論文 - 服部 勉
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旧岩崎邸庭園(1900年頃~1945年)の構成と意匠(共著) 査読あり
粟野隆,服部勉,進士五十八
ランドスケープ研究 66 ( 5 ) 2003年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
1900年頃~1945年における旧岩崎邸庭園は、洋館前の芝生を主体とした芝庭の主庭、和館前の書院庭、和館内の坪庭、邸宅の表門から馬車回しに至るアプローチ部分の前庭、敷地南端部の花壇園地の大きく4ゾーンから構成され、特に主庭である芝庭は東京の明治期庭園の特徴を色濃く反映していることが分析された。また和洋併置の建物同様に庭園にも和洋の景観軸が存在していることも明確となった。
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明治期東京における庭園空間の成立と構成(共著) 査読あり
粟野隆,服部勉,進士五十八
ランドスケープ研究 65 ( 5 ) 379 - 382 2002年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究は、明治期東京の邸宅庭園を対象として、明治期の地形図を中心に庭園空間の成立形態、立地・構成の2つの側面から分析を行った。その結果、以下の3点が明らかとなった。江戸期の武家地を前身とし、明治期には江戸期の土地の区画に改変を伴いつつも、その立地形態は江戸期の庭園を継承した可能性が高いこと、立地形態は、3類型(崖線型・台の端型・平地型)に大別され、眺望(崖線型・台の端型)、池(崖線型)など、東京の地形状況(地域性)を十分に活用した庭園が多数確認できたこと。多くの庭園には、共通して芝生が多数利用されており、「芝庭」が庭園構成の中心的な役割を担っていたこと。pp.379-382
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多摩ニュータウンの開発年代の相異による原地形の保全率・形状の変化に関する分析(共著) 査読あり
山本庸介,服部勉,進士五十八
ランドスケープ研究 65 ( 5 ) 885 - 860 2002年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
多摩ニュータウンを対象に,開発年代の相異による原地形の保全率と形状の変化を分析した。その結果各地区の開発年において,地区面積の約8%にあたる114.3ha(51箇所)に原地形が残存し,この内108.1ha(45箇所)は公園や緑地保留地区として保全・保留されていた。また,1990年前後の開発においては,計画当初('70年代)と比べ,複合的な地形の形状での残存,保全率の増加等が明らかとなった。以上から,特に後年の開発では,原地形のポテンシャルが活かされ,多摩丘陵の起伏ある地形が公園として保全される傾向が伺えた。
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Investigation about the Present Landscape Inheritance Condition in Edo and Tokyo(共著) 査読あり
山口章,服部勉,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Archi- tecture,Inter- national Edition ( 1 ) 160 - 163 2000年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
江戸・東京のランドスケープ遺産、特に江戸期の武家屋敷の庭園遺構の現況を調査し、リスト化をはかるために、当時の所有者、現況、所在地、残存状況、立地、文化財指定の有無の6項目から整理し、最終的にはランドスケープ遺産としての価値づけを行い、更に江戸期の庭園遺構が残存する可能性が高い大使館についても併せて調査を行った。その結果55件の江戸期の庭園遺構が確認でき、修復・復原によっては東京のランドスケープ遺産として十分に利活用できると考えられるが、大半の庭園遺構は改変・不十分な管理形態のため、これらの遺構の多くは都市化の進む東京においては危機的状況にあることを指摘した。
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Social Role and Meaning of Hakusan Park in Niigata,Japan(共著) 査読あり
藤田桂介,服部勉,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Archi- tecture,Inter- national Edition ( 1 ) 156 - 159 2000年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
明治五年に造成された新潟・白山公園を対象として、その変遷過程を利用状況と施設、社会情勢、周辺環境から分析した。その結果白山公園の変遷過程は、新潟の名所次代、社会性獲得の時代、公園の多機能化の時代、名所性喪失の時代、名所性復活の時代の6つに区分することができた。また白山公園は社会情勢に大きく影響を受けながらも昔の名所性を現在まで継承し、ダイナミックに変遷していることも明らかとなった。
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Design and Style Feature of “Lawn Garden”in Meiji Era(共著) 査読あり
粟野隆,服部勉,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Archi- tecture,Inter- national Edition ( 1 ) 76 - 79 2000年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
明治庭園を詳述した『名園五十種』に掲載された「芝庭」を有する29庭園を対象として、その意匠について考察した。その結果「芝庭」は広大でなだらかなアンジュレーションを持つ芝生地、ゆるやかで曲線の園路、芝生に対し図となった前景植栽、鮮やかな芝生と好対照を成し庭園景の地として深い緑を創出すした背景植栽、芝生地に点在された捨石の大きく5つの要素によって成立していることを明らかとした。また各要素の形態・配置の相互関係から芝庭の空間的主題は開放性、絵画性、曲線性、優美性の5点に特徴があると考えられた。
