論文 - 村松 良樹
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熱移動シミュレーションを用いた逆解析による食品の熱拡散率の推定 査読あり
村松良樹,橋口真宜,坂口栄一郎,川上昭太郎
日本食品保蔵科学会誌 45 ( 6 ) 241 - 249 2019年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究では食品の温度変化の測定値と熱移動現象の数値解を用いた新しい熱拡散率の推定方法を提案した。この方法は,安価でシンプルな測定装置を用いる,煩雑な計算も不要であるなどの利点に加え,複雑な形状をもつ材料や原寸大材料の熱拡散率推定にも適用できる可能性があるところに特徴がある。
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Factors influencing estimation of thermal inactivation parameters in low moisture foods using a test cell 査読あり
Yoshiki Muramatsu, Kirk D. Dolan, Dharmendra K. Mishra
Journal of Food Engineering 262 100 - 108 2019年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
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製菓用ピーナッツに含まれる石豆の基本的物理性の特徴 査読あり
坂口栄一郎,川上昭太郎,村松良樹,田畑周
美味技術学会誌 16 ( 1 ) 3 - 9 2017年07月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
製菓中に混入して,消費者からのクレームの対象となるローストピーナッツの石豆の基本的物理性を測定し,正常豆と比較した。石豆は正常豆に比べて,圧縮強度は約4倍で,体積は小さく,質量には差は認められず,かさ密度,粒子密度,真密度は高かった。水分は石豆の方が正常豆より約4倍高く,生豆に近かった。石豆は正常豆より,粒子内部の構造が密であることや,高密度の成分濃度が高いことが示唆された。
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ニンジンの最適ブランチング処理法の検討に向けた品質および物理的特性の測定 査読あり
折笠貴寛,小出章二,澤田みのり,三鹿暉峻,佐々木邦明,渡邊高志,安藤泰雅,中村宣貴,村松良樹,椎名武夫,田川彰男
農業食料工学会誌 79 ( 2 ) 122 - 130 2017年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
熱湯浸漬およびマイクロ波(ラップ包装なし,ラップ包装あり)を用いたニンジンのブランチングにおける品質変化について検討した。
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Rapid Inverse Method to Measure Thermal Diffusivity of Low-Moisture Foods 査読あり
Yoshiki Muramatsu, Ibrahim Greiby, Dharmendra K. Mishra, Kirk D. Dolan
Journal of Food Science 82 ( 2 ) 420 - 428 2017年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
逆問題手法を使用した新規熱拡散率測定法を提案した。提案した手法により低水分食品の熱拡散率を測定した。なお,解析には差分法による1次元非定常熱伝導方程式の数値解を利用した。
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Drying kinetics and quality of tomato fruits dehydrated by a vacuum-microwave method 査読あり
T. Orikasa, S. Koide, H. Sugawara, T. Watanabe, M. Okada, U. Matsushima, K. Kato, Y. Muramatsu, M. Thammawong, N. Nakamura, T. Shiina and A. Tagawa
Acta Horticulture 1120 375 - 380 2016年07月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
減圧マイクロ波加熱乾燥法をトマトに適用した。乾燥速度や果実品質に及ぼす影響を調べ,マイクロ波加熱乾燥法および熱風乾燥法と比較した。
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乾燥米飯の乾燥・保存・吸水における含水率予測 査読あり
小出章二,折笠貴寛,小出冬菜,村松良樹,田川彰男
日本食品保蔵科学会誌 42 ( 2 ) 59 - 64 2016年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
炊飯米の熱風乾燥中の含水率の経時変化や,種々の温湿度条件下での乾燥米飯の平衡含水率を測定するとともに,乾燥米飯の吸水中の含水率変化を計測し,それらの含水率の予測を行った。更に本研究では,乾燥米飯を吸水(水温40℃,30分吸水)後,電子レンジで加熱(500 W,1分加熱)した炊飯米と基準米の官能試験を行った。
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Simultaneous Estimation and Modeling of Thermophysical Properties of Big-Eyed Tuna and Pacific Cod 査読あり
Y. Muramatsu, E. Sakaguchi, S. Kawakami, T. Orikasa, S. Koide, T. Imaizumi, A. Tagawa
