論文 - 鈴木 貢次郎
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Influence of temperature, moisture, and light conditions on the germination of seeds of Erythronium japonicum Decne
Yumiko Kanazawa, Junko Abe, Shinji Kobayashi, Kazue Shibuya, Kojiro Suzuki
Open Journal of Forestry 8 105 - 116 2018年01月
担当区分:責任著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
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Ecological and growth characteristics of trees after resumption of management in abandoned substitution forest in Japan 査読あり
Hiroaki Nakajima · Hiromi Kojima · Kotaro Tachikawa · Kojiro Suzuki · Ian D. Rotherham
Landscape Ecological Engineering 18 ( 1 ) 175 - 185 2018年01月
担当区分:責任著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
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二次林下におけるアズマネザサの刈り取りがヤブランとジャノヒゲの生育・着花に及ぼす影響
中島宏昭,寺岡睦実,鈴木貢次郎
ランドスケープ研究 81 ( 5 ) 479 - 484 2018年
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
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巻機山(上越地方)の山頂付近に生育するグラミノイド代表種の種子発芽とその地表面温度
角谷文代、桑山直子、鈴木貢次郎
日本緑化工学会誌大会特集号 43 ( 1 ) 2017年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
新潟県と群馬県境に位置する巻機山の山頂付近は,登山道を中心に植生が破壊されてきた。植生が破壊された場所の踏み込み防止後には,ヌマガヤやヒロハノコメススキ,ヤチカワズスゲ等のグラミノイドが多く生育することで知られている。これら3種の種子発芽温度条件や種子が散布される現地の地表面温度を測定し,巻機山山頂付近の踏み込み防止後の場所にグラミノイドが多くなる理由を考察した。
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表着の柄に描かれた植物の種数が増えた時代と種の特徴 査読あり
竹林枝美,鈴木貢次郎,濱野周泰
ランドスケープ研究 79 403 - 408 2016年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
表着の植物の柄は,平安時代からみられ,安土桃山時代に増え,江戸時代中・後期に特に多く見られた。極めて多く見られた植物は,キクであり,マツ,ウメ,サクラ,タケ,カエデ,ボタン,ハギ,フジ,キリ,ササ,キキョウと続いた。平安時代のキリとタケ等の瑞祥の柄や,吉祥模様の「松竹梅」の種が多かった。また秋の七草が多く描かれていたこと,ツル植物や水生植物が多く描かれたことや,花を観賞対象としない植物でも比較的多くみられたこと等の特徴をみた。その他,カエデやボタンの柄とその流行時期との関連なども見た。
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早咲きのサクラ品種とカンヒザクラ地域集団の遺伝的関係 査読あり
金澤弓子・亀山慶晃・李景秀・濱野周泰・鈴木貢次郎
園芸学研究 15 ( 2 ) 129 - 138 2016年03月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
DOI: 10.2503/hrj.15.129
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大学と小学校、及び地方自治体の連携による里山の活用 査読あり
中島 宏昭、芳賀 雅之、古道 潤、鈴木 貢次郎、金子 忠一
ランドスケープ研究 VOL.78 増刊 技術報告集2015 8 134 - 137 2015年03月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
自然教育を通じての情操教育、さらには郷土のみどりの保全のための担い手づくりを目的として,大学,小学校,川崎市が連携し,「里山を活用した環境教育」を行った。約6名の班に分かれた小学生が,自らつくった①キノコ類の観察、②陸生昆虫のすみか、③水生昆虫のすみか、④樹皮のいろいろ、⑤葉の種類としくみ,の6つのテーマを学び,大学生が補助した。また里山管理を自らの手で行うことで、生物間のつながりや管理作業の大変さを学ぶことに重点を置き、間伐体験を行った。これらの活動を通して小学生のみならず、指導にあたった大学生及びこれの活動の調整を図った自治体も里山の利用の大切さを再認識した。
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Seed storage longevity of Hosta sieboldiana (Asparagaceae) (共著) 査読あり
Yumiko Kanazawa, Ke Xia, Hong-yu Tan, Kojiro Suzuki
South African Journal of Botany 98 6 - 9 2015年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
Seed storage longevity of Hosta sieboldiana (Lodd.) Engler was studied. Mature and immature seeds of H. sieboldiana were stored immediately after collection at −20 °C and 5 °C with a moisture content of about 65%. In addition, the seeds were dried to either about 10% or 5% moisture content (MC) and then stored at either −20 °C or 5 °C. Seeds of H. sieboldiana were desiccation-tolerant but short-lived, with the P50 (the time required to reduce germination to half of the maximum germination) under storage conditions ranging from 0.5 to 221.9 months and 2.3 to 56.7 months for mature and immature seeds, espectively. Seed longevity of H. sieboldiana was increased by decreasing moisture content, but the responses of the seeds to temperatures were different from typical orthodox seeds. The dry seeds of H. sieboldiana (~5% to 10% MC) lost viability more quickly at−20 °C than at 5 °C. Storage allowed immature seeds to continue some maturation, but the longevity of these seeds was generally shorter than that of the mature seeds stored under the same conditions.
