Papers - KATSUTA Ryo
-
Synthetic Study of Versipelostatin A: Synthesis of the Spirotetronate Unit Starting from Pulegone Reviewed
Ryo Katsuta*, Kazuya Arai, Arata Yajima, Tomoo Nukada
Synlett 23 ( 3 ) 397 - 400 2012.02
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
本研究ではStreptomyces versipellisが生産する分子シャペロンGRP78誘導阻害物質、versipelostatin Aのスピロテトロン酸部分の合成研究を行った。
本手法ではプレゴンを出発原料として用いることによって6員環上のメチル基の立体化学からすべての不斉点への立体化学の転写を行うとともに、カルボニル基のテトロン酸への変換およびJohnson-Claisen転位反応を鍵反応とすることによって、10段階と短工程でのスピロテトロン酸ユニットの合成に成功している。またversipelostatinの全合成に向けオクタリン部分とのカップリング反応のモデル実験の成功についても合わせて報告した。 -
Synthesis of two osteoclast-forming suppressors, demethylincisterol A3 and chaxine A Reviewed
Arata Yajima, Yuuma Kagohara, Keisuke Shikai, Ryo Katsuta, Tomoo Nukada
Tetrahedron 68 ( 6 ) 1729 - 1735 2012.02
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
漢方薬として用いられるキノコAgrocybe chaxinguより単離された2種類の破骨細胞形成抑制物質、demethylincisterol A3およびchaxine Aの合成を報告した。これら化合物の合成においては大量に入手することが容易なエルゴカルシフェロールを出発原料として利用し、分子内Horner-Wadsworth-Emmons反応によるブテノリド部分の構築を鍵反応として用いた。本報文はchaxin Aの最初の全合成の報告である。
-
Synthesis of (±)-cyclic dehypoxanthine futalosine, the biosynthetic intermediate in an alternative biosynthetic pathway for menaquinones Reviewed
Arata Yajima, Saki Kouno, Tohru Dairi, Manami Mogi, Ryo Katsuta, Haruo Seto, Tomoo Nukada
Tetrahedron Letters 52 4934 - 4937 2011.08
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
微生物におけるメナキノン生合成経路の一種であるフタロシン経路の解明を目的として、その生合成中間体として予想されるcyclic dehypoxantine futalosine(cyclic DHFL)の初の合成を成功したので報告した。本化合物合成酵素遺伝子であるcyclic DHFLシンターゼ遺伝子(mqnC)を欠損する放線菌Streptomyces coelicolor変異体に対し、本化合物合成品を投与したところ、環著な増殖が確認されたことから、cyclic DHFLがフタロシン経路におけるメナキノン生合成中間体であることを明らかにした。
-
Stereocontrolled total synthesis of (±)-3b-hydroxy-9b-pimara-7,15-diene, a putative biosynthetic intermediate of momilactones Reviewed
Arata Yajima, Kou Toda, Kazunori Okada, Hisakazu Yamane, Masamichi Yamamoto, Morifumi Hasegawa, Ryo Katsuta, Tomoo Nukada
Tetrahedron Letters 52 3212 - 3215 2011.05
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
ファイトアレキシンであるモミラクトンの生合成経路の解明の一環としてその中間体と予想される(±)-3β-hydroxy-9β-pimara-7,15-dieneの全合成を行った。合成研究における鍵反応として、三環性化合物上の四級炭素をアルドール-Tishchenko反応を用いてジアステレオ選択的に合成する手法を開発することができた。またフルスキャンGC-MS分析の結果からエリシター処理を施したイネ細胞中に存在する化合物が(±)-3β-hydroxy-9β-pimara-7,15-dieneと同一であることを確認した。
-
Synthesis of (2RS,8R,10R)-YM-193221 and an Improved Approach to Tyroscherin, Bioactive Natural Compounds from Pseudallescheria sp. Reviewed
Ryo KATSUTA, Arata YAJIMA, Ken ISHIGAMI, Tomoo NUKADA, Hidenori WATANABE
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 74 ( 10 ) 2056 - 2059 2010.10
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