International Journal of Food Properties 18 ( 10 ) 2213 - 2222 2015年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
メバチマグロとマダイの熱物性値(熱伝導率,熱拡散率,比熱)を5~50℃の温度範囲で測定した。これらの三種類の熱物性値は非定常プローブ法により同時に測定した。試料の熱伝導率と熱拡散率測定値は,それぞれランダムモデル,Martenの式による計算値とよく一致した。さらに試料比熱と成分組成の間に加成性が成り立つことがわかった。
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双子型恒温壁熱量計による小麦粉の比熱測定と有効熱拡散率の推定 査読あり
村松良樹,坂口栄一郎,川上昭太郎,田川彰男
日本食品保蔵科学会誌 41 ( 5 ) 199 - 205 2015年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
小麦粉の比熱を4段階の水分(9~18%)と5段階の温度(10~50℃)で測定した。試料の比熱測定には双子型恒温壁熱量計を使用した。さらに,小麦粉の有効熱伝導率の文献値と比熱の測定データ,および充填層のかさ密度の値を熱拡散率の定義式に代入して小麦粉充填層の有効熱拡散率を推定した。これらの熱物性値の予測モデルを提案した。
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Thin layer hot air drying characteristics and latent heat of vaporization of cooked milled rice 査読あり
Y. Muramatsu, E. Sakaguchi, S. Kawakami, A. Tagawa
8th Asia-Pacific Drying Conference (ADC 2015) 471 - 476 2015年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
米飯の薄層熱風乾燥特性,熱風乾燥中における体積変化,および平衡含水率を数段階の温度と湿度条件で測定した。含水率変化を予測するためにPage式が適用された。試料の体積変化は含水率の一次式として表された。また,乾燥過程における試料の平衡含水率と平衡相対湿度,および温度との関係は,Chen-Claytonの式で表された。さらに平衡含水率の測定結果を利用して,試料の水分蒸発潜熱を熱力学的手法により算出した。
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Temperature Dependency of Quality Change during Far-Infrared Drying of Komatsuna Leaves 査読あり
T. Orikasa, S. Koide, S. Okamoto, C. Togashi, T. Komoda, S. Hatanaka, Y. Muramatsu, M. Thammawong, T. Shiina, A. Tagawa
Acta Horticulture 1091 319 - 326 2015年08月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
遠赤外線加熱乾燥法により小松菜を乾燥させた。エネルギー消費量や品質特性(色,Lアスコルビン酸,βカロテン,ルチン,クロロフィル)を熱風乾燥法と比較した。
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Vacuum Drying Characteristics and New Prediction Model for Changes in Moisture Content of Adzuki Beans 査読あり
Y. Muramatsu, E. Sakaguchi, S. Kawakami, A. Tagawa
日本食品保蔵科学会誌 41 ( 4 ) 145 - 154 2015年07月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
減圧乾燥法を小豆の乾燥に適用し,乾燥速度や品質に及ぼす真空度と温度の影響を様々な温度と真空度条件下で調べた。減圧乾燥法は,含水率25%以下,温度20~70℃の条件で小豆の乾燥に適用することが可能であることが示された。減圧乾燥過程における小豆の含水率変化を充分な精度で予測することができる新しい乾燥モデルを,温度と真空度の関数として提案した。試料の水分拡散係数を,Fickの第二拡散モデルを利用して推定し,温度と真空度の関数として表した。
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Effects of solution spraying during hot air drying on drying rate, surface hardening and browning of fresh-cut Japanese pear 査読あり
Teppei Imaizumi, Takahiro Orikasa, Sonoko Morifusa, Lam Van Man, Yoshiki Muramatsu, Shoji Koide, Toshitaka Uchino, Fumihiko Tanaka, Daisuke Hamanaka, Akio Tagawa
Engineering in Agriculture, Environment and Food 8 ( 2 ) 1 - 6 2015年01月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ナシの熱風乾燥過程において,表面に蒸留水,アスコルビン酸水溶液,クエン酸水溶液の三種類の溶液を定期的に噴霧し,この操作が乾燥速度や表面硬化,色彩変化に及ぼす影響を調べた。
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Effect of different drying methods on physical and chemical attributes of blanched green bell pepper 査読あり
