講演・口頭発表等 - 田中 尚人
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Stenotrophomonas maltophilia 基準株と biovar2 群の再分類のための比較ゲノム解析 国際会議
小川 泰地、久富 敦、志波 優、藤田 信之、田中 尚人
日本農芸化学会2022年度大会 2022年03月
開催年月日: 2022年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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環境試料へのシデロフォア添加によるバイオフィルム形成および構成菌種の特性 国際会議
久富 敦、志波 優、藤田 信之、田中 尚人
日本農芸化学会2022年度大会 2022年03月
開催年月日: 2022年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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比較ゲノムによる Cutaneotrichosporon cavernicola の交配型遺伝子座の解析 国際会議
栢森 綺音、青木 敬太、志波 優、藤田 信之、杉田 隆、高島 昌子、田中 尚人
日本農芸化学会2022年度大会 2022年03月
開催年月日: 2022年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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肥満モデルマウスにおける Lactobacillus paracasei K71 加熱死菌体摂取が腸内細菌叢へ及ぼす影響 国際会議
志波 優、伊藤 さとみ、松本 雄宇、鈴木 司、井上 順、石毛 太一郎 、熊谷 武久、藤田信之、山本祐司、田中尚人
日本農芸化学会2019年度大会 2019年03月
開催年月日: 2019年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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生分解性プラスチックの河川微生物叢への影響 国際会議
田中 尚人、門屋 亨介、石井 大輔、藤田 信之、田口 精一
日本農芸化学会2019年度大会 2019年03月
開催年月日: 2019年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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微生物群集解析による生分解性プラスチックの河川への影響 国際会議
門屋 亨介、田中 尚人、藤田 信之、石井 大輔、田口 精一
日本農芸化学会2019年度大会 2019年03月
開催年月日: 2019年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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乳酸菌株を分離するための基本 招待あり 国際会議
田中尚人
日本乳酸菌学会2018年度秋期セミナー 2018年11月
開催年月日: 2018年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
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Antagonistic abilities of food originated yeasts against 4 plant pathogenic fungi 国際会議
PO HSUAN LIN, AKIRA TSUJI, NAOTO TANAKA, KEIKO T. NATSUAKI
The International Society for Aoutheast Asian Agriculture Sciences 2018年10月
開催年月日: 2018年10月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
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Diversity of Nitrogen-Fixing Bacteria Associated with Yams (Dioscorea spp.) 国際会議
MICHEL OUYABE, HIDEHIKO KIKUNO, NAOTO TANAKA, PACHAKKIL BABIL, HIRONOBU SHIWACHI
Tropentag 2018, International Research on Food Security, Natural Resource Management and Rural Development 2018年09月
開催年月日: 2018年09月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
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有用乳酸菌株の情報公開
田中 尚人,鈴木 智典,冨田 理,梶川 揚申,内野 昌孝,五十君 靜君,岡田 早苗
日本微生物資源学会第22回大会 2015年09月
開催年月日: 2015年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:とりぎん文化会館
乳酸菌資源を活用するため,乳酸菌に対して社会的に期待される「食の安全」・「おいしさ」・「健康」に関連する性状を調べ,その情報を発信することでカルチャーコレクションとして資源を有効活用するモデルケースを構築することを目的とする.
保存株に対して以下の情報収集を行っている.
食の安全:バクテリオシン産生能を対象とする.現在,多数のL. sakei 株において抗菌スペクトルの異なる株が認められている.
おいしさ:風味形成のファクターとしてバニリン合成と n-ヘキサナール分解に着目し,各性状を調べる.現段階ではバニリンの前駆体として供したフェルラ酸を分解する株が数多く認められている.
