論文 - 進藤 斉
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乳酸菌の利用による焼酎もろみでのガンマーラクトン類の生成 査読あり
金子健太郎、進藤 斉、佐藤和夫、高橋康次郎
日本醸造学会誌 108 ( 7 ) 539 - 549 2013年07月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
分離乳酸菌Lactobacillus brevisを用いて焼酎製造を行った。玄米を用いると製成酒中のガンマノナラクトン、ガンマドデカラクトンが対照に比べ高く、官能的にも濃醇であった。
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酒粕を利用した高密度の酵母による繰り返し清酒醸造 査読あり
佐藤和夫,西村顕,小林美希,進藤 斉,高橋康次郎
日本醸造学会誌 108 ( 2 ) 122 - 129 2013年02月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
酒粕を利用した高密度の酵母による繰り返し清酒醸造について、液化仕込の醪で検討した。繰り返し回数が多くなると製成酒のアミノ酸度や着色度が増加し、酒質評価が低下することから、実質的には数回程度までであることを明らかにした。
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清酒醪と固液共存培地における酵母菌体内のS-アデノシルメチオニンの動向 査読あり
進藤 斉・高橋康次郎・佐藤和夫
東京農業大学農学集報 56 ( 3 ) 236 - 241 2011年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
固液共存培地の寒天部形状を斜面状から平板状に改変し、酵母菌体内のS-アデノシルメチオニン蓄積について検討した。その結果、低温でかつ酵母菌体が固体部上へ直接沈殿する発酵条件で特に高蓄積が認められた。さらに醪では、米粒付着菌体中に高蓄積され、モデルの結果と合致した。
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繰り返し回分式清酒醸造における酵母菌体内S-アデノシルメチオニン 査読あり
進藤 斉・高橋康次郎・佐藤和夫
東京農業大学農学集報 56 ( 3 ) 242 - 247 2011年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
一段仕込みの醪でS-アデノシルメチオニン(SAM) 動向を検討した。酵母を過剰接種して増殖を廃すると、発酵期間は数日短縮され、SAM蓄積への温度差の影響は縮小傾向となった。回分3回目または4回目以降では発酵に支障はないものの、アミノ酸度と製成酒中のSAMの増加が顕著で、味のくどさや苦味が感じられた。
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清酒醪の上槽条件が製成酒中のS-アデノシルメチオニン含量に及ぼす影響 査読あり
進藤 斉・高橋康次郎・佐藤和夫
東京農業大学農学集報 56 ( 3 ) 248 - 254 2011年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
醪末期でアル添によってアルコール濃度が上昇しても、品温が適切であれば、醪液部のS-アデノシルメチオニン(SAM)濃度の急昇は認められなかった。また上槽中、製成酒のSAM濃度は上昇したが、酵母菌体除去醪を上槽しても同様であることから、上槽圧力はSAM漏出へ直接的に関与しないものの、SAMは苦味を呈することから、その管理の重要性が示された。
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みりんの貯蔵と抗酸化性について 査読あり
竹村朋実、渡辺清香、田中万祐子、進藤 斉、小泉武夫、高橋康次郎
日本醸造学会誌 106 ( 8 ) 547 - 555 2011年08月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
長期貯蔵した本みりんの抗酸化性にアミノカルボニル反応の後期段階で生成する褐色色素メラノイジンが寄与していることを明らかにし、着色度の増加と共に抗酸化性が増加することを確認した。
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コンポストメタゲノムライブラリーの作製とセルラーゼ活性を有するクローンの検索 査読あり
矢部修平、関山佳治、進藤 斉、小泉武夫
環境バイオテクノロジー学会誌 7 ( 1 ) 33 - 38 2007年01月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
夾雑物が多量に含まれるコンポストから遺伝子資源としてメタゲノムライブラリーを作成し、CMCase活性を有するコロニーを1クローン獲得した。作成ライブラリーは高温コンポストに特徴的な未知機能遺伝子を獲得できることを明らかにした。
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清酒醪における発酵温度と精米歩合が各種酵母の含硫物動向に与える影響(清酒醪の発酵温度と酒質の関係(第4報))
進藤 斉、角田潔和、小泉武夫
日本醸造学会誌(2006) 101 ( 10 ) 776 - 778 2006年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
これまでに明らかにした低温醪での含硫物の特徴的な動向は、主として精米歩合70%、清酒酵母K-7を用いた検討であったが、これらの特徴的動向は、精米歩合50%,各種清酒酵母を用いても普遍的に認められることを明らかにし、吟醸造りへの影響が示唆された。