本論文ではPseudallescheria属菌が生産する抗菌活性物質(2RS,8R,10R)-YM-193221および抗腫瘍活性物質tyroscherinの短段階での合成法について報告した。両化合物の合成はL-チロシンより誘導したアルデヒドもしくはWeinrebアミドと、共通のC4-C12ユニットを有機金属試薬を用いて直接的にカップリングすることにより達成した。特にtyrosherinについては従来報告された方法よりも工程数の短縮に成功した。またYM-193221の立体化学については従来報告されていなかったため、合成品と天然物のスペクトルデータの比較によりこれを8R,10Rであると決定した。
DOI: 10.1271/bbb.100361
Other Link: http://www.jstage.jst.go.jp/article/bbb/74/10/74_2056/_article/-char/ja/
-
Synthesis and structure revision of tyroscherin, and bioactivities of its stereoisomers against IGF-1-dependent tumor cells. Reviewed
Ken Ishigami, Ryo Katsuta, Chie Shibata, Yoichi Hayakawa, Hidenori Watanabe, Takeshi Kitahara
Tetrahedron 65 ( 18 ) 3629 - 3638 2009.05
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
本論文はIGF-1依存性ヒト乳がん細胞に対し選択的な増殖抑制活性を示すtyroscherinの構造訂正、全合成および各種立体異性体の構造活性相関研究に関わる論文の詳報である。本化合物においては従来提唱された立体化学に誤りがあり、これを各種の立体異性体を合成し、これらと天然物のスペクトルを比較することにより正しい構造へと訂正した。
また合成した各種tyroscherin類縁体の構造活性相関研究を実施し、天然型の立体化学が活性発現に重要であることを明らかとした。 -
Synthesis and structure revision of tyroscherin, a growth inhibitor of IGF-1 dependent tumor cells Reviewed
Ryo Katsuta, Ken Ishigami, Chie Shibata, Hidenori Watanabe, Takeshi Kitahara
Tetrahedron Letters 49 ( 49 ) 7042 - 7045 2008.12
Authorship:Lead author Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
TyroscherinはIGF-1依存性腫瘍細胞に対して選択的な生長阻害活性を有する真菌由来の化合物で、がん治療薬のリード化合物として期待できる。NMRを初めとするスペクトルの精査を行ったところ当初提唱された立体構造には誤りがある可能性があったことから、各種立体異性体の合成とスペクトルの比較を行なうことにより、本化合物の正しい立体化学を決定した。また世界に先駆けて本化合物の全合成を達成したことを速報として報告した。
-
Stereoselective synthesis of Sch 642305, an inhibitor of bacterial DNA primase. Reviewed
Ken Ishigami, Ryo Katsuta, Hidenori Watanabe
Tetrahedron 62 ( 10 ) 2224 - 2230 2006.03
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
Sch 642305は不完全菌の二次代謝産物であり、選択的なバクテリアのDNAプライマーゼ阻害活性を有することから感染症の治療薬として期待できる。また6員環と10員環がトランスに縮合した珍しい構造を有している。筆者らは本化合物の不斉点をパン酵母を用いて導入し、ケトスルホキシドジアニオンのアルキル化、および山口マクロラクトン化を鍵反応に用いて、本化合物の効率的合成法を確立したことを報告した。
-
生物活性を有する微生物二次代謝産物の合成研究
勝田 亮
東京大学 2009.03
Language:Japanese Publishing type:Thesis (other)
微生物二次代謝産物のうち、抗腫瘍活性物質や酵素阻害剤など新規治療薬のリード化合物としての期待される化合物および生命科学の解明に寄与が可能な生理活性物質に注目し、これらの有機合成、立体化学の検証および構造活性相関研究について記載した。第1章ではバクテリアのDNAプライマーゼ阻害活性およびHIV-1Tat転写抑制活性を有する10員環ラクトン化合物Sch642305の合成研究について記述した。出発原料にはパン酵母還元により得られるキラルビルディングブロックを利用し、ケトスルホキシドジアニオンの立体選択的アルキル化と山口法によるラクトン化を鍵反応として18段階にて合成した。また第2章ではヒト乳がん細胞に選択的な抗腫瘍活性を示すチロシェリンの合成、立体構造の訂正及び構造活性相関研究について記述した。チロシェリンの各種立体異性体を合成することにより立体化学を確定するとともに、数種の類縁体と合わせて構造活性相関試験を実施したところ、選択的抗腫瘍活性の発現には天然型の立体化学が必要であることが明らかとなった。
A4版 全119頁Other Link: http://hdl.handle.net/2261/25265
-
Capture of Sympetrum fonscolombei and 'the hybrid Anax' in Arakawa-ku, Tokyo. Reviewed
Tooru Katsuta, Ryo Katsuta
Tombo, , Acta Odonatologica Japonica(Tokyo) 33 40 - 40 1990
Authorship:Lead author Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)