その他リンク: www.elsevier.com/locate/sajb
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外来種コバンソウ(イネ科)の種子発芽特性と国内での生育地 査読あり
金澤弓子,中島宏昭,野口翔,鈴木貢次郎
ランドスケープ研究 77 ( 5 ) 623 - 626 2014年04月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
コバンソウ種子の発芽特性を調べたところ,採種(結実)直後はほとんど発芽しなかった。採種4 ヶ月後から発芽率が高くなり,最高で90%前後に達した。低い発芽率の時にジベレリン処理を行うと発芽率は高くなることから,休眠性の一種をもつと考えられる。ただし,採種後4 ヶ月までは暗条件では発芽率が下がる傾向を示した。採種後6 ヶ月を過ぎると暗条件でも90%近くの発芽率に達することがあり,発芽に及ぼす光の影響は少なくなる傾向を示した。また乾燥条件下で,採種後16 年を経た後も50%の発芽率を維持できた。さらに種子採種(結実)後4~20 ヶ月の間は,20℃を中心に発芽率が高くなり,種子齢9 の発芽率では,明暗条件ともに,どの温度でも50%以上を示した。しかし乾燥条件下に16 年間貯蔵した後の30℃では発芽率が10%以下となり,著しく低くなった。比較的乾燥し高温ではない場所にコバンソウの種子が埋土された場合において,採種直後は発芽率が低いが次第に発芽率が高くなる特性を持ち,10 年以上経っても一定の発芽能力を維持することができることから,埋土種子としての高い持続性が推測された。また,国内における生育地では,いわゆる太平洋ベルト地帯に多く記録がみられ,工た。
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中学校教科書にみる樹木名 査読あり
川上涼可, 鈴木貢次郎, 濱野周泰
東京農業大学農学集報 58 ( 4 ) 235 - 242 2014年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
日本の中学校の教育課程は,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭及び外国語の各教科,道徳,総合的な学習の時間ならびに特別活動(計12教科)によって編成されている。樹木は,食料や建築材・家具,観賞に利用されるだけでなく,文学や短歌,俳句,詩でうたわれたり,音楽でも歌われたりする。また社会の歴史や地理を学ぶ上でも樹木名が多く関わる。技術・家庭でも木工作や栽培,料理等の内容で必要となる。本報では,中学生が学ぶ樹木名を調べるために,国語,社会,理科,音楽,技術・家庭の教科書から樹木名を抽出し,その種数や頻度の分析を行った。その結果,裸子植物ではマツ,スギ,イチョウ,被子植物の離弁花ではミカン,サクラ,リンゴ,ブドウ,ウメ,チャノキ,バラ,ヤナギ,モモ,合弁花では,カキノキ,コーヒーノキ,単子葉植物では,タケ,ササ,バナナが多く記述されていた。樹木名が多くみられる教科は国語であり,続いて社会(地理)であった。理科は社会(地理)よりも若干少ない樹木名数であった。続いて音楽,家庭となり,技術と歴史はほぼ同じ樹木名数であった。これらの結果は,理科で生物学として学ぶ樹木やその捉え方だけでは不十分な内容についても,他の教科書に記述されている樹木を学ぶことで,樹木への関心や教科間の連携を高められることが示唆された。またマツに対するクロマツやアカマツ等,これらの樹木名の表記の違い,分類学上のランクの不統一がみられ,その学習の必要性が問われた。
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幼稚園及び保育所の園庭に関する研究 ― 2. 低木と草本、つる植物の調査から ―(共著)
片山知子,鈴木貢次郎
和泉短期大学研究紀要 34 59 - 64 2014年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
