論文 - 日田 安寿美
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Gene expression of detoxifying enzymes in AhR and Nrf2 compound null mutant mouse 査読あり
Noda S, Harada N, Hida A, Fujii-Kuriyama Y, Motohashi H, and Yamamoto M
Biochem. Biophys. Res. Commun. 303 ( 1 ) 105 - 111 2003年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ダイオキシン受容体の活性化は薬物代謝第一相酵素群を誘導する。一方,第二相酵素群はNrf2により制御されている。2つの遺伝子を欠。失したマウスを作製し、その表現型を解析した。3-メチルコラントレン、BHT、フェノバルビツールを用いて遺伝子発現を誘導したところ、第一相および第二相酵素群の誘導は見られなかったが、それ以外の薬物代謝酵素の誘導が認められ、第三相酵素群を制御する遺伝子の存在が示唆された。
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Novel acyl-CoA synthetase in adrenoleukodystrophy target tissues 査読あり
Moriya-Sato A, Hida A, Inagawa-Ogashiwa M, Wada MR, Sugiyama K, Shimizu J, Yabuki T, Seyama Y, Hashimoto N.
Biochem. Biophys. Res. Commun 279 ( 1 ) 62 - 68 2000年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
マウスcDNAより新規単離した遺伝子リピドーシンについて、ホモロジー検索から長鎖アシル-CoA合成酵素たんぱく質をコードしていると予測した。COS7細胞により酵素たんぱく質を合成させ酵素活性を測定したところ、予測した酵素活性が認められた。同遺伝子をショウジョウバエで欠失させると脳に極長鎖脂肪酸が蓄積するという報告があり、「ロレンツォの油」で知られる副腎脳白質ジストロフィーの原因遺伝子と考えられた。
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Sexual differences of branched chain amino acid metabolism to fatty acids and cholesterol in the Harderian gland of golden hamster 査読あり
Hida A, Uchijima Y, Seyama Y
J. Biochem 124 ( 3 ) 648 - 653 1998年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ゴールデンハムスターのハーダー腺脂質は、雄では炭素数が偶数の直鎖脂肪酸、雌では分枝鎖と奇数の直鎖脂肪酸で構成されている。組成の違いはプライマーとなる炭素骨格の違いに起因すると考え、分枝鎖アミノ酸の代謝産物に由来すると考えた。そこで[14C]分枝鎖アミノ酸の投与実験を行ったところ、各脂肪酸やコレステロールへの取り込みがみられ、各アミノ酸の脱水素酵素がアンドロジェンの制御を受けていることが示唆された。
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アンドロジェン受容体を介した分岐鎖アミノ酸代謝の調節 (Metabolic regulation of branched chain amino acids through androgen receptor.)(総説)
脊山洋右、日田安寿美、内島泰信
必須アミノ酸研究 (Reports of the Research Committee of Essential Amino Acids (Japan) 151 61 - 67 1998年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
ゴールデンハムスターのハーダー腺における分岐鎖アミノ酸の代謝についか調べたところ、雌では分岐鎖脂肪酸に代謝され、雄では偶数および奇数の直鎖脂肪酸とコレステロールに代謝されることが明らかとなった。これは短鎖/分岐鎖アシル-CoA脱水素酵素とイソバレリル-CoA脱水素酵素の活性に起因していた。テストステロンの投与実験により、これらの酵素がアンドロジェン受容体を介した制御を受けていることが示された。
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Effect of the photoperiod in modulating the androgenic control of 1-alkyl-2,3-diacyl glycerol composition in the Harderian gland of the golden hamster, Mesocrisetus auratus 査読あり
Buzzell GR, Hida A, Fu S, Seyama Y
J. Exp. Zool 277 99 - 105 1997年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ゴールデンハムスターのハーダー腺では脂肪酸組成に雌雄差がみられる。日照時間により腺組織の構造が変化することから、脂肪酸組成への影響を調べた。雌では日照時間が長いと分岐鎖の脂肪酸がみられ、日照時間が短いと雄型の組成に近くなったが、松果体除去によりもとの雌型の組成に戻った。去勢した雄の腺でも同様の変化がみられたことから、脂肪酸合成に関わる酵素活性が日照時間によっても制御されていることが明らかとなった。
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Androgenic control of 1-alkyl-2,3-diacylglycerol in the Harderian gland of the golden hamster, Mesocricetus auratus 査読あり
Seyama Y, Hida A, Hayashi S, Buzzell GR
J. Biochem 119 ( 4 ) 799 - 804 1996年04月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ハーダー腺は脂肪酸合成の研究材料として使われてきた。ゴールデンハムスターの腺では脂肪酸組成に雌雄差がみられることから、我々はその原因と代謝の違いを調べた。組織学的解析の報告からヒントを得て、雄を去勢し、雌にテストステロンを投与して、脂肪酸合成への影響を調べたところ、前者では雌型の、後者では雄型の組成に変化した。この組織における脂肪酸合成過程は、アンドロジェンにより制御されていることが示唆された。
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トリオレイン,トリパルミチン,トリステアリン,およびトリリノレインがヒト脂質代謝に及ぼす影響 査読あり
川端輝江、日田安寿美、鈴木正夫、長谷川恭子
日本栄養・食糧学会誌 47 ( 3 ) 185 - 193 1994年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
沖縄では豚肉を日常多食しているにも関わらず冠動脈疾患が少ない。そこで豚肉に多い脂肪酸4種について高含有油脂を調整し、若年成人女性を対象に脂質代謝実験を行った。血中脂質と糞便中ステロール類及び胆汁酸の組成を調べた。トリオレイン食、トリリノレイン食ではLDLコレステロールが減少しCA/CDCA系が上昇したことから、胆汁酸への異化の促進が示唆され、トリパルミチン食、トリステアリン食とは異なっていた。