健康:プロバイオティクス特性,免疫調節作用と GABA 産生に着目した.プロバイオティクス特性の性状としては,酸耐性・胆汁酸耐性・ムチン接着性を検討する.すでに菌株間では酸・胆汁酸耐性およびムチン接着性に違いがみられ,各菌株における潜在的なプロバイオティクス特性の違いを示唆する結果が得られている.また,プロバイオティクスの安全性を評価する指標として薬剤耐性の判定も行っている.免疫調節作用を推定する指標としてIL-12誘導能を調べたところ,全ての菌株に誘導能はあり,その活性はほぼ同等と考えられた.同時に免疫調節作用に影響すると考えられる細胞表層の細胞壁テイコ酸やその他多糖構造の情報も収集している.一方,GABA 産生能については供試菌株の約20% に認められ,過去に報告のある菌株と同等の産生能の株も存在した.
【情報発信】
保存菌株の性状項目は84件あり,データは数値データ及び文字データとし,Web でキーワード検索できる基本的なシステムを構築した. -
カルチャーコレクションからの乳酸菌株情報発信の試み
田中 尚人,鈴木 智典,冨田 理,梶川 揚申,内野 昌孝,五十君 静信,岡田 早苗
日本乳酸菌学会泊まり込みセミナー 2015年05月
開催年月日: 2015年05月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:淡路島
微生物資源として魅力的な乳酸菌だが、その評価は目的に応じた一面的な評価がほとんどである。しかし、菌株に対して多様な機能を評価して潜在的な有用性を見いだし、あらたな応用につなげることはこれまでなかった乳酸菌株の高付加価値化を生み出すことにつながる。乳酸菌の分離操作が一般化され多様な乳酸菌の収集は比較的容易な時代である一方、微生物資源の宝庫として期待される国外からの乳酸菌の獲得およびその利用については生物多様性条約・名古屋議定書により今後制限されると思われる。そのためすでに国内外の試料から分離し保存されている乳酸菌株の活用が期待され、多様性評価や応用利用には必要不可欠な有用性の評価手法、スクリーニング手法の技術開発等による乳酸菌株の高付加価値化が重要になると考えられる。
本研究では我々が長年に渡って国内外から分離し保存している乳酸菌株に対して、社会的に乳酸菌に期待される「安全」・「おいしさ」・「健康」に関連する性状を調べ、網羅的な分析によって高付加価値を付与し、カルチャーコレクションとしてその情報を発信するモデルケースの構築を目的とする。発表ではその第一ステップの結果について紹介した。 -
Lactobacillus paracasei における脱アセチル化酵素サーチュインの機能解析
新 穂高,郭 宜羚,田中 尚人,岡田 早苗,遠藤 明仁,宮地 竜郎,中川 純一
2015年度日本農芸化学会年次大会 2015年03月
開催年月日: 2015年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:岡山
サーチュインは真核生物において環境ストレスやカロリー制限などに対して応答反応を引き起こす脱アセチル化酵素である。大腸菌においてはタンパク質のアセチル化が過酸化水素や熱に対する耐性能に影響を与えることが知られているが、プロバイオティクスとして注目される乳酸菌でのサーチュインの役割は未だ不明である。そこで、脱アセチル化酵素サーチュインの標的タンパク質の探索および細胞内におけるサーチュインタンパク質の局在解析といった観点から、乳酸菌におけるサーチュインの役割を解明した。
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宮古島のマングローブに生息するカビの分布とセルロース分解能の検討
菊地 淳史,田中 尚人,梶川 揚申,佐藤 英一,岡田 早苗
日本微生物資源学会第21回大会 2014年09月
開催年月日: 2014年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:東京農業大学
マングローブの生態系において微生物は分解者として重要な役割を担っているとされる。高温、汽水域という特殊な環境に生息し、 強固な構造の葉を分解する性質はバイオマス利用に有用であると考えられる。しかし、マングローブに生息するカビに関する報告は少ない。そこで、カビの菌叢解析、セルロース分解能の検討を行うことで環境中での分布と微生物資源としての有用性を明らかにした。
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Genome analysis of fructophilic lactic acid bacteria (好フルクトース乳酸菌のゲノム解析) 国際会議