東京都内にある保育所14 園、その郊外にある保育所10 園及び幼稚園8 園の、計32 園の園庭に生育している低木や草本、つる植物の種や種数を調べた。また園庭内外にある畑やプランターの有無、園庭の舗装材料について調べた。その結果、低木や草本、つる植物は樹木に比べて幼稚園や保育所の特徴を反映しにくいことがわかった。既報の樹木の調査結果に比べて草本や低木、つる植物の種数は極めて少なかった。その理由として、園庭では植栽面積が十分に確保しにくいためと考えられた。草本や低木、つる植物の種をみたところ、野草、あるいは雑草等のように生活と関わるものがほとんどみられなかった。これは低木では花もの、草本では花壇草、つる植物では観賞用が多かったことによる。また、近年増加している園庭の芝生の種やその効果について調べ、飛砂防止や運動能力の向上の効果をみた。花壇や畑は、園庭内に有る場合が少ないこと、水田づくりの場が狭いこと等が問題点としてあげられた。
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Seed germination time course and seedling development of Clintonia udensis Trautv. et Mey. (Uvulariaceae): a typical cool temperate woodland perennial in Japan (jointly worked) 査読あり
KOJIRO SUZUKI, NAHO IWASAKI, HITOMI KAWANO and SHOICHI KAWANO
Plant Species Biology 28 235 - 242 2013年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
Seed germination time course and seedling development mechanisms of Clintonia udensis Trautv. et Mey. (Uvulariaceae) were investigated under experimental condition. Seed germination tests were carried out under four thermal regimes, i. e. 10, 15, 20, and 25°C, after seeds were harvested, and stored at 5°C in wet conditions for 6 months under light-exposed or shaded conditions. Approximately 63% of all seeds produced had the potential to germinate beyond 4 years and 6 months. The developmental process after germination continued for over 2 years. Phase I: the radicle first breaks through the seed coat 2 years after fructification. Phase II: the radicle becomes much larger with a hypocotyle. Phase III: part of the cotyledon elongates over 20 mm. Phase IV: the plumule further develops in two steps, i. e. the plumule is first formed, while cotyledons are disappearing, and then the plumule appears with second and third radicles, growing with cotyledons.
