講演・口頭発表等 - 中丸 康夫
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心土に火砕流堆積物をもつ畑土壌のトレンチャーによる改良と火砕流堆積物中アパタイトリン酸の農業利用 国際会議
斉藤鷹一 加藤木俊介 栗原祐一 佐藤和実 田渕博之 二谷慎亮 小松輝行 中丸 康夫
根研究会研究集会 2008年05月
開催年月日: 2008年05月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
北海道網走地域では、東部地区(JA網走の区分では南部地区)のほぼ全域に火山放出物である屈斜路火砕流堆積物が分布している。同地域において、大規模畑作圃場の多くが、基盤整備事業において均平化のための地形修正を受けた結果、作土下にこの火砕流堆積物からなる下層土を持つことが知られている。この火砕流層は、作物根の下層土への発達を阻害するため生産性を向上する上で問題となっている。しかし一方で、火山放出物の多くはリン鉱物であるアパタイトを含むことから、この火砕流層は潜在的なリン資源としても期待できる。そこで、ナガイモやゴボウ栽培に用いられるトレンチャーを用いて、この火砕流層と作土とを全層混合(混層)することにより、下層土火砕流層への根系発達の阻害を改善することにより、土壌のリン酸供給力および作物収量を向上しうるかについて、テンサイ栽培試験により検討した。その結果、混層によりテンサイの根系発達は明らかに改善された。また火砕流層と作土の混合により、火砕流中のアパタイト形態のリン酸はAl型、およびFe型リン酸に形態変化し、下層土の可給態リン酸が増加した。これは火砕流層に比べpHが低く、活性Al,活性Feを多く含む作土層を火砕流層と混合したことにより、アパタイトは活性Al,活性Feと反応し、風化、溶解が促進されたためと考えられる。これによりテンサイのリン酸吸収量は50%増加し、糖収量も30%程度増加した。以上の結果から、火砕流層と作土を全層混合することにより、火砕流堆積物を下層土にもつ圃場において、収量性が改善されることが示された。
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下層に火砕流をもつ浅根性土壌の改良におけるトレンチャーの有効性 国際会議
加藤木俊介 栗原祐一 佐藤和実 田渕博之 二谷慎亮 小松輝行 中丸 康夫
土壌肥料学会北海道支部会 2007年12月
開催年月日: 2007年12月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
網走地域においては、大規模な地形修正が行われた結果、同地域に広範に分布する屈斜路火砕流堆積物が作土下に下層土として存在する圃場が少なくない。このような下層土(火砕流下層土)は、養水分の保持力に乏しく、また造成時の心土への高圧密施行により作物の下層土への根はりが阻害され、生産性低下の要因となることが、報告されている。また一方で、火砕流下層土には、アパタイト形態のリン酸が多く含まれることから、天然のリン酸供給源としても期待できるということもわかった。そこで、こうした土壌の改良法として、同地域においてナガイモ、ゴボウ等の根菜類栽培に用いられるトレンチャーを用いて、作土と心土を深さ1mまで全層混合(混層)した場合の有効性を検証した。
<材料と方法> 2006年と2007年に、東京農業大学網走寒冷地農場(地形修正され、火砕流下層土をもつ)において、テンサイを試験作物とし、ナガイモの栽培跡地圃場(混層区)とナガイモの栽培歴のない圃場(対照区)について、テンサイの収量、根系発達および、リン酸吸収について調査を行なった。
<結果と考察> 2006年の試験では、混層区において下層土への根系発達の促進は明らかに認められたものの、対照区の作土層が厚かったこともあり、収量の改善効果は認められなかった。2007年の試験では、対象区の根重が62 Mg ha-1であったのに対し、混層区では、82 Mg ha-1と明らかな収量の改善が認められた。またリン酸の吸収量についても対象区では1固体当たり0.77 gであったものが、混層区では1.13 gと顕著な増加が認められたことから、トレンチャーによる下層土への根系発達促進により、テンサイの根が火砕流に含まれるアパタイトリン酸を利用し、収量増加をもたらした可能性もある。 -
Effect of phosphate application on selenium uptake by soybean 国際会議
Kenji Sekine、中丸 康夫
International Symposium on Environmental Biogeochemistry 2007年11月
開催年月日: 2007年11月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
Selenium (Se) is a naturally occurring trace element in soil, and it is an important micronutrient for animals and humans. However, the concentration level of Se tends to be small in agricultural products in Japan. Thus we tried to increase Se uptake by plants by phosphate application. In our previous study, we reported that Se desorption in soil was enhanced by phosphate addition because Se sorption in soil is mainly controlled by ligand-exchange like phosphate ion. However, normally phosphate fertilizer is applied before planting, and most of it is strongly fixed to soil during plant growth. Therefore, we examined the Se uptake by soybean plants when phosphate addition was at a later growth stage. Soybean was used as a test plant because it has been reported that some legumes such as Astragalus sp. can accumulate Se to an extremely high level.
