論文 - 上岡 美保
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デモグラフィック要因からみた家計食料需要分析 査読あり
上岡 美保
『1999年度日本農業経済学会論文集』日本農業経済学会 272 - 277 1999年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
近年、食料消費の変化要因としての所得は成熟段階にあるといわれている。本研究は所得・価格に嗜好要因の代用指標として、世帯規模・世帯主年齢・コーホートを説明変数に加えた需要関数モデルを設定した。計測結果から、デモグラフィック要因が食料消費に与える影響は①家族周期に伴う各世帯の構成員の変化によって食料消費が決定される。②同じ時代環境下で同様な経験をしたことが各コーホートの食料消費にも反映している。③若年齢・新しいコーホートでは家庭内で調理を必要とする食材的品目の消費から乖離している傾向にある。高年齢・古いコーホートほど伝統的食品の消費が多いことが明らかとなった。
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わが国の食生活変化と食料の安定確保 査読あり
清水昂一,上岡美保
『農村研究』 ( 88 ) 81 - 93 1999年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
わが国の豊かな食生活の背景は食料供給の多くを海外輸入に依存し、輸出競争力に乏しいわが国農業の衰退を促進している。その結果、食料自給率の低迷が問題とされている。本研究はわが国食料自給のあり方を、食生活変化とともに低下した食料自給という実態面と、食料の安全保障としての食料自給という今後の方向性の2点に着目し考察した。
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家計における食料消費構造の変化に関する分析 査読あり
上岡 美保
『1998年度日本農業経済学会論文集』日本農業経済学会 85 - 90 1998年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
高度経済成長以降今日までの家計における食料消費の長期変化について、従来から指摘されてきた「洋風化」「多様化」「成熟化」「外部化」といった特徴が現在も継続しているか否か、またそれ以外の特徴があるかを多変量分析によって計量的に明確化することを目的に分析を行った。主成分分析及びクラスター分析を用いた結果、家計の食料消費は「洋風型食料品目」と「伝統型食料品目」が消費される中で「多様化指向」「加工品指向」「基本的指向」「健康的指向」の4方向を有し、特に前2者の指向が時間の経過と共に強まっていることが明らかとなった。
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世帯主年齢階層別食料消費構造の変化 査読あり
上岡 美保
『農村研究』 ( 87 ) 82 - 92 1998年09月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
本研究は、わが国の食料消費構造の変化を世帯主の年齢に着目して分析した。明らかとなった点は次のとおりである。まず、家庭内食料消費の動向は、時系列的には全ての年齢階層で主食費の減少と外食費の増加がみられる。特に、若い年齢階層では内食から中食・外食へシフトしている。また、主成分分析法を適用した結果、わが国の食料消費構造変化の規定要因として従来から指摘されているような「量」と「質」の変化が全ての年齢階層で確認された。「質」の変化から、わが国の食料消費構造は、30~64歳の壮年層によって規定されること、またそれ以外の29歳以下の階層及び65歳以上の階層は、それぞれの年齢階層特有の構造を持つことが確認された。
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「日本における食料需要及び家庭内食料消費の構造変化に関する計量経済学的分析(修士論文)」
上岡 美保
東京農業大学 1998年03月
記述言語:日本語 掲載種別:学位論文(その他)
わが国における食料需要と家庭内での食料消費の構造変化について計量経済学的手法を用いて分析を試みた。
まず、需要関数分析及び主成分分析の結果から、わが国の高度経済成長以降の食生活は、1970年代を境に食料消費の構造変化が存在したことが認められた。また主成分分析の結果、わが国の食料需要及び食料消費の構造は、「量的変化」と「質的変化」の2要因で規定されるという結果が得られた。加えて、クラスター分析を試みたところ、1960年代以降のわが国の食料消費の特徴は、「洋風型食品」と「伝統型食品」という消費の中でも、さらには「多様化指向」「加工食品指向」「基本的指向」「健康的指向」という潜在的特徴が存在することが明らかとなった。 -
わが国食料需要の時系列的推移と構造変化 査読あり
上岡 美保
『1997年度 農業経済学会論文集』日本農業経済学会 273 - 278 1997年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
昭和30年から平成6年までの40年間の食料需要構造の 変化を時系列的に明らかにするために統計的手法を用い て分析した結果、食料需要の質的変化について3つの期 間に区分することができた。そのそれぞれを特徴づける ことによって、わが国の食生活が「洋風化」と表される ような一つの流れの中で「伝統的食品選好型」の食料需 要形態から「嗜好品選好型」そして「畜産物選好型」のそれへと変化してきたことが把握された。
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栄養成分量視点からみた食料需要分析 査読あり
上岡 美保
『農経研究報告』 ( 28 ) 72 - 85 1997年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
わが国の食生活が特に変化したとされる、高度経済成 長以降の食料需要構造の変化を栄養成分量(供給量べー ス)に注目し、時系列分析を行うと同時に日本型食生活 が今後どう変化するかについても検討した。その結果、 総供給熱量と所得の関係からオイルショックを境にその 需要形態に構造変化が存在し、それが脂質供給熱量と炭 水化物供給熱量の構造変化によってもたらされたことが 明らかとなった。
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日本における食料消費構造の変化に関する分析 査読あり
上岡 美保
『農村生活研究』日本農村生活学会 40 ( 3 ) 13 - 19 1996年01月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
昭和40年から平成4年までの28年間における食料需要 構造の変化を明らかにする目的から、主要な食料品目に 主成分分析法を適用し、時間の経過とともに食料需要に どのような特徴があるかを考察した。その結果、オイル ショックを境にその前後で食の「洋風化」や「多様化」 に違いがあることが明確化された。同時に同期間を所 得水準によって期間区分し所得水準に対応した食料需要 構造の変化についても考察を加えた。