Papers - TAJI Teruaki
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Possible Involvement of a bZIP protein in the Repression of ABI3/VP1-mediated Chymotrypsin Inhibitor Gene Expression at the Late-seed Maturation in Winged Bean(シカクマメの種子成熟におけるbZIPタンパク質の役割)
Yoichi Sakata, Tomomasa Kuwano, Sachiko Takaoka, Noriko Takashima, Teruaki Taji, Shigeo Tanaka
東京農業大学農学集報 2006.12
Language:English Publishing type:Research paper (bulletin of university, research institution)
シカクマメのキモトリプシンインヒビター(WCI)遺伝子の遺伝子発現には、種子成熟過程における重要な転写因子ABI3/VP1が認識するRY配列が必須である。そこでシカクマメよりABI3/VP1オーソログ(WbABI3)、およびbZIP (WbZIP1)遺伝子をクローニングした。その結果、WCI遺伝子発現においてWbABI3は正の制御因子として、WbZIP1は負の制御因子として働くことが明らかとなった。
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Functional analysis of rice DREB1/CBF-type transcription factors involved in cold-responsive gene expression in transgenic rice(DREB1/CBFの過剰発現イネは低温誘導性遺伝子を制御して低温耐性を獲得する)
Yusuke Ito, Koji Katsura, Kyonoshin Maruyama, Teruaki Taji, Kazuko Yamaguchi-Shinozaki
Plant and Cell Physiology 2006.01
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
植物の乾燥、塩、低温ストレス応答に重要な役割を果たす転写因子、DREB1A、およびイネのオーソログであるOsDREB1Aをイネに形質転換した。その結果、このトランスジェニック植物は共に、シロイヌナズナ同様、高い乾燥、塩、低温耐性を示すことを明らかとした。またイネにおけるDREB1Aの下流で働く遺伝子群を同定した。
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Comparative genomics in salt tolerance between Arabidopsis thaliana and Arabidopsis-related halophyte, Thellungiella halophila using Arabidopsis microarray(シロイヌナズナとシロイヌナズナ近縁の耐塩性植物Thellungiella halophillaのトランスクリプトーム解析)
Teruaki Taji, Masakazu Satou, Tetsuya Sakurai, Masatomo Kobayashi, Jian-Kang Zhu, Kazuo Shinozaki
Plant Physiology 2004.07
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
近年シロイヌナズナの近似種で塩性植物であるThellungiella halophilaが発見された。シロイヌナズナに似た形質を持つ他、塩基配列レベルでシロイヌナズナ遺伝子の90-95%の相同性を有することからシロイヌナズナcDNAマイクロアレイを用いて解析を行った。その結果、T.halophilaはシロイヌナズナに比べて、ストレス非存在下で塩ストレスを含む非生物ストレス誘導性遺伝子および生物ストレス誘導性遺伝子を高発現させていることが明らかとなった。
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Functional analysis of the 37 kDa inner envelop membrane polypeptide in chloroplast biogenesis using a Ds-tagged Arabidopsis pale-green mutant(37kDaのペプチドが葉緑体の合成に関与する)
Reiko Motohashi, Takuya Ito, Masatomo Kobayashi, Teruaki Taji, Kazuo Shinozaki
Plant Journal 2003.06
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
葉緑体形成に関わる核遺伝子の機能を調べるために、アルビノあるいはペールグリーンの表現型を示す変異株のスクリーニングを行った。単離されたapg1変異株はクロロフィル含量が低下し、ラメラの数が減少していた。この変異の原因遺伝子は葉緑体のinner envelope membraneの前駆体である37kDaのペプチドをコードし、methyltransferaseと相同性を示した。apg1はプラストキノン, PQが欠乏していることから、PQ合成のメチル化に関与することが示唆された。
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環境ストレス耐性植物の分子育種
太治輝昭、篠崎一雄
沙漠研究 2003.03
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