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オホーツク網走地域における火砕流の分布に注目した下層土評価「下層土マップ」の作成による農業生産力の評価 国際会議
斉藤鷹一 小林宏之 小松輝行 中丸 康夫
日本土壌肥料学会 2007年08月
開催年月日: 2007年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
網走地域において、大規模な地形修正が行われた結果、同地域に広範に分布する屈斜路火砕流に起源する火砕流堆積物が作土直下に出現する圃場(地形修正畑)が多数存在する。これまでの研究により、こうした圃場では、下層土への根系発達が阻害され、農業生産性が低下することが示されている。そこで、このような下層土(火砕流下層土)の分布を圃場ごとに明らかにし、農業生産力を評価するとともに現場における農業改良の資料とするための調査手法として、火砕流下層土の出現深度を等深線状に色分けした土壌図(下層土マップ)を作成した。その手始めとして、網走第24営農集団(農家11戸、総農地面積349 ha)についての下層土マップを完成させた。この下層土マップの活用の一例として、下層土マップを用いた微量要素欠乏リスクの評価を行った。これは2006年7月に、網走市内において銅欠乏によるコムギの不稔が広域的に発生したためである。東京農業大学寒冷地農場において、部分的に不稔が発生したコムギ圃場について、下層土マップを作成した。その結果、不稔発生地域と下層土マップによる火砕流下層土の出現領域が一致したことから、下層土マップは微量要素欠乏リスクを評価する上で有効な手法であることが示された。一方、火砕流下層土について理化学分析を行った結果、火砕流堆積物には可給態リン酸が多く含まれる(70-140 mg P2O5/kg)ことも示された。これは火砕流堆積物にはリン鉱物であるアパタイトが含まれるためとみられる。このように火砕流の分布と性質を明らかにすることにより、農業生産力の向上に有用な情報を得ることができた。
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オホーツク網走地域における火砕流の分布に注目した下層土評価の試み 「下層土マップ」の作成 国際会議
斉藤鷹一、小林宏之、小松輝行、中丸 康夫
日本土壌肥料学会北海道支部会 2006年11月
開催年月日: 2006年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
<目的・材料と方法> オホーツク網走の多収地域において部分的に収量が低い圃場が存在する。この収量が低い圃場は、近年の農地造成や基盤整備により大きく土壌を移動した地形修正畑のため、比較的地表に近い所に未風化の火山放出物(火砕流)が存在し、このため圃場容水量が少なく、また下層には作物根が少ない場合が多い。結果として降雨が少ない年は減収となる。従って、問題となる下層土(以下火砕流下層土とする)を圃場単位で地理的に明確にし、また分類・評価することは収量の安定と多収生産管理技術の開発に必要である。今回の研究では、何らかの地形修正を受けている圃場が多く存在する、オホーツク網走第24営農集団全圃場(総面積;350ha)を調査対象とし、50m間隔で深さ90cmまで検土杖調査を行い、火砕流下層土の深さを記録した。そのデータをもとに、火砕流下層土の等深線図(下層土マップ)を作成した。
<結果と考察> オホーツク網走第24営農集団の火砕流下層土の分布が明らかとなった。各圃場についての火砕流下層土マップを作成することにより、火砕流下層土の位置を概略的・視覚的に判断することが可能となった。このことにより、各圃場の火砕流下層土リスクの定量化が可能となった。全調査圃場のうち、火砕流下層土が地表下60cm以内に存在する圃場の面積は、15%であった。
本研究により、下層土マップ作成の一つの方法が確立された。今後、火砕流下層土が問題となっている他の営農集団での、マップ作成を予定している。また、今後生産現場でどのように下層土マップを作物・土壌管理に反映するべきか、マップ活用の方法も考えたい。今後の課題として、火砕流下層土の化学的特性、物理的特性による分類を行い、また作物ごとの根張りや地形、降雨等気象要因との関係を考慮し、第24営農集団の作付け品目ごとの火砕流下層土の影響の明確化を行いたい。 -
Role of soil organic matter in the mobility of radiocesium in agricultural soils 国際会議
Keiko Tagami, Shigeo Uchida、中丸 康夫
International conference "Interfaces Against Pollution 2006" 2006年06月
開催年月日: 2006年06月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