Naoto Tanaka
アジア乳酸菌学会・フィリピン乳酸菌学会合同大会 2014年09月
開催年月日: 2014年09月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:フィリピン
近年、グルコースよりフルクトースを生育基質として好む乳酸菌 fructophilic Lactic Acid Bacteria (fructophilic LAB) の存在が報告されている1)。その1つである Fructobacillus 属細菌は花や果実に生息し他の fructophilic LAB とは大きく異なる性質を有することが知られている。それは、グルコースを基質とした際にフルクトースやピルビン酸、酸素等の生育基質以外の生育因子を必須とするという性質や、培養条件によらずエタノールを産生せず酢酸を産生するという性質である2)。本属細菌と近縁のヘテロ発酵型乳酸菌は一般に乳酸と共にエタノールも産生する。乳酸菌の糖代謝によるエタノールの産生は NAD/NADH の酸化還元バランスの維持のために重要な役割を果たしているが、エタノールを産生しない本属細菌は独特の糖代謝経路や酸化還元のバランス維持機構を有することが考えられた。そこで、ゲノム解析により本属細菌の糖代謝の特性を検討し、乳酸菌の新たな応用利用への可能性を探ることとした。
Fructobacillus 属の 5 種 (F. durionis, F. ficulneus, F. fructosus, F. pseudoficulneus, F. tropaeoli) の各基準株のドラフトゲノム配列を決定し、近縁の Leuconostoc 属の公開ゲノムとの比較ゲノム解析により Fructobacillus 属の糖代謝経路の特性を調べた。その結果、本属のゲノムは Leuconostoc 属が保持するヘテロ型乳酸発酵に関連する遺伝子の一部が欠失していた。欠失遺伝子の多くは同化反応などにリンクする反応系の遺伝子(transketolase や pyruvate dehydrogenase 遺伝子)で、さらにその遺伝子がコードしている酵素の基質を ATP 産生に利用する反応系は存在した。糖代謝の中間産物のアセチルリン酸の利用も同様で、Leuconostoc 属ではアセチルCoA を介しエタノールを産生して NAD/NADH の酸化還元バランスを維持する反応系と ATP 産生を伴う酢酸産生系に利用されるが、Fructobacillus 属は後者の遺伝子のみを保持していた。
Fructobacillus 属がフルクトースやピルビン酸、酸素といった生育因子を利用して NAD/NADH の酸化還元バランスを維持するための酵素遺伝子を保持するかゲノム情報から調べたところ、mannitol-2-dehydrogenase, lactate dehydrogenase, NADH oxidase の各遺伝子を保持していた。これらは Leuconostoc 属も同様に保持していた。
以上のゲノム解析により、Fructobacillus 属の糖代謝は他のヘテロ発酵型乳酸菌よりも ATP を効率的に産生する機構となっており、NAD/NADH の酸化還元バランス維持は菌体外の因子に依存的であることが明らかとなった。これはフルクトースなどが豊富な生息環境が影響していると考えられる。また、この特性は特別な機能の獲得によるものではなく進化の過程で近縁の乳酸菌の一部の遺伝子が欠失した結果であることを明らかにした。 -
乳酸菌株資源の高付加価値化に向けて
田中 尚人,鈴木 智典,冨田 理,梶川 揚申,内野 昌孝,佐藤 英一,五十君 靜君,岡田 早苗
日本微生物資源学会第21回大会 2014年09月
開催年月日: 2014年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:東京農業大学
乳酸菌はヒトが食料とする諸原料にはほぼその生息が認められ、種レベルばかりでなく株レベルでの多様性の広さは過去の多くの研究で明らかにされてきた。乳酸菌の食品への応用利用は数多く、例えば酸性化やバクテリオシンによる保存性向上、プロバイオティクス効果による健康効果、物質生産による風味向上などがある。微生物資源として多様な乳酸菌だが、現在は伝統的に著名な乳酸菌が主に用いられ、また目的に応じた一面的な研究がなされ、一つの機能に関連する項目のみで資源としての評価がされている。しかし、一菌株に対して多様な機能を評価して潜在的な有用性を見いだし、あらたな応用につなげることはこれまでなかった乳酸菌株の高付加価値化を生み出すことも期待できる。現在では乳酸菌の分離操作が一般化され、多様な乳酸菌の収集は比較的容易な時代であり、今後は分離株の多様性評価法やスクリーニング手法の開発が必要になる考えられる。