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幼稚園及び保育所の園庭に関する研究 1.樹木調査から
片山知子,鈴木貢次郎
和泉短期大学研究紀要 33 17 - 27 2013年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
東京都内にある保育所14園、その郊外にある保育所10園及び幼稚園8園の計32園の園庭に生育している樹木の種や本数、生育場所、大きさ(幹周)、管理の程度等を調べた。その結果、樹木を利用特性別にみると,花もの・芳香植物、葉もの、宗教関係、果樹・実もの、雑木、庭園樹(仕立てもの)、有用植物等があげられた。その利用特性別に園庭を類型化した。園庭にみられる樹木は,保育所や幼稚園での保育の特徴を表すことを示唆した。
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ネズミモチとトウネズミモチの交配親和性と野外における雑種形成の可能性 査読あり
亀山慶晃, 清田陽助, 中村朱里, 濱野周泰, 鈴木貢次郎
保全生態学研究 17 147 - 154 2012年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
中国原産のトウネズミモチLigustrum lucidum Ait. は、植栽地からの逸出によって急速に分布を拡大しており、近縁の在来種に対する遺伝的攪乱の可能性も指摘されている。本研究では、トウネズミモチとネズミモチLigustrum japonicum Thunb. の交配親和性と野外における雑種形成の可能性に着目して、(1)開花フェノロジーの観察、(2)人為的な交配実験、(3)野外集団のAFLP 遺伝分析、を実施した。開花フェノロジーの観察と交配実験は、東京農業大学世田谷キャンパスでおこなった。AFLP 遺伝分析は世田谷キャンパスのネズミモチ8 個体、トウネズミモチ8 個体に加えて、複数の調査地から無作為に採取した349 個体、計365 個体を対象におこなった。ネズミモチとトウネズミモチの開花ピークはおよそ1 ヶ月ずれていたが、ネズミモチの開花終了からトウネズミモチの開花開始までは2 日であった。また、交配の組み合わせや花粉採取時期によって変動はあるものの、交配実験による平均結果率は0.02 ~ 0.21 であり、少なくとも果実(種子)形成に至るまでの遺伝的な隔離機構は完全ではないことが示された。一方、AFLP 遺伝分析の結果、野外集団の全ての個体が純粋なネズミモチもしくはトウネズミモチに区分され、雑種は存在しなかった。これらのことから、両種の雑種形成は、環境条件の違いを反映した開花時期の差異(交配前隔離機構)と、遺伝的要因による種子の発芽、生育阻害(交配後隔離機構)によって抑制されているものと考えられ、現時点では、トウネズミモチによるネズミモチへの遺伝的攪乱が普遍的かつ広範囲で生じている可能性は極めて低いことが示唆された。
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Origins of early-flowering cherry cultivars, Prunus x kanzakura cv. Atami-zakura and Prunus x kanzakura cv. Kawazu-zakura, revealed by experimental crosses and AFLP analysis (jointly worked)
Tomoki Ogawa, Yoshiaki Kameyama, Yumiko Kanazawa, Kojiro Suzuki, Masataka Somego
Scientia Horticulturae 140 140 - 148 2012年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
春に美しい花を咲かせるサクラ属(Prunus subgenus Cerasus)は,100以上の雑種が認められている。雑種の歴史は長く,その名前や起源(親種)は,かなり混乱している。本研究では,人為的なサクラの雑種の作出を試みつつ,AFLP分析によって,早咲きのサクラで代表的な熱海桜(Prunus×kanzakura cv. Atami-zakura)と河津桜(Prunus×kanzakura cv. Kawazu-zakura)の親種について調べた。
PCoA(principal coordinate analysis)と STRUCTURE analysisのNewHybrids分析によれば,(1)熱海桜は ヤマザクラ(P. jamasakura)とカンヒザクラ(P. campanulata)のF1雑種である。(2) 河津桜は,オオシマザクラ(P. lannesiana var. speciosa )とカンヒザクラのF1雑種である。これらの親種を用いた人為的受粉では,雑種をつくる確率が非常に低かった。またこれらの熱海桜,および河津桜はそれぞれ単一のAFLP遺伝子タイプであった。これらの雑種は長い期間,無性繁殖(接ぎ木等)によって増殖されてきた。 -
地域の生活に関わる一本桜 - 福島県を事例として - 査読あり
鈴木貢次郎
ビオストーリー 16 88 - 97 2011年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