Cesium-137 is an important radionuclide because of its long radiological half-life (30 y) and high fission yield from 235U and 239Pu. In order to reduce radiation dose from 137Cs, it is important to know its mobility in soil. Although 137Cs is immobilized in soil surface layer, there is a small 137Cs fraction which moves faster towards deeper layers. Soil organic matter (SOM) might affect this phenomenon because SOM is a reactive colloid, therefore, tracer studies were carried out to clarify the effect of SOM on Cs mobility in soil.
Soil-soil solution distribution coefficients (Kds) of 137Cs were measured for 87 Japanese agricultural soils by a batch method to evaluate the adsorbability of 137Cs onto soil. The soil samples contaminated with the 137Cs tracer were saved for further study. For 16 soil samples, the SOM-bounded 137Cs percentage was determined by an extraction with 0.1 M Na4P2O7. Then reversibility of Cs sorption on SOM was evaluated especially for the soil humic acid (HA) fraction. The HA fraction was separated by adding H2SO4 to the Na4P2O7 solution to reduce pH to 1.5, then the HA-137Cs was left in contact with 1 M ammonium acetate (NH4OAc) to extract exchangeable 137Cs from HA by adjusting pH with H2SO4. In order to determine the effect of dissolved organic matter (DOM) on Cs chemical forms in soil solutions, the amount of 137Cs bound to DOM was determined for 30 soil samples by adding HCl to the soil solution.
The observed Kd values ranged from 215 to 43400 (L/kg) with a geometric mean of 2210 L/kg. This high Kd values indicated that only 0.02-4.45% of the added 137Cs was distributed in the soil solutions. For the soil samples, Kds positively correlated with soil clay contents, while a negative correlation was found with carbon contents. These results suggested that one of the major 137Cs adsorbents in soil was clay minerals; however, 137Cs adsorption on the soils was inhibited by SOM. Among soil types, relatively low Kd values were observed for Andosols. The high SOM contents of Andosols would possibly affect Cs mobility.
Results of the selective extraction with Na4P2O7 showed that 3-17% of soil-adsorbed 137Cs was in an SOM-bounded form. Among the SOM-bounded Cs, HA-Cs was studied further. It was observed that 27-100% (average: 63%) of HA-bound Cs was exchangeable with NH4OAc.