Lam Van Man, Takahiro Orikasa, Shoji koide, Yoshiki Muramatsu, Akio Tagawa
FOOD SCIENCE AND TECHNOLOGY RESEARCH 20 ( 4 ) 775 - 783 2014年07月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
熱風乾燥とマイクロ波乾燥における,ブランチングされたピーマンの総クロロフィル,アスコルビン酸,総色差異の変化を調べた。具体的には,ブランチングあり,なしのピーマンの脱水速度論を検討した。また,40〜70℃の熱風乾燥と500〜800Wのマイクロ波乾燥において,総クロロフィル,アスコルビン酸含量および総色差異を測定した。
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イモ類およびダイコンの熱物性および電気的特性に及ぼす熱湯浸漬処理の影響 査読あり
今泉鉄平,村松良樹,折笠貴寛,濱中大介,田中史彦,内野敏剛,田川彰男
日本食品科学工学会誌 61 ( 6 ) 244 - 250 2014年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
イモ類およびダイコンの熱湯浸漬過程における糊化熱量,電気インピーダンス,含水率および熱伝導率の測定を行った。イモ類やダイコンの熱湯浸漬過程において熱物性や電気的特性,含水率などが変化することが示された。デンプンの糊化や細胞膜の損傷などが組織全体における水分分布,密度などに及ぼす影響についてはより一層の調査が必要である。
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キウイフルーツの熱風乾燥における短時間熱湯浸漬前処理の適用 査読あり
吉田裕史,折笠貴寛,小出章二,村松良樹,田川彰男
日本食品科学工学会誌 61 ( 4 ) 151 - 159 2014年04月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
キウイフルーツの熱風乾燥過程において,短時間熱湯浸漬による前処理を適用した。前処理を適用することで,ポリフェノールオキシダーゼ活性が低下し,乾燥過程における褐変が抑制され,乾燥中の褐変現象の速度論的解析が可能ではないかと考えられた。また,前処理を適用することで,乾燥過程における表面積変化や表面硬化が抑制され,乾燥速度が増大した。
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Impacts of hot air and vacuum drying on the quality attributes of kiwifruit slices 査読あり
T. Orikasa, S. Koide, S. Okamoto, T. Imaizumi, Y. Muramatsu, J. Takeda, T. Shiina, A. Tagawa
Journal of Food Engineering 125 51 - 58 2014年03月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
キウイフルーツの熱風及び真空乾燥特性を50,60及び70℃の温度及び3000kPaの真空乾燥圧力で測定した。各乾燥過程における試料の含水率,硬度,L‐アスコルビン酸含量,抗酸化活性及び表面色相の変化を研究した。
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貯蔵中の温度・湿度が胚芽米の品質に及ぼす影響 査読あり
川上昭太郎,橋本悠希,村松良樹,坂口栄一郎
美味技術学会誌 12 ( 2 ) 25 - 29 2013年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
貯蔵性が普通精米より低い胚芽米について,貯蔵中の温度と湿度が異なる条件で貯蔵実験を行い,白度,水分,食味値,洗米水pHなどにより貯蔵性の比較を行った。また,包装材に普通のクラフト袋と外部の湿度の影響を受け難くするためにクラフト紙にポリエチレンでコーティングしたクラフトSP袋により貯蔵性の比較をした。その結果,できるだけ湿度の低い環境で貯蔵し,また,外部の湿度の影響尾受けにくくする包装材を用いることで胚芽米亜の貯蔵期間が延びることが明らかになった。
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積算温度を指標としたコマツナの遠赤外線乾燥における品質変化の評価 査読あり
岡本慎太郎,折笠貴寛,畑中咲子,菰田俊一,齊藤順一郎,富樫千之,村松良樹,小出章二,椎名武夫 , 田川彰男
日本食品保蔵科学会誌 39 ( 6 ) 311 - 318 2013年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
コマツナを試料として,遠赤外線乾燥および熱風乾燥における乾燥速度および品質変化の温度依存性について検討した。その結果,いずれの乾燥条件においても,試料の含水率変化は指数モデルで表された。積算温度が410℃・h以上とな乾燥条件では,L-アスコルビン酸の分解が抑制された。色彩変化は葉面の積算温度が小さいほど変化量が小さいことが示された。温度と時間を同時に考慮できる積算温度は,最適乾燥条件検討の際に有用な指標となる可能性があることが示された。
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茎の曲げ特性によるバラ切り花の非破壊水分測定法の検討 査読あり
川上昭太郎,村松良樹,坂口栄一郎
東京農業大学農学集報 58 ( 2 ) 92 - 96 2013年09月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
水分を指標とした流通過程でのバラ切り花の非破壊品質評価法を目指し,バラ切り花の茎の曲げ荷重を測定し,平均茎径を用いて水分推定式を作成した。その結果,説明変数として曲げ荷重と平均茎径を用いた重回帰式により,非破壊で茎の水分を推定することができた。また,作成した水分推定式を用いて同一試料の茎の水分の経時変化を推定することができた。今後,測定誤差を小さくする,他の種類の切り花への応用,測定器の小型化などの改善を行うことで輸送条件の違いなどによる切り花の水管理の向上や,栽培中の切り花の水管理などにも役立つものと期待する。