福島県の一本桜の種や,生育状態(樹高や幹周,枝張り,健全度),生育場所,周囲の環境(根元周囲の土壌や周辺の土地利用),信仰対象や故事伝承の有無を現地踏査によって調べた。エドヒガン,シダレザクラ,オオヤマザクラ,ヤマザクラ,カスミザクラ,オオシマザクラ系園芸品種(サトザクラ),イヌザクラ, アカツキザクラ, ソメイヨシノ,ウワミズザクの合計151本の一本桜があげられた。300~499cmの幹周の一本桜が多くみられた。これらの推定樹齢から1610~1810年の江戸時代に植栽されたもの,または自然に生育したものが多いと考えられた。これらの一本桜は,河川に近い場所,すなわち昔から人の生活が営まれている所,特に寺社,神社に多くみられた。それぞれの一本桜には,通称が付けられ,根元には土着信仰と思われる偶像や祠が多くみられた。一本桜が河川沿いの人の生活圏に多くみられたのは,文化が生き物(一本桜)を守ってきた証と思われる。
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三春滝桜にみられる折れた枝の特徴(共著) 査読あり
金澤弓子, 渥美直子,鈴木貢次郎,染郷正孝
櫻の科学 16 9 - 12 2011年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
国の天然記念物に指定されている三春滝桜は,幹周11mに達している巨木の桜である。長い期間の成長や枝折れによって樹形が変化してきた。本報では三春滝桜の枝折れ跡とその折れた枝の特徴を,現地調査と過去の枝条図より抽出された折れた枝の部位から比較した。43箇所の枝折れ跡を確認し,太い枝は,「特徴的な枝」,すなわち地面に対しほぼ垂直に伸びる枝(垂直)や地面に対しほぼ水平に伸びる枝(水平),ほぼ直角に何度も曲がりながら伸びている枝(屈曲),斜め直線に伸びている枝(斜め直線),枝垂れている枝(枝垂れ)に分けられた。これらの「特徴的な枝」は,特に風雨や積雪のストレスを受けやすい状況と思われる。また,折れる枝は,「樹冠から突出する枝」,すなわち弧を描くように現在残っている枝の先端をつなぐ線から突出しているものが多かった。これらの結果から,「樹冠から突出する枝」で,「特徴的な枝」は,太くても折れる可能性が高いと考えられた。
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造園学を学ぶ大学生が体験した自然とのふれあいやものづくりに関する実態調査 査読あり
水庭千鶴子,荒井歩,國井洋一,栗田和弥,鈴木貢次郎
東京農業大学農学集報 56 ( 2 ) 171 - 182 2011年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
「自然とのふれあい」や「ならいごとやアルバイトの体験」,「施工体験」は,事業だけでなく学習の動機付けとして重要である。その実態を,造園学履修生746人を対象としたアンケート調査によって調べた。「自然とのふれあい」で,日常的にできる川魚等の採取,昆虫採集等は,5~8割は体験していなかった。造園関係に関わる「ならいごとやアルバイト」を体験した学生は約20%であった。花壇づくり等の施工・工作体験は,20~50%が体験していなかった。造園用の資材や道具は,60~90%の学生が取扱ったことがなかった。約半数が施工に伴って起こるケガの体験がなかった。自然が減少している昨今での環境教育を検討するための重要な知見を得た。
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三春滝桜の樹形変化の解析 査読あり
渥美直子,金澤弓子,鈴木貢次郎,染郷正孝,濱野周泰
櫻の科学 15 15 - 23 2011年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
国の天然記念物に指定されている三春滝桜は,幹周11mに達している巨木の桜である。現地調査,及び慶応4年(1868年)からのほぼ5年間隔の資料によって樹貌図と枝条図を描き,樹形の変化を調べた。その結果,6段階にその変化を分けることができた。①慶応4年から大正11年の間に樹貌の大きな変化が認められた。②大正11年から昭和10年の間では,一部の枝葉の成長と折れが認められた。③昭和10年から昭和30年代初期の間では,数箇所の枝折れが認められた。④昭和45年頃以降は,成長している枝があまりみられなかった。昭和45年頃から枝折れが多くみられた。特に⑥平成16年以降は,いずれも樹形の中央頂部の上方向に伸びている一次枝の枝折れが目立った。
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全国のカタクリ公開地における観光資源としての利用実態 査読あり
寺畑理絵、鈴木貢次郎、両角政彦、濱野周泰
造園技術報告集 74 ( 6 ) 48 - 51 2011年02月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
カタクリは人の生活とも密接に関わってきた林床植物であり,既に国内各地で観光目的に利用されている。本報ではカタクリが意図的且つ公に観賞目的で利用されている場所や規模,観光客数,管理状況(経費を含む)を調べた。都市公園の林床や都市近郊の里山で各地域の植物資源を利用するための経済的価値に関わる実態データを集めることができた。