Papers - HIRONOBU Shiwachi
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Comparative effects of explant sources and genotypes on microtuberization in Dioscorea alata and D. rotundata.
Balogun, M. O., S. Y. C. Ng, H. Shiwachi, N. Q. Ng and I. Fawole.
Tropical Science 44. No. 4 2004.12
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ヤムイモの茎断片を用いたマイクロチューバーの大量増殖の技術開発を目的に外植体の違いがマイクロチューバーの形成に及ぼす影響を調べた。マイクロチューバーの形成率はD. rotundata. よりもD. alataにおいて高く、In Vitro由来の外植体よりも隔離網室で育てた植物の茎断片において高かった。茎断片の大きさがマイクロチューバーの形成率に影響を及ぼしているものと推察された。
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Nutrient deficiency symptoms in yams (Dioscorea spp.).
Shiwachi, H., C. C. Okonkwo and R. Asiedu
Tropical Science 44. No. 4 2004.12
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ヤムイモの養分欠乏症状の解析を目的に、水耕栽培でD. rotundata. とD. alata の植物体にN, P, K, Ca, Mg, Zn, Fe, B, Mn, Cu 及びMoの欠乏症状を人為的に発症させた。N, P, Kの欠乏症状は両種に明確に発症し、微量要素ではFe, B 及びMo欠乏がD. rotundataに、Fe欠乏がD. alataに観察された。これらの記録は圃場での養分欠乏症状の診断に役立つものと推察された。
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Effect of auxins on root development in yam (Dioscorea rotundata) vine
Acha, I. A., H. Shiwachi, R. Asiedu and M. O. Akoroda
Tropical Science 44. No.2 2004.06
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ホワイトギニアヤムの増殖は主に塊茎の分割で行っている。その増殖率は茎でも増殖出来るキャッサバやサツマイモなどと比べて大変小さい。そこで、茎を用いた増殖技術の開発を目的に、ホワイトギニアヤムの茎の発根に及ぼすオーキシン類の影響を調べた。挿し木の発根率はIndolebutyric acid(IBA) の処理が1-naphthylacetamide及び対照区のそれよりも良好であった。IBA処理の10品種の挿し木の発根率は26.9-66.3%であり、その違いは品種間差異によるものであった。挿し木と倒伏させた株の茎にIBA処理をしたものの発根率は挿し木が良好であり、挿し木のIBA処理が増殖に適すると推察された。
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Influence of exogenous gibberellin inhibitors on tuber sprouting in yam (Dioscorea spp.)
H. Shiwachi, T. Ayankanmi and R. Asiedu. and M. Onjo
Tropical Science 43. No.3 2003.10
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ホワイトギニアヤムとダイジョの塊茎の休眠打破を目的に、ジベレリン生合成阻害剤のUniconazole-Pと Prohexadione-calcium を収穫前と収穫直後にそれぞれ茎葉散布と塊茎の浸漬処理で行ってその効果を検討した。その結果は収穫後の塊茎に処理を施した結果と同じく、いくつかの品種で休眠の期間が短縮されたが、その程度は品種によって異なった。また、処理時期によっても効果が異なった。これらのことから、処理時の塊茎の休眠の程度並びにその段階はそれぞれの品種で異なっていると考えられた。ジベレリン生合成阻害剤の処理時期は品種ごとに検討する必要があると推察された。
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Induction of germination in dormant yam (Dioscorea spp.) tubers with inhibitors of gibberellins.
Shiwachi, H., T. Ayankanmi, R. Asiedu and M. Onjo.
Proceedings of 8th Symposium of the International Society for Tropical Root Crops-Africa Branch,Ibadan, Nigeria, 2001. 2003.09
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (international conference proceedings)
ヤムイモ塊茎の休眠の打破を目的に、茎葉の黄化が始まる前のホワイトギニアヤムとダイジョの株から塊茎を収穫してUniconazole-Pと Prohexadione -calcium にそれぞれ24時間浸漬してその効果を検討した。ダイジョのTDa99/00049 は休眠が覚醒され休眠期間が大幅に短縮されたが、ホワイトギニアヤムのTDr131は処理の効果がなかった。これらは前報と同じ結果であった。さらに処理後の塊茎は自然の条件下よりも30℃及び高湿度の条件下で萌芽が早くなることが明らかになった。
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A technique for grafting of water yam (Dioscorea alata)
Shiwachi, H., T. Ayankanmi and R. Asiedu.