分子生物学の進歩によって、この10年で急速に乾燥耐性作物の乾燥地での応用というのが現実味を帯びてきた。本稿では、これまでに報告されてきたトランスジェニック植物を用いた、ストレス耐性植物について紹介し、今後の乾燥地での応用を展望した。
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乾燥耐性作物の分子育種
太治輝昭、篠崎一雄
バイオサイエンスとインダストリー 2003.02
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
近年、適合溶質の合成系あるいは分解系を制御する遺伝子や転写因子を用いたトランスジェニック植物が乾燥耐性を獲得したとする報告が多くなされている。その例をいくつか紹介し、最後に乾燥耐性作物の作出に向けて、どのような戦略を採ればよいのか概説した。
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乾燥に強い植物の育種
太治輝昭、篠崎一雄
バイオサイエンスとインダストリー 2003.02
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
ラフィノース属オリゴ糖の合成遺伝子、AtGolSを用いた乾燥耐性を示すトランスジェニック植物を写真を用いて紹介し、乾燥耐性作物の分子育種について簡単に概説した。
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トランスジェニックの系を用いた水ストレス耐性植物の作出
太治輝昭、楠城時彦、井内聖、篠崎一雄
細胞工学 2002.12
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (other academic)
植物が乾燥・塩・低温といった水ストレスを受けると様々な物質を蓄積することが知られており、その物質の合成系あるいは分解系を制御する遺伝子群が明らかとなってきた。近年これらの遺伝子を用いたトランスジェニック植物が水ストレス耐性を獲得したとする報告が多くなされている。本稿では筆者の研究室で水ストレス耐性の付与に成功したラフィノース属オリゴ糖・プロリン・ABAを利用した例について解説。
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Monitoring the expression profiles of 7000 Arabidopsis genes under drought, cold and high-salinity stresses using a full-length cDNA microarray(シロイヌナズナの7000完全長cDNAを搭載したマイクロアレイ解析)
Motoaki Seki, Mari Narusaka, Junko Ishida, Tokihiko Nanjo, Teruaki Taji, Kazuo Shinozaki
Plant Journal 2002.08
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
約7,000個のシロイヌナズナ完全長cDNAクローンおよび乾燥誘導性遺伝子RD,ERDを含む完全長cDNAマイクロアレイを作製し、乾燥、低温、塩ストレス誘導性遺伝 子の同定を行った。マイクロアレイ解析の結果、乾燥、低温、塩ストレス誘導性遺伝子は合計277個、 53個、194個同定された。今回同定された誘導性遺伝子の中には転写因子と相同性をもつものが40個存在しており、乾燥、低温、塩ストレスのシグナル伝達経路には多くの遺伝子発現制御機構が存在することが明らかになった。
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Important roles of drought- and cold-inducible genes for galactinol synthase in stress tolerance in Arabidopsis thaliana(ガラクチノール合成遺伝子はシロイヌナズナの乾燥耐性を向上させる)
太治 輝昭
筑波大学 2002.03
Language:English Publishing type:Research paper (bulletin of university, research institution)
ラフィノース属オリゴ糖はガラクチノールを基質とて合成されるオリゴ糖で、種子の乾燥耐性に関与することが示唆されていた。植物体の乾燥時にも蓄積が認められ、植物体の乾燥耐性にも関与することが示唆された。そこで合成の鍵酵素ガラクチノール合成遺伝子、AtGolSをシロイヌナズナより同定し、AtGolS過剰発現植物を作成した。乾燥耐性試験の結果、野生型が枯死する条件下において、AtGolS2過剰発現植物は枯死することなく、顕著に乾燥耐性が向上することを明らかとした。
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Development of Drought-Tolerant Plant(乾燥耐性植物の作出)
Teruaki Taji, Shinozaki Kazuo
S and T Today 2002.02
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、オリゴ糖の合成を制御する遺伝子を過剰発現させることにより、植物に乾燥ストレス耐性を付与させる技術の開発に成功した。今回用いた遺伝子は、多くの高等植物で共通して存在しているため、農作物などへ応用することにより、半乾燥地での農耕地の拡大や砂漠地帯の緑化など食糧問題・環境問題の解決に本技術が広く貢献する可能性が期待される。
