講演・口頭発表等 - 本橋 慶一
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Phyllosticta minima によるメグスリノキ の褐色円斑病(新称)
中島諒弥, 矢口行雄, 本橋慶一
平成27年度日本植物病理学会 2015年03月 日本植物病理学会
開催年月日: 2015年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:東京
絶滅危惧または準絶滅危惧に選定されているメグスリノキの葉に褐色の円斑を呈する病害が観察された.本病害はPhyllosticta minimaによって引き起こされることを明らかにした. また, 分子系統解析の結果ハナノキに寄生するP. minimaと同じクレードに所属した.以上の結果から,P.minimaによるメグスリの病害を褐色円斑病と提案した.
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モミジバスズカケノキに発生する胴枯性病害
吉野聡一郎, 樋口裕仁, 二階堂由紀, 神田多, 浮田茂郎, 矢口行雄, 本橋慶一
樹木医学会第19回大会 2014年11月 樹木医学会
開催年月日: 2014年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:岩手
2000年頃, 東京都内に植栽されている本樹種の幹が変色し, 樹皮が剥離する胴枯性病害が見出された。日本国内では本症状に類似する病害の報告はない. そこで, 本研究ではモミジバスズカケノキに発生した胴枯性病害の病原菌を特定するため, 接種試験による病原性の確認を行った.
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アオキから分離された3種Phyllosticta属菌
徳岡勲, 本橋慶一, 矢口行雄
樹木医学会第18回大会 2013年11月 樹木医学会
開催年月日: 2013年11月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:神奈川
アオキに寄生する3種のPhyllosticta属菌について, 形態的特徴および生理的諸性質の比較を行った. その内, 一種については新種の可能性が示唆された.
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Sphaceloma sp.によるシナノキ類そう か病(新称)の発生
戸口誠仁, 小野剛, 本橋慶一, 篠原弘亮, 奥田誠一 ,根岸寛光
平成25年度日本植物病理学会大会 2013年03月 日本植物病理学会
開催年月日: 2013年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:岐阜
2008年7月, 東京都立川市で栽培されているセイヨウシナノキ, ナツボダイジュ, ギンヨウボダイジュおよびフユボダイジュの葉や枝に小斑点が多数形成され, 葉では後に病斑中央部が脱落する病害を確認した. 病原菌の分生子形態的特徴からSphaceloma属菌と同定し, 分子系統解析本病を行った. Sphaceloma sp.によるシナノキ類の病害をそうか病とすることを提案した.
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Phyllosticta minima によるハナノキ褐色円斑病(新称)
本橋慶一, 早田祐介, 中島千晴, 河辺祐嗣
第124回日本森林学会大会 2013年03月 日本森林学会
開催年月日: 2013年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:岩手
絶滅危惧種ハナノキに斑点症状を呈する病害について, 病原菌の形態的特徴および分子系統解析による結果, 加えて, 病原性について公表した. 本病害について, 褐色円斑病と呼称することを提案した.
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サクラ類の枝枯れ症状から観察されたキクイムシとFusarium属菌
樋口裕仁, 二階堂由紀, 本橋慶一, 浮田茂郎, 矢口行雄
樹木医学会第17回大会 2012年11月 樹木医学会
開催年月日: 2012年11月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:京都
サクラ類の枝枯れ症状が都内で観察された. 罹病部にはいくつもの穿孔部が確認され, そこにはキクイムシの一種が捕獲された. また, 穿孔部周辺からはFusarium属菌の一種が分離され, その関係が示唆された.
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サクラ類穿孔褐斑病に関連する菌類について
中島千晴 ,宮本博行 ,浮田茂郎, 本橋慶一
樹木医学会第17回大会 2012年11月 樹木医学会
開催年月日: 2012年11月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:京都
日本産Cerasus属上のサクラ類の穿孔褐斑病に関与する菌はPseudocercospora属であることが判明している. 日本各地から採集された旧Prunus属の葉に穿孔性褐斑を呈するさく葉標本と越冬試験を基に, これに関与する菌類の分類学上の整理を行うとともに, 病原性について公表した.