The effect of DOM in soil solution was also verified. About 5-82% (average: 45%) of 137Cs in soil solution was HA-bound form for 25 soil samples. However, no DOM-bounded 137Cs was observed for 5 soil samples, possibly due to low solubility of their SOM. These results suggested that a part of the added 137Cs was distributed in soil solution as DOM-bound form in many soils. Possibly, SOM could increase the mobility of accidentally released 137Cs by inhibiting Cs adsorption in soil and by binding Cs as exchangeable and DOM-bound forms. -
Distribution coefficient of selenium in Japanese agricultural soils and the factors affecting selenium sorption behavior. 国際会議
中丸 康夫
Mini-symposium on radioecology, Australian Nuclear Science and Technology Organization 2005年11月
開催年月日: 2005年11月
記述言語:英語 会議種別:口頭発表(一般)
The selenium (Se) sorption behavior in Japanese soils was studied by radiotracer experiments. Soil/soil solution distribution coefficients (Kds) were obtained for 110 agricultural soil samples as an index of Se sorption level using 75Se as a tracer. The Kd values ranged from 4 to 1616 L kg-1, and their geometric mean was 219 L kg-1. Among the soil types, volcanic ash soils had higher Kd values. It is known that volcanic ash soils contain large amounts of active-aluminum (Al) and active-iron (Fe), and the active-Al and -Fe were considered to be the major adsorbents of Se. The primary adsorption mechanism of Se onto soil active-Al and -Fe has been regarded as ligand-exchange, which is the same adsorption mechanism for phosphate. Therefore, the effect of phosphate input on Se sorption behavior was also verified.
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農耕地土壌におけるセレンとアンチモンの収着に対する肥料成分の影響 国際会議
内田滋夫、中丸 康夫
日本土壌肥料学会 2005年08月
開催年月日: 2005年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
セレン(Se)およびアンチモン(Sb)はともに、鉱山や製錬所等から排出される重要な環境汚染物質である。土壌中においてこれらの元素は、酸化的または弱還元的な条件ではオキソ酸(セレン酸、亜セレン酸、アンチモン酸)の形態をとる。セレン酸、リン酸、硫酸等のオキソ酸類は、ともにFeやAlの水酸化物等に特異吸着されることから、 Se、Sbの土壌への収着は、肥料成分として投入されるリン酸や、硫酸塩の影響を受けることが予想される。
そこで、Se、Sbの土壌への収着に対するリン酸および硫酸の影響を、トレーサー実験により評価した。Se、Sbの収着の指標として、土壌-土壌溶液分配係数(Kd)を用いた。Kd は土壌固相中の放射性核種濃度を土壌溶液中濃度で割った値として計算される。75Seおよび124Sbをトレーサーとして使用し、バッチ法によりKdを測定した。黒ボク土および灰色低地土を試料とし、(NH4)2SO4 または KH2PO4を濃度段階を変えて(0-100 mmol/kg soil)添加した条件でKdを測定した。また、土壌12種類について、純水、および0.1 M Na2HPO4を用いて抽出した画分(土壌:溶液=1:10)の安定Se、Sbを定量した。
土壌2種類について、SeおよびSbのKd値はリン酸添加量の増加に伴って低下した。また、土壌12種類についてリン酸抽出を行った結果、水抽出に比べ230倍の安定Se およびSbが抽出された。Kd値の低下は農耕地へのリン施肥と同レベルのリン酸添加量(10 mmol /kg soil)においても顕著に認められたことから、農耕地におけるリン施肥は、SeおよびSbの収着を阻害すると見られる。一方で、硫酸塩濃度を増加させた場合はSe、SbのKd値の減少は認められなかったことから、SeおよびSbの収着は硫酸根肥料による影響は受けないものと推察された。 -