そこで本研究では、乳酸菌がもたらす食品の保存性、健康効果、風味向上に着目し、NRIC に保存されている乳酸菌株のこれらに関連する性状を網羅的に解析し、保存株に高付加価値を付与するモデルケースの構築を目的とする。乳酸菌株の各種性状はデータベース化し、使用目的に則した性状を抽出し、適した菌株を提示できるシステムを開発した。 -
酸性飲料より分離された新規 Alicyclobacillus 属の分類学的研究
中野 千紗,高橋 尚人,田中 尚人,岡田 早苗
日本微生物資源学会第21回大会 2014年09月
開催年月日: 2014年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:東京農業大学
Alicyclobacillus属菌は低いpHかつ高温で発育する有芽胞菌であることから、好熱性好酸性菌や耐熱性好酸性菌と呼ばれ、果実飲料や野菜飲料などの酸性飲料の変敗菌として知られている。中でもAlicyclobacillus acidoterrestrisは飲料製品の常温流通温度で発育し、グアイアコールの生成により薬品様の異臭を発生させることから、酸性飲料の重要な制御対象菌とされている。本研究では、酸性飲料より分離されたグアイアコールを生成する分離株4F株について分類学的研究を行い、Alicyclobacillus属の新種であることを見出したのでその内容について報告した。
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タイ発酵食品から分離した乳酸菌3新種について
宮下 美香,Yukpham, P., Chaipitakcholatarn, W., Malimas, T., 杉本 昌子,吉野 真由美,鎌倉 由紀,Potacharoen, W., Tanasupwat, S., 田中 尚人,中川 恭好,鈴木 健一朗
日本微生物資源学会第21回大会 2014年09月
開催年月日: 2014年09月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:東京農業大学
NITEバイオテクノロジーセンター(NBRC)では、熱帯地域の微生物遺伝資源の保存と持続可能な利用のため、タイのBIOTECとの間で包括的覚え書きを締結して共同研究を行ってきた。年間を通じて高温多湿なタイ王国は食材が豊富で、様々な発酵食品が存在する。これらタイの発酵食品に由来する乳酸菌の多様性解析を進める中で、分類学的に新規と考えられる4株(NB53、NB446、NB702、NB834)が見つかったので報告する。
分離株4株はそれぞれ異なる発酵食品(Pla-jom、Pla-som、魚の発酵食品;Tuaw jeaw、大豆の発酵食品;Mum、肉の発酵食品)から分離された。16S rRNA遺伝子塩基配列の解析結果から、4株ともにLactobacillus plantarumに最も近縁で、NB53とNB834とL. plantarumの16S rRNA遺伝子塩基配列相同性は98.9%、NB446とNB702とは98.7%だった。またNB53とNB834、NB446とNB702はそれぞれ同一の配列だった。dnaK、rpoA、およびpheS遺伝子配列では、分離株4株と近縁な既知種との相同性は低く、系統解析では独立した位置を占めた。NB446とNB702はこれらの遺伝子配列でも互いに高い相同値を示した(dnaK、99.1%;rpoA、100%;pheS、99.7%)。一方NB53とNB834では互いに比較的低い相同値を示した(dnaK、 96.3%;rpoA、98.5%;pheS、96.4%)。DNA-DNA相同性試験の結果、4株と近縁な既知種の相同性は全て70%以下だった。分離株同士ではNB446とNB702は85%の相同性を示したが、他の組み合わせでは全て70%以下の相同性だった。加えてMALDI-TOF MS解析、化学分類学的性状および表現性状試験の結果において近縁種と識別することが可能だったことから、分離株4株をLactobacillus属の3新種、Lactobacillus plajomii sp. noV., Lactobacillus modestosalitolerans sp. noV.、Lactobacillus tuawjeawii sp. noV.として提案した。 -
Fructobacillus 属乳酸菌の特徴と糖代謝