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クロマツに発生した葉枯性病害の発生状況と原因菌類
浮田茂郎, 本橋慶一, 矢口行雄
樹木医学会第17回大会 2012年11月 樹木医学会
開催年月日: 2012年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:京都
14都道府県40ヶ所でクロマツ葉枯性病害の調査を行った結果, 2種の異なる葉枯性症状が著しくクロマツを衰退させていたことが判明した. 一つは, Lecanosticta acicolaによる褐斑葉枯病で, もう一方は, Thyriopsis halepensisによる葉枯症状であった. Thyriopsis halepensisによるクロマツの寄生は日本国内で初記録となった.
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The emerging disease of Japanese endemic tree species, Acer pycnanthum 国際会議
Keiichi Motohashi, Yusuke Hayata, Natsumi Miyazawa, Chiharu Nakashima
FFTC-TUA Joint Symposium 2012 2012年10月 Food and Fertilizer Training Center
開催年月日: 2012年10月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:東京
日本固有種でかつ絶滅危惧種のハナノキにおいて葉の斑点症状が見いだされた. 本症状部には糸状菌の一種が見いだされ, 本菌をPhyllosticta属菌の一種と同定した. ハナノキ保護の観点から早急な研究が必要であると提案した.
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スギこぶ病菌の所属再検討
安藤裕萌, 本橋慶一, 矢口行雄
日本菌学会第55会大会 2011年11月 日本菌学会
開催年月日: 2011年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:北海道
従来Nitschkia属として考えられてきたスギこぶ病菌は, 形態および分子情報に基づく再検討の結果Botryosphaeria属あるいはGuignardia属所属とすべき種であること, 所属決定にはさらに形態と分子情報による精査が必要であることを報告した.
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Pythium irregulareの分類学的位置付けの再評価
堀田佳祐, 景山幸二, 千田昌子, 本橋慶一, 須賀晴久
日本菌学会第55会大会 2011年11月 日本菌学会
開催年月日: 2011年11月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:北海道
植物病原菌Pythium irregulareおよびP.cryptoirregulare両種の定義が混乱している。そこで、rDNA-ITS、LSU D1/D2、COXⅠ、COXⅡおよびβ-tublin領域による分子系統解析およびRAPD-PCRを行った。その結果、両種には遺伝的な差異はなく、同種であることが示唆された。
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スギこぶ病菌の所属再検討
安藤裕萌, 本橋慶一, 矢口行雄
平成 23 年度日本菌学会関東支部年次大会 2011年05月 日本菌学会関東支部
開催年月日: 2011年05月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:東京
スギこぶ病菌の形態的特徴からBotryosphaeria属の一種であると考えられた. しかしながら, 系統学的な位置を把握するためにBotryosphaeria属および近縁属のrDNA 28S領域による系統関係を推定したところ, 本菌はGuignardia属のクレードに所属した. 本菌の存在はこれまで行われてきた形態学的特徴による分類について再考を促すものとなった.
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鎌形分生子を持つ Colletotrichum属菌によるイチハツ炭疽病(新称)
米田浩美, 本橋慶一, 小林享夫, 福田達男, 夏秋啓子
平成23年度日本植物病理学会 2011年03月 日本植物病理学会
開催年月日: 2011年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:東京
イチハツに植物病原菌Colletotrichum属菌の寄生による病害が見出された. 本研究の結果, 病原性が確認され, 日本国内での記録がないことから, イチハツ炭疽病の病名を提案した.
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アオキに発生した赤衣病の発生生態について
西村幹雄, 大坪奏, 本橋慶一
第122回日本森林学会大会 2011年03月 日本森林学会
開催年月日: 2011年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:静岡
神奈川県小田原市入生田において本病がアオキに多数発生し, 枝枯れや枯死しているのが観察された. アオキは園芸樹として各地で植栽され, 当該地域では柑橘類の栽培が盛んであることから本病がそれらに被害を及ぼす可能性がある. 本研究では当該地域におけるアオキ赤衣病について発生生態を調査し, 既往事例と比較した.
