堤防内の遊水量を算出した。これにより、地域住民に洪水時におけるかすみ堤の重要性を示し、地域住民に対する水防の意識向上ならびに行政等にかすみ堤の維持管理等を促進することを目的とした。
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3DCGを用いた国立市大学通りの景観再現について(共著) 査読あり
國井洋一,木内のどか
ランドスケープ研究76増刊,造園技術報告集 7 130 - 133 2013年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では国立市が都市開発された大正14年頃の大学通りを3DCGで再現し、写真では全景の把握が困難であった当時の駅前から大学通りにかけての景観を視覚化することを目的とする。それにより、作成した3DCGは現在の景観との容易な比較を可能とし、今後の国立駅周辺の景観の見直しや景観づくりに役立つと考える。
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清閑亭庭園を対象とした3次元測量と直接計測との併用による歴史的庭園の調査技術 (共著) 査読あり
粟野隆,國井洋一
ランドスケープ研究76増刊,造園技術報告集 7 126 - 129 2013年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
報告では、3次元測量に直接計測(現地における地物観察と鋼製巻尺による位置および形状の特定)を併用し、今後の歴史的庭園の調査方法の確立にあたっての試論的検討を行うことを目的とした。
調査対象は、明治期に貴族院副議長などをつとめた政治家・黒田長成が大正初期から昭和初期に築造したと推定される清閑亭庭園(神奈川県小田原市)である。本報告では、上記の調査を通じて、本庭園の地割構成の把握と保存管理の課題の明確化を試み、庭園の調査技術および調査方法論としての妥当性を検討した。 -
造園分野への拡張現実感(AR)の利用と展開性について (共著) 査読あり
吉川皓唯, 國井洋一
東京農業大学農学集報 57 ( 3 ) 185 - 195 2012年12月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
近年,拡張現実感(Augmented reality,AR)の技術が利用されつつある。本研究では拡張現実感技術を造園分野にて利用することは有益であると推測し,造園分野での拡張現実感の利用法について検討した。まず,視覚ARが既に活用されている応用事例50例を調査し,実例の傾向を把握した。さらに,視覚ARが利用者に与える印象の調査として視覚ARプログラムを作成し,それを被験者32名に体験してもらいSD法による印象評価と聞き取り調査を行った。以上2種類の調査より,視覚ARの利点は現実空間に情報を追加できる「付加性」,物理法則に縛られずに現実空間に物体を表示できる「配置性」,プログラムによって表示物の色,大きさ,形の変更ができる「変化性」の3点に集約できると判断した。さらに,造園における視覚ARの利用法として,「情報提供」「作業支援」「予測の視覚化」の3種の利用形態を提案した。結果として,今後普及の可能性がある拡張現実感および拡張現実感技術が作り出す社会の存在を明らかにし,造園分野での利用可能性を示すことができたといえる。
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群落での光環境データを導入した植物の3DCG生育モデリング(共著) 査読あり
國井洋一,山﨑千聖,根本正之
ランドスケープ研究 75 ( 5 ) 407 - 410 2012年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では対象植物の光環境に対する生長量のデータを取得し,そのデータを3 次元モデルに反映させ,従来よりも信頼性の高い植物の生育状況の推測を実施する。これにより,草本群落における植物の生育を知るための手段として,数値による定量データだけでなく,視覚的な情報も得られることとなる。すなわち,生育状況の把握が従来よりも高信頼度かつ容易に実施可能になるものと推測され,競合関係にある植物を含めた生育シミュレーションの支援に寄与できるものと考えられる。
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利用者の快適性・安全性を考慮した歩行者系舗装の構造設計法の提案(共著) 査読あり
竹内康, 青木政樹, 國井洋一, 佐藤研一, 柳沼宏始
土木学会論文集E1(舗装工学) 67 ( 3 ) I1 - I8 2011年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究は、土木学会舗装工学委員会歩行者計舗装小委員会が実施した舗装路面の硬さ試験、小型FWD試験結果とアンケート調査結果から、歩行者計舗装の理論的構造設計法について検討を行ったものである。