日本の農耕地土壌におけるアンチモン(Sb)の分配係数 国際会議
田上恵子、内田滋夫、中丸 康夫
アイソトープ・放射線研究発表会 2005年07月
開催年月日: 2005年07月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
アンチモン(Sb)は金属製錬所や清掃工場、自動車などから放出される汚染物質であり、USEPAにより優先汚染物質にも定められているが、その環境挙動についてはまだ不明の点が多い。Sbによる土壌汚染のリスク評価のためには、その土壌中での移動性が重要となる。そこで、日本の農耕地におけるSbの移動性を評価するために、全国の農耕地土壌110試料について、Sbの土壌-土壌溶液分配係数(Kd-Sb)を測定し、Sbの土壌への収着レベルを評価した。またSb収着を支配する要因について考察を行った。
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日本の農耕地土壌におけるセレンの分配係数 国際会議
田上恵子 内田滋夫 中丸 康夫
第6回「環境放射能」研究会 2005年04月
開催年月日: 2005年04月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
セレン(Se)の放射性核種である79Seは半減期が長い(65000 y)ことから、高レベル放射性廃棄物の深層処分において、その生物圏への影響が懸念される。本研究では、このSeの環境中における移動性を支配する要因として、土壌中でのSeの収着挙動について、75Seを用いたトレーサー実験により検討した。日本全国から採取した農耕地土壌について、Se収着レベルを評価する指標として土壌-土壌溶液分配係数(Kd)を測定し、Seの収着と土壌特性の関係について考察した。また、日本の土壌中におけるSeの主要形態は亜セレン酸(SeO32-)であると見られており(浅川ら, 1977)、亜セレン酸の土壌への収着は、リン酸の収着と同様に配位子交換反応に支配されると言われている(Parfitt, 1978)ことから、土壌中におけるSeの収着挙動に対するリン酸の影響についても検討を行った。
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土壌中元素濃度分布データベースおよびマッピングシステム 国際会議
内田 滋夫、荻生 延子、高橋 知之、寺門 正人、富田賢一、池田 浩、黒澤 直弘、中丸 康夫
日本土壌肥料学会 2004年08月
開催年月日: 2004年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
放医研では、放射性核種等の環境汚染物質の環境挙動を評価するための基礎データとして、これまでに国内各地の調査断面から土壌試料を収集し、放射性核種を含む微量元素の土壌中濃度や、セレン (Se)等の環境汚染物質の土壌土壌溶液分配係数(Kd)、pH、CEC等の土壌特性値を測定し、地域ごとの土壌情報を集積している。これらの土壌情報をより有効に活用するため、各採取地点の地理的情報と土壌分析データとを統合するPCソフトウェアとして、土壌中元素濃度データベースおよびマッピングシステム「MdSoiL」を開発した。
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植物根の生理作用による根近傍の土壌環境変化にともなう希土類元素の濃度変化 国際会議
内田滋夫、中丸 康夫
理工学における同位元素・放射線研究発表会 2004年07月
開催年月日: 2004年07月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
希土類元素は合金や超伝導素材などの先端技術に利用される機会が多く、今後環境負荷となりうる元素であるが、その環境挙動についてはまだ不明の点が多い。また一方で、中国では希土類元素が農作物の増収に寄与するといわれ、農耕地に施与されているが、作物の生育と希土類元素の関係は不明である。そこで本研究では、農耕地における希土類元素の環境挙動についての情報を得るため、土壌-植物系における希土類元素の挙動についてポット試験により検討した。
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農耕地土壌における亜セレン酸の収着に関与する土壌特性 国際会議
田上恵子、内田滋夫、中丸 康夫
日本土壌肥料学会 2003年08月
開催年月日: 2003年08月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
セレン(Se)は毒性の高い元素であり、過剰に存在した場合動植物の生理障害要因になる一方で、動物の微量必須元素でもある。土壌中Seの挙動については多くの研究があるが、土壌種ごとのSe吸着力の違いとそれに寄与する土壌要因についてはまだ十分に整理されていない。そこで国内各地から採取した各種農耕地土壌58種類(畑土壌29、水田土壌29)について、土壌への亜セレン酸の吸着特性をSeの放射性同位体であるSe-75を用いたトレーサー実験により検討した。
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農耕地土壌におけるSeの分配係数 国際会議
田上恵子 内田滋夫 中丸 康夫
理工学における同位元素・放射線研究発表会 2003年07月
開催年月日: 2003年07月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
土壌中セレン(Se)の挙動については多くの研究があるが、土壌の種類や土地利用の違いによるSe吸着特性については情報が少ない。そこで国内各地から採取した各種農耕地土壌58種類(畑土壌29、水田土壌29)について、土壌-土壌溶液間の分配係数(Kd)を測定し、土壌の性質とKdの関係について考察した。