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高温コンポストにおける発酵初期の品温変化とミクロフローラの変動 査読あり
矢部修平、吉田直人、進藤 斉、角田潔和、葉坂勝、小泉武夫
土と微生物(2006) 60 ( 2 ) 109 - 115 2006年02月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
高温コンポスト(ハザカシステム)における発酵初期の品温変化とミクロフローラの変動について解析し、20時間程度のまでのごく初期に速やかに80℃超まで品温が急上昇することが、物性及び微生物相の変化に非常に重要であることを示した。
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低温醪及び並行複発酵培地における清酒酵母の含硫物蓄積とメチオニンアデノシルトランスフェラーゼ活性(清酒醪の発酵温度と酒質の関係(第3報)) 査読あり
進藤 斉、矢部修平、角田潔和、小泉武夫
日本醸造学会誌(2006) 101 ( 1 ) 61 - 68 2006年01月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
清酒醪の低温発酵時にのみ見られる特異的な含硫物動向を解明するために独自に並行複発酵培地を開発し、清酒酵母の含硫物蓄積とメチオニンアデノシルトランスフェラーゼ活性を中心に検討した。本酵素活性そのものは高蓄積には関与せず、並行複発酵という醪特有の環境が非常に重要であることを示した。
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Anthocyanidin Reductase Gene Expression and Accumulation of Flavan-3-ols in Grape Berry 査読あり
Akiko Fujita, N.Soma, Nami Goto-Yamamoto, Hitoshi Shindo, T.Kakuta, T.Koizumi and K.Hashizume
Am.J.Enol.Vitic. 56 ( 4 ) 336 - 342 2005年04月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ブドウ品種カベルネ・ソービニヨンのANR遺伝子のゲノム塩基配列(VvANR)を取得し、種子・果皮に蓄積されるエピカテキン及びエピガロカテキン生合成のうちの一部がANRの転写によって制御されている可能性を明らかにした。
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中国ハム(金華火腿)脂質の不飽和化に関与する糸状菌の同定と性質 査読あり
森哲也、金内誠、進藤 斉、角田潔和、吉澤淑、小泉武夫
日本食品保蔵科学会誌(2004) 30 ( 1 ) 9 - 15 2004年01月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
金華火腿脂質の脂肪酸不飽和化に関与する菌株のスクリーニングを行い、Aspergillus oryzae A-59を選抜、同定した。またA-59がパルミチン酸やステアリン酸を菌体内に取り込み、オレイン酸やリノール酸、リノレン酸を生産することを明らかにした。
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Pichia ohmeri AN231の生産する抗酸化性物質の作用機作と局在性 査読あり
角田潔和、金内誠、進藤 斉、吉沢淑、小泉武夫
日本食品保蔵科学会誌(2000) 26 ( 1 ) 11 - 15 2000年01月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
Pichia ohmeri AN231の生産する抗酸化物と増殖を検討 し、培養18hrより菌体外排出を確認した。リノール酸に対する抗酸化機構はフリーラジカル捕捉によるものであった。
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Structure of antibacterial sub stance in extract of wheat-koji(qu) described in the chinese classi c [Chi-min-yao-shu] and its effect on growth of bacteria and yeasts 査読あり
Makoto Kanauchi, Tomoko Shibano, Hitoshi SHINDO, Toshitaka KAKUTA, Kiyoshi YOSHIZAWA and Takeo KOIZUMI.
Food Sci. Technol. Res .19 99 5 ( 4 ) 323 - 326 1999年11月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
オナモミの葉より抗菌性物質を抽出し、各種クロマトグラフィーにより精製した。これを構造決定したところ本物質はキサンタチンであった。本物質は醸造用の乳酸菌、酵母には作用しないものの汚染菌である細菌、野生酵母には抗菌性を有した。
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Identification and some properties of antioxidant produced by the yeast
Toshitaka KAKUTA, Akiko Hoshikuma, Makoto Kanauch i, Hitoshi SHINDO, Kiyoshi YOSHIZAWA and Takeo KOI ZUMI.