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Topographic Location and Spatial Composition of Meiji Gardens(共著) 査読あり
杉浦義隆,服部勉,粟野隆,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Archi- tecture,Inter- national Edition ( 1 ) 108 - 111 2000年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
明治時代の132箇所の住宅庭園を対象に立地と空間構成の類型化を試みた。その結果、立地は段差型、台地型、平地型の3つに分類され、更に庭園構成は、池、築山、芝生地という3つの要素が抽出された。特に132庭園中、約6割に芝生が使用されており、明治時代において芝庭が特筆すべき一様式を形成していたことが数量的に立証された。
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The meaning of a Historical Sightseeing Spot Jyu ni Sou in Nishi Shinjuku,Tokyo(共著) 査読あり
フエルナンド・イグレシアス、進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Archi- tecture,Inter- national Edition ( 1 ) 152 - 155 2000年09月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
東京・西新宿にある十二社は『江戸名所図会』をはじめ多くの地誌に登場する江戸時代の名所の一つであった。西新宿のイメージ調査においても新宿中央公園内にある熊野神社を挙げる市民が多く、西新宿の歴史性に注目していることが伺える。以上の調査を踏まえ、絵図・地誌などの文献調査をもとに、江戸時代から現代にかけて名所から公園へと変遷をとげた西新宿・十二社の名所としての背景と変遷を歴史的に解明し、実際の都市計画においては場としての歴史的背景を踏まえたデザインを考慮する必要性があることを指摘した。
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Aspect of Private Gardens Open to the Public under the National Gardens Scheme in England and Wales(共著) 査読あり
相田明,服部勉,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Architecture,International Edition ( 1 ) 9 - 12 2000年09月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
英国のイングランドとウェールズで活動している慈善団体であるナショナル・ガーデンスキームによって公開されている個人庭園に関する特徴・要素など合計11項目を整理・分析した。その結果総計3785庭園が抽出され、特に南・南東と中央イングランド地域に多く分布していた。1927年以来、この活動が継続している理由は、多様な公開タイプ、公開方法プログラムによって運営されていることが明らかとなった。
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Geometrical analysis of paved stones in Japanese gardens(共著) 査読あり
竹内康,中原慎二,服部勉
Journal of The Japanese Institute of Landscape Architecture, International Edition ( 1 ) 96 - 99 2000年09月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
日本庭園に敷設してある飛石・敷石といった舗石の配置に関する構造特性を数値化して捉えることを目的とし、小石川後楽園、六義園の画像データをもとに舗石の幾何学特性を測定・解析した。その結果飛石や敷石に使用されている石の長軸方向の配列は歩行方向に対し直角方向に卓越し、それぞれの舗装スタイルでの舗石は集中して配置される範囲を有することが明らかとなった。
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Definition of “Open Garden” and case studies in Japan(共著) 査読あり
相田明,服部勉,進士五十八
Journal of The Japanese Institute of Landscape Architecture,International Edition ( 1 ) 188 - 191 2000年09月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
日本における「オープンガーデン」という言葉は多様な観点から5つに大別されていたが、その理由としては、オープンという開放感とガーデンという流行性が合致し、現代人の語感として心地よいことに起因していると推定した。また3つのオープンガーデン団体の活動事例分析、団体代表者に対するアンケートの結果、活動はガーデニングの延長と位置付けてはいるものの、地域景観への貢献など、公益性を考慮している団体も見られた。また問題点としては、運営事務の負担増、社会における認知度の低さ、プランバシーの確保などがあげられた。
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旧岩崎久彌本邸庭園の造園史的研究(共著) 査読あり
粟野隆,服部勉,進士五十八
東京農業大学農学集報 45 ( 1 ) 77 - 87 2000年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
旧岩崎久彌本邸庭園の変遷過程は庭園の性格上の相違から和風庭園期(江戸期の大名庭園から明治期の大邸宅の和風庭園)、和洋折衷庭園(芝庭)期(明治期の財閥・華族の造営した和洋折衷庭園)、広場・遺構期(建物の広場、庭園の跡地)とダイナミックに変遷していることを明らかにした。また江戸期に起源を持つ大名庭園を基に造営された華族邸宅の庭園という江戸・東京の庭園の連続性、和洋折衷式の芝庭という明治期の庭園様式など、後世に継承されるべき造園史的価値を有していたことが検証された。
