論文 - 篠原 卓
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Effects of Seed Vigour on Field Emergence and Early Seedling Growth of Maize under Arid Tropical Conditions 〔熱帯乾燥地における種子活力の違いがトウモロコシの出芽および初期生育に及ぼす影響〕 査読あり
Shinohara T. Nakasone K. Tajima K. Watanabe F. Shiokura T. Takahashi H.
Tropical Agriculture and Development 53 ( 4 ) 112 - 117 2009年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ジプチ共和国でオアシス農業を実践する篤農家圃場において、種子活力の違い、ストーンマルチ(SM)処理および浸種(PS)処理を組み合わせて行ったトウモロコシの出芽試験の結果である。種子活力の違いは、出芽速度、最終的な出芽率および初期生育に有意に影響した。SM処理とPS処理は、それぞれ単独でも出芽速度を高めたが、この傾向は種子活力の高いロットで低いロットよりも大きかった。
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培養液からのCa除去および飽差の日変動がトマトの裂果とエチレン生成に及ぼす影響 査読あり
渡邊聖文、辰巳仁謙、篠原卓、小塩海平、岩堀修一、高橋久光
食農と環境 6 67 - 71 2009年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
トマトの水耕栽培において,培養液のCa施用の有無が裂果発生に及ぼす影響について検討した。裂果は,温室内の飽差の変動に伴う果径の急激な増大により発生した。裂果率は, Ca欠乏区で対照区よりも有意に高かった。Ca欠乏区の果実は,対照区の果実よりも有意に多くのエチレンを生成した。これらのことから,裂果発生にはCa蓄積不足が生じた果実でエチレンの生成が増加するために惹起される機作が関与すると示唆された。
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Pea (Pisum sativum L.) seed vigour is associated with temperature during reproductive growth [エンドウマメの種子活力は生殖生長期間中の温度条件と関係している] 査読あり
Shinohara T. Hampton J G. Hill M J. Juntakool S. Sukprakarn S. Sagwansupyakorn C.
Japanese Society for Agricultural Technology Management 14 ( 3 ) 148 - 155 2008年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
ニュージーランドの5つの主要種子生産地域において過去4シーズンに生産されたエンドウマメ種子を収集し、Hollow Heart(HH)発生率と電気伝導度(EC)を測定した。HH発生率とECには、年次間差及び地域間差がみられ、それぞれ2月(晩夏)の気温条件と有意な相関関係が存在した。得られた単回帰直線を用い、過去12シーズンの気象データから、各採種地域で生産される種子活力を予測し、高品質種子を生産する地域を提案した。
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Effects of Soil Water Deficiency on Seed Germinability and Vigour during Seed Maturation in Peanut [結実期間中の土壌水分欠乏がラッカセイの発芽と活力に及ぼす影響] 査読あり
Shinohara T. Isoda A.
Journal of International Society for Southeast Asian Agricultural Sciences 13(1) 13 ( 1 ) 26 - 32 2007年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
地下結実性を示すラッカセイの結実期間に、土壌水分条件を乾燥した条件で採種した種子は、湿潤に保ち採種した種子に比べて発芽率は低下しなかったが、活力が有意に低下した。また、結実期間中の土壌乾燥は、幼芽が変色した種子を多く発生させ、こうした種子は、発芽後に葉茎部が発達しない異常苗となった。これらのことから、ラッカセイの採種栽培において、結実期間中の土壌は湿潤に保つことが有効だと提案した。
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The location of deterioration within the garden pea (Pisum sativum) cotyledons is associated with the timing of exposure to high temperature. [エンドウマメ子葉に発生する劣化細胞の位置は、高温にさらされる種子成熟時期と関係する]
Hampton J.G. and Hill M.J.、篠原 卓
New Zealand Journal of Crop and Horticultural Science 34(4) 2006年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
高温に被爆する種子成熟時期が異なると、劣化細胞の発生位置は変化するか検討したものである。種子成熟期を5ステージに分け、高温処理(25/30℃:4日間)を行い、採種した種子のHollow heart(HH)発生率、電気伝導度(EC) などを測定した。劣化細胞の位置はテトラゾリウム溶液染色法で行った。種子成熟初期の高温は、子葉向軸側に劣化細胞を発生させ、これがHHとして発現した。種子の生理成熟以降の高温は、子葉背軸側に劣化細胞を発生させ、ECを増加させた。
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The Effects of High Temperature during Seed Development and Maturation on Hollow Heart in Garden Pea (Pisum sativum L.) [エンドウマメ種子の成熟および登熟期間中の高温がhollow heart発生に及ぼす影響]
Takashi SHINOHARA
Kasetsart University 2006年10月
記述言語:英語 掲載種別:学位論文(その他)
エンドウマメの種子活力を低下させる生理障害であるHollow Heart(HH)を発生させる高温の程度、高温に対して感受性の高い種子成熟期の特定、および発生のメカニズムの解明を行った。その結果、HHは、種子の含水率が70-80%の時期の25℃以上の高温で発生すること、その反応には品種間差があることを明らかにした。子葉向軸側の細胞が、高温によりデンプン蓄積不足を起こすことで発生すると考えられる細胞劣化がHHを誘起すると考えられた。(博士論文)
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Effects of the Field Environment before and after Seed Physiological Maturity on Hollow Heart Occurrence in Garden Pea (Pisum sativum) [エンドウマメ種子の生理成熟以前および以降の圃場環境要因がhollow heart発生率に及ぼす影響] 査読あり
Shinohara T. Hampton J G. Hill M J.
New Zealand Journal of Crop and Horticultural Science 34 ( 3 ) 247 - 255 2006年03月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
Hollow heart(エンドウマメ種子の生理障害で圃場出芽を低下させる一要因である;以下HH)を発生させる高温程度と感受性の高い種子成熟時期を特定するために行った圃場試験(3播種期x3品種)である。HH発生率は、種子含水率(SMC)が70-80%である時期の25oC以上の積算温度と正の相関があった。この高温への反応は、品種間で異なった。また、1品種のみSMCが15-25%である時期の高温に反応してHH発生率を増加させた。
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「ラッカセイにおける採種栽培の違いが種子の発芽とその後の生育に及ぼす影響」
篠原 卓
千葉大学 2002年03月
記述言語:日本語 掲載種別:学位論文(その他)
ラッカセイを供試し、結実期の土壌乾燥条件は、採取した種子の発芽と活力にどの様な影響を及ぼすのかを、2つの圃場試験により検討した。活力検定は、低温発芽試験、陽イオンおよび糖類の溶出量測定、圃場出芽試験で行った。結実期の土壌の乾燥は、採種した種子の発芽率、特に種子活力を有意に低下させること、幼芽が変色した種子を有意に多く発生させた。このことから、ラッカセイ栽培の盛んな関東地方は、結実期である夏期に、土壌を湿潤に保つことが有効であると提唱した。
(修士論文)