日本食品保蔵科学会誌(1999) 25 ( 5 ) 215 - 220 1999年10月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
野生酵母及び実用酵母2250株から、菌体外に抗酸化性物質を高生産する酵母を選抜した結果、Pichia ohmeri AN231を得た。本株は培養液1Lより56mgの抗酸化物を生成し、αーTOC、アスコルビン酸よりも高い活性を有し、 40℃,11daysでも活性は低下しなかった。
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メロン酒原料夕張メロン果肉のプロテアーゼの生成と諸性質 査読あり
吉沢淑、尾崎裕子、武藤敏昭、進藤 斉、角田潔和、小泉武夫
日本醸造学会誌(1998) 93 ( 12 ) 990 - 995 1998年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
メロン酒の原料である夕張メロン果汁の保存性の向上を目的に果肉よりプロテアーゼを1離精製し、諸性質を調べたところ、本プロテアーゼは、糖を含まない分子量66KDaモノマー蛋白質で至適温度40℃、至適pH8.5であった。またN末端の20残基のアミノ酸配列を決定した。
武藤敏昭は夕張メロンブランデー醸造研究所 -
古式製法(シー汁浸漬)による泡盛の貯蔵熟成試験
角田潔和、熱田和史*、小林一三、金内誠、進藤 斉、 吉沢淑、小泉武夫
日本食品保蔵科学会誌(1998) 24 ( 6 ) 361 - 367 1998年12月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
泡盛の多様化を目的に古式製法(シー汁浸漬法)にて泡盛を製造し、5年間貯蔵熟成させ、一般分析、有機酸、金属、香気成分を分析し、官能試験を行ったところ、製品は香りが高く、味が重厚で評価が高かった。
*は忠孝酒造㈱ -
古式泡盛製造時のシー汁中の微生物相と酵素活性 査読あり
角田潔和、金内誠、熱田和史*、進藤 斉、吉沢淑、小泉武夫
日本醸造学会誌(1998) 93 ( 11 ) 897 - 904 1998年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
古式泡盛製造時に行われる生米浸漬工程(シー汁)中の微生物相と酵素活性を検討した。シー汁からは、Bacillus属や各種乳酸菌が分離され、酸組成の主体は乳酸で酪酸も検出されたが、糸状菌は分離されなかった。またアミラーゼ、プロテアーゼ活性が認められ、原料米に作用することが考えられた。
*は忠孝酒造㈱ -
『斎民要術』に記載される麹のモデル製麹時におけるオナモミの葉の熱水抽出液の役割 査読あり
金内誠、進藤 斉、鈴木昌治、角田潔和、吉沢淑、小泉武夫
日本醸造学会誌(1998) 93 ( 11 ) 910 - 915 1998年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
モデル製麹条件下でオナモミの葉の熱水抽出液の添加効果について検討した。抽出液は糸状菌の増殖、酵素生産には影響を及ぼさないが、麹の汚染菌であるBacillus属の生育を抑制した。一方、醸造上有効な乳酸菌や発酵性酵母などに対しては抗菌効果はなかった。
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『斎民要術』に記載される麹の微生物学的特性 査読あり
金内誠、進藤 斉、鈴木昌治、角田潔和、吉沢淑、小泉武夫
日本醸造学会誌(1998) 93 ( 9 ) 721 - 729 1998年09月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
中国古書、斎民要術に従い、製麹時に使用する植物の 熱水抽出液の添加効果を主要微生物相から検討したところ、主要糸状菌はAspergillus oryzae、Rhizous oryzae であり、植物抽出液添加により製麹中の細菌の生育が抑制された。
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清酒醪の発酵温度と酵母菌体への含硫物蓄積(清酒醪の発酵温度と酒質の関係)(第2報) 査読あり
進藤 斉、土井弥市、麻布暁史、坂野和章、角田潔和、 吉沢淑、小泉武夫
日本醸造学会誌(1998) 93 ( 5 ) 389 - 395 1998年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
前報まで清酒低温醪では含硫アミノ酸が特徴的動向を示すことを明らかにした。本報では清酒低温醪中の酵母菌体内には、含硫化合物であるSーアデノシルメチオニン(SAM)が、高蓄積されていることを確認し、これら一連の含硫物の動向は、液体培地における1行発酵では認められず、醪などの並行複発酵でのみみられることを明らかにした。これらから低温醪の管理には含硫物動向が重要で酒質への影響も大きいものと示唆された。
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3地点(0℃、山中、室温)における清酒・焼酎の貯蔵熟成試験 査読あり
角田潔和、岡田俊樹*、小林一三、金内誠、進藤 斉、 吉沢淑、小泉武夫
日本食品保蔵科学会誌(1998) 24 ( 4 ) 227 - 236 1998年04月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