Proceedings of 8th Symposium of the International Societyor Tropical Root Crops-Africa Branch, Ibadan, Nigeria, 2001. 2003.09
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (international conference proceedings)
ヤムイモの開花の制御は育種を行う上で重要な問題である。ヤムイモは一般に雌雄異株であるがその性比は極端に異なっている場合が多い。また開花が不定期であり、ほとんど花をつけない種もあることから人工交配が難しい。本研究は開花を人為的に誘導することを目的にヤムイモの継ぎ木技術の開発を行った。ダイジョを材料によび継ぎを行った結果、60%の継ぎ木植物が3カ月間生存した。維管束の結合ははっきり見られなかったが柔組織の結合によって継ぎ木植物の生存が可能になったものと考えられた。次に、この技術を用いて、ダイジョの開花及び花の咲かない品種をそれぞれ3品種、9つの組み合わせで継ぎ木したが開花が見られなかった。それぞれの親和性に問題があると考えられ、組み合わせを増やして検討する必要があると推察された。
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ダイジョ(Dioscorea alata L.)塊茎の休眠覚醒と内生ジベレリンとの関係
朴柄宰、遠城道雄、冨永茂人、林満、志和地 弘信
熱帯農業第47巻 第1号・日本熱帯農業学会 2003.03
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
ダイジョ塊茎の休眠覚醒過程における内生GAの作用機作を明らかにするために、外生GA及びGA生合成阻害剤の処理が塊茎休眠に及ぼす影響を調査し、塊茎に内生するGA様活性を生物検定によって検出した。塊茎の休眠期間は、GAの葉面散布と収穫塊茎のGA処理によって延長され、GA生合成阻害剤処理では短縮された。休眠塊茎の抽出物のわい性イネ伸長テストによる結果は塊茎に複数のGA様物質の内生を示唆した。このGA様活性は休眠の覚醒に伴い低下することが明らかになった。
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ダイジョ(Dioscorea alata L.)塊茎の休眠並びに休眠覚醒と外的要因との関係
朴柄宰、遠城道雄、冨永茂人、林満、志和地 弘信
熱帯農業第47巻 第1号・日本熱帯農業学会 2003.03
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
熱帯地域から導入されたダイジョ系統を鹿児島で栽培し、それらの塊茎の休眠並びに休眠覚醒と外的要員との関係を調べた。12月に収穫し貯蔵したダイジョの休眠期間は系統の早晩性が異なっても大きな差異が認められなかった。しかし、塊茎の成熟期を基準にそれを比較した場合、早生系統の休眠期間の方が晩生系統のそれよりも長いと推定された。ダイジョ塊茎の貯蔵に最適な温度は15℃近辺と推定された。塊茎の休眠覚醒現象には低温を必要としないことが確かめられ、35℃、10日間処理区で休眠打破の著しい効果が認められた。
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Induction of sprouting in dormant yam (Dioscorea spp.) tubers with inhibitors of gibberellins.
H. Shiwachi, T. Ayankanmi, R. Asiedu and M. Onjo
Experimental Agriculture 39. No.2 2003.03
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ヤムイモの休眠現象はイモの貯蔵に重要な生理であるが、一方でヤムイモの周年栽培を不可能にしている主要因でもある。そこで、休眠の打破を目的にホワイトギニアヤムとダイジョの収穫直後と収穫後の塊茎について、塊茎を2種類のジベレリン生合成阻害剤のUniconazole-Pと Prohexadione -calcium にそれぞれ24時間浸漬してその効果を検討した。その結果、いくつかの品種は休眠が覚醒され休眠期間がが大幅に短縮されたが、その程度は品種によって異なった。その理由は本実験では確認出来なかった。 また、休眠の打破は30℃及び多湿の条件下で効果が大きかった。
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Effect of day length on the development of tubers in yams (Dioscorea spp.).