浅沼 開,及川 容,田中 尚人,梶川 揚申,遠藤 明仁,佐藤 英一,岡田 早苗
2014年度日本農芸化学会年次大会 2014年03月
開催年月日: 2014年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:明治大学
Fructobacillus属5種の基準株を供試菌株として用いた。また、Leuconostoc mesenteroidessub sp. mesenteroidesNRIC 1541Tを比較対象として用いた。グルコースを基質とした培地に細胞外因子として酸素・フルクトース・ピルビン酸を加えた培地で培養し、HPLCを用いて代謝産物測定を行った。その結果、Fructobacillus属においてピルビン酸添加GYPでは乳酸:酢酸=3:1、フルクトース添加GYPでは乳酸:酢酸:マンニトール=1:1:2、GYP好気条件では乳酸:酢酸=1:1となった。このことから、Fructobacillus属は過去に報告されたマンニトール発酵に類似した発酵形式2)を持っており、本来エタノール生産によって再生するNADを各細胞外因子を用いて再生していることが示唆された。この反応に関与すると考えられる酵素の酵素活性を測定したところ、各種酵素活性を保持していることが判明した。これらを踏まえ、代謝経路の予測を行うためにゲノム解析を行った。この結果、エタノール合成経路を保持していないことが明らかとなったことから、Fructobacillus属の糖代謝においてNADの再生を細胞外因子に依存していることが強く示唆され、さらにグルコース1molから生産されるATPは通常のヘテロ発酵乳酸菌の2倍である2molのATPであることが予想された。そこで、予想代謝経路と実際の生育を比較するため、YATPを用いた。YATPを算出した結果、全ての株及び培養条件時においてYATPの基準とされる10.5付近の値を示した。このことから、Fructobacillus属の代謝経路において生産されるATPは2molであることを強く裏付けた。以上のことから総合的に考察すると、Fructobacillus属乳酸菌は菌体内のNADHを細胞外因子を用いてNADに再生し、エタノールを生産せず、ヘテロ発酵乳酸菌でありながらグルコース1molから2molのATPを生産する。従って本属乳酸菌はこれまでに報告の無い糖代謝経路に従うことを明らかにした。
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乳酸菌における細胞壁テイコ酸の分布
佐々木 織江,梶川 揚申,田中 尚人,佐藤 英一,岡田 早苗
2014年度日本農芸化学会年次大会 2014年03月
開催年月日: 2014年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:明治大学
すんき漬から分離した乳酸菌Lactobacillus plantarum19株を用い、細胞壁テイコ酸(WTA)の構造を調べ、グリセロール型3タイプ、リビトール型3タイプ〔それぞれの糖アルコールに結合するグルコースのモル数やグルコースからなる二糖類の種類(nigeroseやkojibiose)により〕、合計6タイプが存在することを明らかにした(1)。これは同一菌種内でWTAの構造多様性を明らかにした初めての報告である。WTAは糖アルコールとリン酸から構成される酸性多糖であり、菌体の生育に重要な成分であると考えられている。これまでの研究で、WTAは細胞形態維持や陽イオン吸着などの役割を果たすと言われている。
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Lactobacillus plantarum の免疫調節作用に関わる因子の探索
長井 遼太,浜村 南実,福井 雄一郎,菅沼 大行,梶川 揚申,田中 尚人,佐藤 英一,岡田 早苗
2014年度日本農芸化学会年次大会 2014年03月
開催年月日: 2014年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:明治大学
近年、乳酸菌はプロバイオティクスとして多様な保健効果が期待され、中でも免疫学的機能について関心が集まっている。乳酸菌による免疫調節作用については様々な研究がなされ、因子として細胞壁成分や多糖体などの報告があるものの、未だ分子レベルでの詳細なメカニズムは充分に明らかにされていない。本研究ではプロトプラスト表層に存在するリポテイコ酸(LTA)に着目し、IL-12産生誘導能に差がある菌株のリポテイコ酸の構成と保有量について比較することにより、IL-12誘導能に差を生じさせる要因を検討することとした。