3地点(0℃、山中、室温)にて、清酒、焼酎の貯酒試 験を行い酒質の変化を検討した。清酒では直糖、酸度、アミノ酸度は減少し、3DGの増加が認められた。焼酎では、エステル類の減少が見られた。官能評価の結果、山中試験区は清酒、焼酎とも良好な結果であった。
*は日本発酵機構余呉研究所 -
琵琶湖産ブラックバス(Micropterus salmoides)およびブルーギル(Lepomis macrochirus)を原料とした魚醤油風調味料の短期製造 査読あり
進藤 斉、高橋恵美子、角田潔和、吉沢淑、小泉武夫
東京農業大学農学集報 42 ( 4 ) 365 - 374 1998年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ブラックバス、ブルーギルを原料魚とし、澱粉原料として清酒醸造副産物の白糠を用い、低食塩かつアルコール含有魚醤油風発酵調味料の短期製造を行った。50℃で麹、酵素剤を併用した分解工程、15℃でアルコール発酵を主とする2工程からなる製法を設定し、最終生成調味料は食塩10%、アルコール5%、アミノ酸度が17ml、グルタミン酸も5500mg/l含有し、魚臭は官能的に感じられ ず、淡水魚臭物質であるピペリジンは発酵によりマスクされており、色も淡く、保存性も問題なかった。
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中国ハム(金華火腿)より分離したAspergillus ochraceus A70の生産する中性プロテアーゼの精製とその性質 査読あり
角田潔和、和久豊*、岡田俊樹*、進藤 斉、吉沢淑、小泉武夫
東京農業大学農学集報 42 ( 4 ) 266 - 273 1998年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
火腿より分離したAspergillus ochraceus A70の生産する中性プロテアーゼの精製を行い酵素化学的性質を調べた。小麦フスマで培養し、0.5%NaCl溶液で抽出し、イオン交換クロマトグラフィーで分画したところ、2つのピークが認められ、これをそれぞれプロテアーゼⅠ,Ⅱとした。両酵素は等電点、至適pH、温度、温度安定性はやや異なったが、いずれもSH酵素である一方、システインプロテアーゼであることが明らかとなった。
*は(株)ビオック -
Biodegradation of Azo-Dyea Yeast Candida curvata AN723
Toshitaka Kakuta, Fukashi Aoki, Toshiki Okada, Hitoshi Shindo,Kiyoshi Yoshizawa, Takeo Koizumi and Kikuo Nojiro
繊維学会誌(1998) 54 ( 1 ) 54 - 57 1998年01月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
野生酵母Candida curvata AN723を用いて染料合成工場及び染色工場からの排水を微生物分解により処理する方法を検討した。0.02%クリソイジンを用い脱色を試みたところ3日間で90%以上脱色された。また分解物であるアニリンと1,2,4ートリアミノベンゼンが生成されていることをHPLCで確認した。
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Purification and Properties of Two Different Azoreductase from a Yeast Candida curvata AN723 査読あり
Toshitaka Kakuta, Fukashi Aoki, Toshiki Okada, Hitoshi Shindo,Kiyoshi Yoshizawa, Takeo Koizumi and Kikuo Nojiro
繊維学会誌(1998) 54 ( 1 ) 18 - 25 1998年01月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
野生酵母Candida curvata AN723から2つの異なるアゾリダクターゼの分離精製を行い、これらを1、2とし酵素化学的性質を検討した。至適pHは5.5-6.0と同様であったが、分子量はアゾリダクターゼ1が47000Da、2は56000Da、また至適温度、等電点、安定性などはやや異なったが、いずれも既報のアゾリダクターゼとは異なり、 新規酵素であることが明らかとなった。
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清酒香気成分添加の香味への影響
吉沢淑、鈴木大介、進藤 斉、角田潔和、小泉武夫
日本醸造学会誌(1997) 92 ( 3 ) 217 - 223 1997年03月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
清酒の主要な香気成分をモデル清酒に添加し、その酒質への影響をプロファイル法を用いた官能評価法により調べた結果、エステルや高級アルコール、ソトロンなどの添加ではモデル清酒の上立ち香や含み香を増強させたがパルミチン酸エチルは上立ち香を低下させた。また香気成分添加は、呈味にも影響し、酢酸イソアミルは甘みを酢酸フェネチルは酸味を顕著にした。また2種物質混合 の場合は香味は複雑となった。
