論文 - 矢島 新
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Synthesis and absolute configuration of cordiaquinone K, antifungal and larvicidal meroterpenoid isolated from the Panamanian plant, Cordia curassavica 査読あり
Arata Yajima, Fumihiro Saitou, Mayu Sekimoto, Shoichiro Maetoko and Goro Yabuta
Tetrahedron Letters 44 6915 - 6918 2003年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
パナマ原産植物の一種であるCordia curassavicaから単離された抗菌活性および、黄熱病を媒介する蚊の幼虫に対する活性を有するメロテルペノイドcordiaquinone Kの(S)-体の全合成を達成した。パン酵母による不斉還元反応によって得られる光学活性ヒドロキシケトンから出発して、B-アルキル鈴木—宮浦カップリングを鍵段階として合成した。比旋光度の比較により不明であった天然物の絶対立体配置を決定した。
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Synthesis and absolute configuration of MQ-A3 [1-(14'-methylhexadecanoyl)pyrrolidine], a novel aliphatic pyrrolidine amide from the tropical Convolvulaceous species 査読あり
Arata Yajima, Goro Yabuta
Bioscience, Biotechnology & Biochemistry 65 463 - 465 2001年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
熱帯性ヒルガオの一種Convolvulaceous sp.から単離されたピロリ人アルカロイドであるMQ-A3の全合成について報告した。安価で容易に入手可能な光学活性2-メチルブチルブロミドを出発原料として、長鎖脂肪鎖の導入、温和な条件によるアミド化反応を経由して(R)-体を合成した。合成品と天然物の比旋光度を比較することにより、不明であった天然物の絶対立体配置を決定した。
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Synthesis and absolute configuration of (-)-phytocassane D, a diterpene phytoalexin isolated from the rice plant, Oryza sativa 査読あり
Arata Yajima, Kenji Mori
Europian Journal of Organic Chemistry 4079 - 4091 2000年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
イネから単離された新規ジテルペン型ファイトアレキシンである(-)-phytocassane Dの初の全合成について報告した。以前の報告でとは逆の立体配置を有するWieland-Miescherケトン誘導体から出発し、カッサン骨格の選択的な構築法を開発し、最後にA環alpha-ヒドロキシケトンのトランスポジションを鍵段階とすることで(-)-phytocassane Dを合成するともに、天然物の絶対立体配置を決定した。
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生物制御物質の合成研究
矢島 新
2000年03月
記述言語:日本語 掲載種別:学位論文(その他)
クマツヅラ科の植物の一種から単離されたグラム陽性菌に対する抗菌活性を有するセスキテルペン、担子菌の一種から単離された抗生物質であるincrustoporin、海綿の一種から単離されたプロテインキナーゼC阻害活性を有するpenazetidine A、イネの新規ジテルペンファイトアレキシンであるファイトカッサン類の4種の生物制御物質の合成と立体化学の決定を行った。
A4版 全140頁 -
Absolute configuration of phytocassanes as proposed on the basis of the CD spectrum of synthetic (+)-2-deoxyphytocassane A 査読あり
Arata Yajima, Kenji Mori
Tetrahedron Letters 41 351 - 354 2000年01月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
イネの新規ジテルペンファイトアレキシンであるファイトカッサン類の合成研究について報告した。天然物の類縁体である(+)-2-deoxyphytocassane AをWieland-Miescherケトンを出発原料として全合成した。合成した化合物と、さらに様々な官能基を簡略化した誘導体を合成し、それらのCDスペクトルと天然物のCDスペクトルを比較することにより、天然物の絶対立体配置を決定した。
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Synthesis of penazetidine A, an alkaloid inhibitor of protein kinase C isolated from the marine sponge Penares sollasi 査読あり
Arata Yajima, Hirosato Takikawa, Kenji Mori
Liebigs Annalen 1083 - 1089 1996年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
海綿の一種Penares sollasiから単離されたプロテインキナーゼCの選択的阻害活性を有するアゼチジンアルカロイドであるpenazetidine Aの合成について報告した。アゼチジン環部位はL-セリンから導かれるフィトスフィンゴシン誘導体に対する分子内SN2型反応を用いて立体選択的に構築合成した。合成品と報告されている天然物のデータを比較したところ、天然物のアゼチジン環部分の絶対立体配置を決定した。
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Synthesis of both the enantiomers of incrustoporin, an antibiotic from Incrustoporia carneola 査読あり
Arata Yajima, Hirosato Takikawa, Kenji Mori
Liebigs Annalen 1091 - 1093 1996年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
担子菌の一種Incrustoporia carneolaから単離された抗生物質であるincrustoporinを光学活性1,2-エポキシブタンを出発原料として合成した。エポキシドをフェニル酢酸誘導体から調整したアニオンを用いて位置選択的に開環、エステル化、続く脱水素によって効率のよい合成法を確立した。光延反応による中間体の立体反転を経由して両鏡像異性体を合成したところ、比旋光度の符号の比較により天然物の絶対立体配置を決定した。
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Synthesis of (6R*,7R*)-7-hydroxy-6,11-cyclofarnes-3(15)-en-2-one, the racemate of the antibacterial sesquiterpene from Premna oligotricha, and its (6R*,7S*) isomer 査読あり
Arata Yajima, Hirosato Takikawa, Kenji Mori
Liebigs Annalen 891 - 897 1996年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
クマツヅラ科の植物の一種Premna oligotrichaから単離されたグラム陽性菌に対する抗菌活性を有するセスキテルペン7-hydroxy-6,11-cyclofarnes-3(15)-en-2-oneを合成した。当初提唱されていた構造である(6R*,7S*)-体をジアステレオ選択的エポキシ化反応を鍵段階として合成したところ、NMRスペクトルが報告されているデータと一致しなかった。次に(6R*,7R*)-体を合成したところ、合成品のデータは報告値と一致し、天然物の相対立体配置を訂正した。