H. Shiwachi, T. Ayankanmi and R.. Asiedu
Tropical Science 42 No.4 2002.04
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ホワイトギニアヤム、イエローギニアヤム及びダイジョの西アフリカにおける早晩性と適応性との関連を調査し、赤道付近のみに分布するイエローギニアヤムは晩生で感光性が大きいこと、高緯度のサバンナ地域まで分布するホワイトギニアヤムは早生で感光性が小さいことを明らかにした。
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ネパール高地から導入されたダイジョ(Dioscorea alata L.) 系統の温帯における生育特性
遠城道雄、林満、志和地 弘信
熱帯農業 第45巻第1号・日本熱帯農業学会 2001.03
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
既著の早晩性と適応性の関連を実証するために、ネパール王国にダイジョ系統の採集に赴き、標高600m~1800mに栽培されていた8系統を収集・導入した。そして、それらの早晩性を調査し、それらがすべて極早生から早生の特長を有し、なかに超極早生系統が存在することを明らかにした。さらに、この超極早生系統の生育パターンがナガイモのそれに類似することを認め、ダイジョにおいても系統によっては塊茎の肥大生長に短日以外の要因が関与している可能性があると推察した。
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形態的形質およびRAPD法によるヤムイモ(Dioscorea spp.)の種の分類と系統の区分
遠城道雄、林満、 志和地 弘信
熱帯農業 第44巻第4号・日本熱帯農業学会 2000.11
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
ヤムイモの種の分類は、これまで形態的形質のみによってなされてきたが、現場における種の判別はかなり困難である。ヤムイモの種の分類にRAPD分析が有効であることを明らかにし、形態的形質およびRAPD分析の結果から、東南アジアはダイジョの遺伝的変異が大きい地域であり、日本の在来種は東南アジアから導入されたものと推定した。
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ダイジョ(Dioscorea alata L.)、ナガイモ(D. opposita THUNB.)およびジネンジョ(D. japonica THUNB.)の光周反応
遠城道雄、林満、志和地 弘信
熱帯農業 第44巻第2号・日本熱帯農業学会 2000.06
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
ダイジョにおける系統の早晩性と感光性との関係並びに感光性程度と地域適応との関係について、早生系統は感光性が弱く、塊茎の肥大生長と成熟が早期に始まる特性を有し、晩生系統は逆に感光性が強く、肥大生長の開始と成熟が遅い特性を有すること。わが国の寒地で栽培されるナガイモ群とイチョウイモ群は、日長感応度が大きく、塊茎が早期に肥大し、早生の形質を有するが、暖地で栽培されるツクネイモ群は、日長感応度が小さく、晩生の形質を有すること。熱帯低地から導入されたダイジョ系統には晩生系統が多く、南九州在来のダイジョ系統には早生系統が多く含まれていることなどが明らかになった。
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ヤムイモ(Dioscorea spp.)の生態および形態的特性に関する研究
志和地 弘信
鹿児島大学 2000.03
Language:Japanese Publishing type:Thesis (other)
ダイジョにおける系統の早晩性と感光性との関係並びに感光性程度と地域適応との関係について、早生系統は感光性が弱く、塊茎の肥大生長と成熟が早期に始まる特性を有し、熱帯低地から導入されたダイジョ系統には晩生系統が多かった。生育期間に制限のある南九州やネパールの高標高地域のダイジョ系統には極早生系統が多く含まれていることなどを明らかにした。さらに、この極早生系統の生育パターンから塊茎の肥大生長に短日以外の要因が関与している可能性があると推察した。