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Important roles of drought- and cold-inducible genes for galactinol synthase in stress tolerance in Arabidopsis thaliana(ガラクチノール合成遺伝子はシロイヌナズナの乾燥耐性に重要な役割を果たす)
Teruaki Taji, Chieko Ohsumi, Satoshi Iuchi, Motoaki Seki, Masatomo Kobayashi, Kazuo Shinozaki
Plant Journal 2002.02
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ラフィノース属オリゴ糖はガラクチノールを基質とて合成されるオリゴ糖で、種子の乾燥耐性に関与することが示唆されていた。植物体の乾燥時にも蓄積が認められ、植物体の乾燥耐性にも関与することが示唆された。そこで合成の鍵酵素ガラクチノール合成遺伝子、AtGolSをシロイヌナズナより同定し、AtGolS過剰発現植物を作成した。乾燥耐性試験の結果、野生型が枯死する条件下において、AtGolS2過剰発現植物は枯死することなく、顕著に乾燥耐性が向上することを明らかとした。
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Regulation of drought tolerance by gene manipulation of 9-cis-epoxycarotenoid dioxygenase, a key enzyme in abscisic acid biosynthesis in Arabidopsis(シロイヌナズナのNCED3遺伝子は乾燥時に合成されるABA量を制御する)
Satoshi Iuchi, Masatomo Kobayashi, Teruaki Taji, Kazuko Yamaguchi-Shinozaki, Kazuo Shinozaki
Plant Journal 2001.08
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
植物の乾燥ストレス応答にアブシジン酸(ABA)が重要な役割を担っていることが知られている。シロイヌナズナからABAの生合成酵素であるネオザンチン開裂酵素遺伝子(AtNCED’s)を単離し発現解析をした結果、AtNCED3の発現が乾燥ストレスで強く誘導されていたことから、この遺伝子がシロイヌナズナの乾燥ストレス応答に重要であると考えられた。AtNCED3トランスジェニック植物体を作製し解析した結果、AtNCED3の発現量と乾燥耐性に正の相関があった。つまり、AtNCED3の発現が乾燥耐性を制御しうることを示した。
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Mapping of 25 drought-inducible genes, RD and ERD, in Arabidopsis thaliana(シロイヌナズナ乾燥誘導性遺伝子のゲノムへのマッピング)
Teruaki Taji, Motoaki Seki, Kazuko Yamaguchi-Shinozaki, Hiroshi Kamada, Jerome Giraudat
Plant and Cell Physiology 1999.01
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ディファレンシャルスクリーニング法によって単離された、シロイヌナズナの乾燥誘導性遺伝子RD (Responsive to Dehydration)およびERD (Early-Resposive to Dehydration)のシロイヌナズナゲノムへのマッピングを行い、乾燥・低温・塩・ABAの応答が異常な変異株のマップポジションとの比較、およびこれらの遺伝子のシロイヌナズナのゲノム上の構成を調べた。
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Establishment of framework P1 clons for map-based cloning and genome sequencing: direct RFLP mapping of large clones(シロイヌナズナP1クローンのゲノム上へのマッピング)
Daisuke Shibata, Motoaki Seki, Norihiro Mitsukawa, Nobuaki Hayashida, Takuya Ito, Teruaki Taji
Gene 1998.12
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
P1ライブラリーは大規模なゲノムシークエンスプロジェクトに採用されている他、染色体歩行に有効である。アラビドプシスのゲノムインサート70-90bpを内包するP1ライブラリーを用いて、我々はアラビドプシスゲノムに沿ったフレームワーククローンのセットを構築している。この作業を効率的にするためにP1クローンを用いてRFLPを検出し、アラビドプシスゲノムへマッピングした。P1クローンはその大きさから容易にRFLPを検出でき、95クローンのマッピングを行った。
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植物の浸透圧ストレスに関する研究
太治 輝昭
筑波大学 1998.02
Language:Japanese Publishing type:Research paper (bulletin of university, research institution)
シロイヌナズナの乾燥誘導性遺伝子RD, ERDのシロイヌナズナゲノムへのマッピングを行い、乾燥・低温・塩・ABAの応答が異常な変異株のマップポジションとの比較、およびこれらの遺伝子のシロイヌナズナのゲノム上の構成を調べた。さらにシロイヌナズナよりラフィノース属オリゴ糖の鍵酵素をコードするAtGolS遺伝子を単離し、発現解析を行った。