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日本産Phyllosticta属菌の分類学的再検討と系統関係に関する研究
本橋慶一
日本菌学会第54回大会 2010年05月 日本菌学会
開催年月日: 2010年05月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(招待・特別)
開催地:東京
植物病原菌である日本産Phyllosticta属菌224種を再検討するために531病害標本を検討し, 既知種20種,日本新産種6種,転属種3種および未知種16種の計45種を認めた. これらの分子系統解析を行い2つのサブグループを見出し, 種の定義について言及した.
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Two new species of genus Pythium isolated from water and soil of Rishiri Island 国際会議
Keiichi Motohashi, Hani Mohamed Awad Abdelzaher, Koji Kageyama, Haruhisa Suga
Asian Mycologycal Congress 2009 & 11th International Marine and Freshwater Mycology sympsium 2009年11月 Asian Mycologycal Congress 2009 & 11th International Marine and Freshwater Mycology
開催年月日: 2009年11月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:台湾
日本の北方エリアに位置する利尻島の河川および土壌から植物病原菌や人体寄生菌としても知られているPythium属菌を分離した. その中に形態的特徴から既知種とは異なる2種が見いだされ, それらは分子系統解析の結果からも独立した種であることが判明した. これら2種について新種として記載する必要があると公表した.
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Pythium species isolated from river water in Iriomote Island located in subtropical area of Japan 国際会議
Koji Kageyama, Keiichi Motohashi, Masako Senda, Haruhisa Suga
Asian Mycologycal Congress 2009 & 11th International Marine and Freshwater Mycology sympsium 2009年11月 Asian Mycologycal Congress 2009 & 11th International Marine and Freshwater Mycology
開催年月日: 2009年11月
記述言語:英語 会議種別:ポスター発表
開催地:台湾
日本の南方エリアに位置する西表島の河川および土壌から植物病原菌や人体寄生菌としても知られているPythim属菌を分離した. これら分離した菌株のうち, ウリ科, ナス科およびアブラナ科植物に病原性を示す分離菌株が確認された. これらは河川を灌漑用水に用いた場合, 大きな被害をもたらす事を示唆した.
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Colletotrichum gloeosporioidesによるコプロスマおよびシェフレラ炭そ病
鈴木幹彦・本橋慶一・景山幸二
平成22年度日本植物病理学会関西部会 2009年10月 日本植物病理学会
開催年月日: 2009年10月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:福井
植物宿主コプロマスおよびシェフレラに炭疽病を引き起こす病害を見いだした。接種試験を行ったところ、病徴が再現され、病原性が確認された。Colletotrichum gloeosporioidesによる2つの病害をコプロスマおよびシェフレラ炭疽病と呼称することを提案した。
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北海道利尻島で分離されたPythium属菌の2新種について
本橋慶一, H. M. A. Abderzaher, 千田昌子, 須賀晴久, 景山幸二
日本菌学会第53会大会 2009年08月 日本菌学会
開催年月日: 2009年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:鳥取
北海道利尻島の河川・湖沼および森林土壌のPythium属菌の菌類相を明らかにすることを目的として調査を行った.採取された水から4既知種および1新種(NS1)が分離された. 一方, 土壌からは4既知種および1新種(NS2)が分離された. これら2種のrDNAを用いた系統解析の結果から,それぞれ単系統となった. 形態的特徴およびrDNAの系統関係からNS1およびNS2を新種として提案した.
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沖縄県西表島の河川から分離されるPythium属菌
本橋慶一, 李 明珠, 千田昌子, 須賀晴久, 景山幸二
平成21年度日本植物病理学会 2009年03月 日本植物病理学会
開催年月日: 2009年03月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:山形
Pythium属菌の生態を明らかにすることを目的として,研究報告の少ない自然環境中の菌類相について調査を行った.沖縄県西表島の河川から水を採取し,Pythium属菌の分離・同定を行った.その結果,新種を含む6種を分離・同定した.これらの菌株を用いて野菜に対する病原性を調べたところ,その内2種に病原性が確認された.以上から,非農耕地にも植物病原菌になり得る種が生息していることが明らかとなった.