ヤムイモの種の分類にRAPD分析が有効であった。形態的形質およびRAPD分析の結果から、東南アジアはダイジョの遺伝的変異が大きい地域であり、日本の在来種は東南アジアから導入されたものと推定した。また、ダイジョには、栽培方法によって草型が容易に変化する系統としにくい系統があることを認め、草型が変化する系統群は集約栽培に適すると考察した。
わが国で、ダイジョを栽培した場合、ほとんどの系統が開花しないために交配育種は不可能である。ダイジョの接ぎ木を試み、寄接ぎによって接ぎ木植物の作出に成功した。この接ぎ木の成果は、育種や開花生理面における今後の研究に大きく役立つものと考えられる。(博士論文) -
ダイジョ(D. alata L.) とナガイモ(D. opposita THUNB.) およびジネンジョ(D. japonica THUNB.) における諸形質の比較
遠城道雄、林満、志和地 弘信
熱帯農業 第43巻第3号・日本熱帯農業学会 1999.09
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
ダイジョを西南暖地で栽培した場合、早生系統では8月前後に塊茎が肥大生長を開始し、12月上旬にほぼ成熟すること、中生や晩生系統では肥大生長の開始期が遅く、収穫時まで生長を続けることを明らかにした。さらに、南九州在来の系統は、そのほとんどが早生であることを認めた。ナガイモの茎葉および塊茎の生長は、ナガイモ群、イチョウイモ群、ツクネイモ群によって異なった。ナガイモおよびジネンジョの塊茎は、出芽後まもなく茎の基部に形成され、形成と同時に生長を開始するが、ダイジョ及びツクネイモ群では形成後しばらくの停滞期間を経て、肥大生長を開始することを確認し、塊茎の肥大生長の停滞期間がそれぞれの種の栽培期間に影響を及ぼしていることを明らかにした。これらには塊茎の肥大生長に対する光周反応の差異が関与していると推察された。
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ヤムイモ (Dioscorea spp.) 塊茎の肥大生長に関する生理・生態学的研究第2報ミニ塊茎の肥大生長に対する植物生長調節剤の作用の検出
張光鎮、林満、志和地 弘信
熱帯農業 第39巻第2号・日本熱帯農業学会 1995.06
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
組織培養法を応用して作出したミニ塊茎を用いて、塊茎の肥大生長に対する7種の既知の植物生長調節物質の検出を行った。これらの作用の総合的評価によって、ミニ塊茎による生理活性物質の活性の検定が可能であると推定された。
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ヤムイモ (Dioscorea spp.) における導入系統の生態および形態的特徴と評価
張光鎮、林満、志和地 弘信
鹿児島大学農学部学術報告第45号 1995.03
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (bulletin of university, research institution)
熱帯・亜熱帯から導入されたダイジョ(D. alata L.) の中から、温帯に適応する系統を選定するには系統の早晩性の判定が不可欠である。ダイジョの塊茎の肥大生長は短日条件によって誘起されるが、その短日に対する反応は系統間で違いがあり、これが系統間の早晩性に影響している。早生系統は感光性が弱く、塊茎が早期に肥大し始め、早期に登熟過程に入る特性を有することが明らかとなった。
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「ヤムイモ (Dioscorea spp.) における導入系統の生態および形態的特徴と評価 (修士論文)」
志和地 弘信
鹿児島大学 1995.03
Language:Japanese Publishing type:Thesis (other)
熱帯・亜熱帯から導入されたダイジョ(D. alata L.) について、温帯に適応する系統を選定するために生態および形態的特徴と品質について評価を行った。ダイジョの塊茎の肥大生長は短日条件によって誘起されるが、その短日に対する反応は系統間で違いがあり、これが系統間の早晩性に影響している。早生系統は感光性が弱く、塊茎が早期に肥大し始め、早期に登熟過程に入る特性を有することが明らかとなった。ダイジョの茎葉及び塊茎の形質は系統間で類似のものが多かったが、アントシアニンの有無、萌芽茎数及び葉型などは分類や選別に利用しうる形質であった。塊茎のおろし液の粘度調査から、加工適正に優れる4系統が確認された。(修士論文)