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数量的分析による日本庭園構成の特徴について(共著) 査読あり
服部勉,進士五十八
中日韓風景園林学術検討会論文集 15 - 23 1999年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
形率分析にみる日本庭園の空間構造の類型化、構成要素の密度分析による日本庭園の形態構造、園路曲率、景観変化のリズムにみる日本庭園の空間構成についてまとめた。
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『水戸様小石川御屋敷御庭之図』の考察を中心とした小石川後楽園の庭園構成について 査読あり
服部 勉
東京農業大学農学集報 44 ( 1 ) 19 - 29 1999年05月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
『水戸様小石川御屋敷御庭之図』は、小石川後楽園の庭園成を彩色によって描いた絵図であり、本園の庭園史上極めて貴重な資料と言える。図中には本園の中心的観賞施設として名高いものの、その詳細が不明確であった 「長橋」を始め、「福禄堂」、「音羽の滝」といった現存しない庭園施設が記されていること。また現存の「蓬莱島」の西側にはかつては橋で結ばれた砂洲状の島が連 なり「三保崎」、「蘇鉄山」といった名称が付されていた場所が存在したこと。 図中の施設により、本図に描 かれた庭園構成は元禄16年(1703)以前と考えられ、現存する本園の絵図としては最古に属するものであることなどが明らかとなった。
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小石川後楽園、六義園における園路のレベル変化に関する調査研究(共著) 査読あり
服部勉,秋元剛,進士五十八
東京農業大学農学集報 43 ( 4 ) 230 - 236 1999年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
小石川後楽園、六義園を対象としレベル変化(高低差)について分析・検討した結果、①2庭園のレベル差は共に約12mであったこと、②レベルの変化点は、園路長のおよそ1/3、2/3の地点に顕著にあらわれること③2庭園におけるレベル変化は距離の積分によって示される変化量に高い相関が認められ、2庭園におけるレベルの変化の増加傾向は一定でありレベル変化は全体の距離配分の中で一定の傾向を持つことを定量的に明らかにした。
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東京都目黒区・旧西郷従道邸庭園に関する造園生活史的研究(共著) 査読あり
鹿野陽子,服部勉,楊舒淇,仲田茂司,進士五十八
ランドスケープ研究 61 ( 5 ) 389 - 394 1998年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
東京都・目黒区にある旧西郷従道邸庭園の変遷を所有者 、庭園の利用、構成など生活史的点から考察し、庭園成立期(豊後岡藩中川家抱屋敷時代)、庭園整備・充実期(西郷家時代)、庭園破壊期(国鉄その他)の3 つの時代区分に整理し、各時代の庭園の特徴などを明らにした。
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乳幼児連れの母親の公園利用実態からみた公園デビューに関する一考察(共著) 査読あり
大野正人,服部勉,進士五十八
ランドスケープ研究 61 ( 5 ) 785 - 788 1998年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本調査は,公園デビューという社会現象の実態把握を行なうため,世田谷区内の3つの街区公園とそこを利用する乳幼児連れの母親を対象とし,20項目のヒアリング調査を中心に考察を行なった。その結果,(1)公園を利用する母親は,コミュニケーションの度合などから,a.固定グループ型,b.不特定グループ型,c.非グループ型,d.寄り道型,a',育児サークル型,b',児童館型,e.公園放浪型,f.ファミリー型の8つに類型区分されたこと,(2)公園における類型区分の割合を決定する要因としては,第一子率,公園の立地環境,規模の違いによる母親の認知度が大きな影響を与えていることが明らかとなった。
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Characteristics of Hama-Rikyu Garden as a Waterfront Garden of Tokyo(共著) 査読あり
服部勉,進士五十八,鈴木誠
Landscape Science and Architecture, Reseach for the Landscape of Waterfront 69 - 70 1997年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
東京ウォーターフロント部立地庭園としての浜離宮庭園のの構成、特に景観破壊問題について述べた。
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Characteristics of the Site and Design of Shioiri-style Japanese Garden on Sumida-gawa Rever,Tokyo(共著) 査読あり
鈴木誠,服部勉,進士五十八
Landscape Science and Architecture, Reseach for the Landscape of Waterfront 67 - 68 1997年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
隅田川沿川の潮入庭園の分布と特質について述べた。
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Characteristics and Contemporary Significance of Waterfront on Megalopolis(共著) 査読あり
進士五十八,服部勉,鈴木誠
Landscape Science and Architecture, Reseach for the Landscape of Waterfront 51 - 54 1997年11月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
人工巨大都市東京におけるウォーターフロントの景観的特質と現代的な意義について現状の課題や歴史的背景を踏まえて述べた。