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中国の発酵ハム「金華火腿」から分離した糸状菌の同定及び酵素活性 査読あり
和久豊、角田潔和*、進藤 斉*、小泉武夫*
日本食品科学工学会誌(1996) 43 ( 7 ) 796 - 805 1996年10月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
中国浙江省金華産の発酵ハムである金華火腿より糸状菌を分離同定し、酵素活性を測定した。分離菌はPenicillum属とAspergillus属で構成されており、それぞれ9種、8種の計17種で構成されていた。火腿は水分活性が低いため、これらの属が選択的に生育し、主として蛋白質分解はAspergillus属が、脂質の分解はPenicillium属が主体と思われた。
㈱ビオック、*は東京農大醸造 -
アルギナーゼ活性を有する乳酸菌とアルギナーゼの性質 査読あり
吉沢淑、服部一成、進藤 斉、角田潔和、小泉武夫
日本醸造学会誌 (1995) 90 ( 12 ) 953 - 958 1995年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
育成中の生酒母から乳酸菌を分離し、その性質を調べたところ、酸性アルギナーゼを有する株を分離し、Lactobacillus sakeと同定し、KA-2と付番した。KA-2は酒母中のアルギニンを分解し、尿素を生成した。本株は、30℃培養ではアルギナーゼ活性はなく、10℃培養の時には酸性アルギナーゼ活性を有することを明らかにした。
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中国の発酵ハム”金華火腿”の一般成分・アミノ酸・5'-ヌクレオチド及び微生物相 査読あり
和久豊、角田潔和*、進藤 斉*、小泉武夫*
日本食品工業学会誌(1995) 41 ( 12 ) 921 - 926 1995年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
中国の発酵ハムである金華火腿の成分分析及び微生物の分離を行った。水分は23.9%と低く、蛋白質23.7%、脂質44.3%であった。遊離のグルタミン酸が464mg/100gと多く、またイノシン酸も対照の4倍と多かった。表面より分離した微生物は糸状菌が最も多く、次いで細菌、バクテリアの順であった。またマイコトキシン類は検出されなかった。
㈱ビオック、*は東京農大醸造 -
低精米歩合の白米溶解に及ぼすカルシウムイオンの役割 査読あり
堀江修二、土佐典照、進藤 斉*、角田潔和*、小泉武夫*
日本醸造学会誌(1995) 90 ( 1 ) 51 - 56 1995年01月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
精米歩合35%の低精米の白米の洗米浸漬水中のカルシウム吸着について検討した。洗米浸漬水にα-amylaseを含む蒸留水、Ca加工水、Ca量の異なる井水を用い、乳酸緩衝液中での白米Ca量吸着とその蒸米溶解性から検討した。蒸留水浸漬では米中のCaは流出したが、Ca加工水では、米中のCa量が増加した。洗米水中にCaを多く含む場合、その蒸米の溶解性が良く電顕観察でも多孔質が確認できた。
島根県工技センター、*東京農大醸造 -
琵琶湖産ブラックバス(Micropterus salmoides)およびブルーギル(Lepomis macrochirus)の魚肉蛋白分解有効な麹菌のスクリーニングとその分解成分について 査読あり
進藤 斉、角田潔和、吉沢淑、小泉武夫
東京農業大学農学集報 39 ( 1 ) 21 - 26 1994年05月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
琵琶湖に棲息する外来魚であるブラックバス、ブルーギルは、在来魚種の稚魚を補食するため害魚として嫌われ、また食用にはほとんどされておらず、湖の生態系を破壊し問題となっている。そこでこれらの魚の有効利用を目的に魚肉蛋白質分解に有効な麹菌のスクリーニングを32株を用いて行い、最終的にAspergillus oryzae AOK 87を選抜した。米糠1%を添加し、魚肉を50%濃度で用 いた分解液は、魚臭もなく、アミノ酸に富む、旨味を有するものであった。
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清酒醪の発酵温度とアミノ酸の動向(清酒醪の発酵温度と酒質の関係)(第1報) 査読あり
進藤 斉、角田潔和、吉沢淑、小泉武夫
日本醸造学会誌,(1994) 89 ( 1 ) 65 - 71 1994年01月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
清酒醪の発酵温度とアミノ酸について協会7号酵母で温度以外は同条件の仕込を行い検討した。低温醪の製成酒では、高温に比べ、酵母が取り込み易いアミノ酸であるLys,Metが構成比として少なく、醪の発酵温度はアミノ酸組成に影響しないという従来説と異なった。また低温醪ではMetは醪期間中、含量がほぼ一定であった。そこで醪中の酵母の菌体内アミノ酸組成を検討したところ低温では含硫アミノ酸であるCysが構成として多く、低温醪における硫化臭の発生との関与が示唆された。