論文 - 藤川 智紀
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Effects of Stubble Mulching on Plant Growth of Pear millet and Soil Moisture Condition 査読あり
Yuzo Kobayashi, Shoko Yato, Tomonori Fujikawa, Takahiko Nakamura, Machito Mihara, Masaharu Komamura
lnternational Journal of Environmental and Rural Development-IJERD 1 ( 2 ) 44 - 48 2010年10月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
作物残渣によって土壌表面を埋設し、土壌からの蒸発を抑制するスタブルマルチをより効果的に適応するためにマルチ上に土壌を被覆した栽培を行った。東京農大内のビニルハウスでパールミレットの栽培実験を行ったところ、土壌被覆によって作物の生育が抑制される傾向があること、この原因としてマルチ材として使った作物残渣が吸水し、根の周囲に過湿状態が作られたことが考えられた。
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有機質資材被覆による土壌水分蒸発抑制の効果に関する基礎的研究 査読あり
小林裕三,谷藤祥子,藤川智紀,中村貴彦,駒村正治
東京農大農学集報 55 ( 2 ) 191 - 198 2010年09月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)
サブサハラ地域における農業生産の向上を目指し、現地で入手可能な有機質資材(作物残渣)を活用したマルチによる土壌水分蒸発の抑制を試みた。カラム実験による蒸発量の測定およびハウス内における陸稲の栽培実験からはソルガム残渣および木材チップの被覆による土壌水分の抑制は効果があること、陸稲の初期生育や出穂が促進されることが明らかになった。
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乳牛ふん由来のメタン発酵消化液の施用方法がコマツナの収量と亜酸化窒素発生量に与える影響 査読あり
藤川智紀, 中村真人
日本土壌肥料学雑誌 81 ( 3 ) 240 - 247 2010年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
乳牛ふん由来のメタン発酵消化液(消化液)を用いたコマツナの栽培試験を行い,施用量や施用方法が収量および亜酸化窒素ガス発生量に与える影響を調べた.土壌水分が十分にあれば消化液の肥料効果は化成肥料とほぼ同等であった.消化液を土壌表面に散布後放置した場合,ガス発生量は減るが,作物の収量も減った.5cm程度の覆土は,収量,ガス発生においても,散布後表土を撹拌することと効果は同じであった.
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点滴灌漑による灌漑水量と消費水量および灌漑効果-エコテクハウスにおける雨水利用と節水灌漑に関する基礎的研究(その1)- 査読あり
駒村正治,中村貴彦,藤川智紀,伊川綾,谷藤祥子,中村好男
東京農大農学集報 54 ( 4 ) 248 - 255 2010年03月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
東京農大内のエコテクハウスにおいて、雨水利用節水灌漑システムにおける水収支および節水灌漑効果について検討した。消費水量相当の灌漑量を施した場合に比べ、75%の灌漑量の場合でも十分な生育が見られ、消費水量を用いた灌漑設計よりも灌漑量を削減できる可能性が示唆された。灌漑量を50%にすると生育、生体重が明らかに小さくなり、過度の節水の危険性も示された。
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メタン発酵消化液の施用が畑地土壌からの温室効果ガス発生と窒素溶脱に及ぼす影響 査読あり
中村真人、藤川智紀、柚山義人、前田守弘、山岡賢
農業農村工学会論文集 77 ( 6 ) 605 - 614 2009年12月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
メタン発酵消化液(消化液)の黒ボク土畑への施用に伴う環境影響を調査するため,モノリスライシメータを用い2年間の栽培試験を行った.消化液は,硫安と同等に速効性肥料として作物に利用されるとともに,窒素の溶脱特性も同様であった.また,消化液施用にともなうN2O発生量は硫安を施用した場合よりやや多かった.
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Study on Stable Mulching as Effective Water Saving Practice 査読あり
KOBAYASHI Yuzo , YATO Shoko , FUJIKAWA Tomonori , NAKAMURA Takahiko , MIHARA Machito , KOMAMURA Masaharu
日本沙漠学会誌 19 ( 1 ) 309 - 312 2009年06月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
降雨の少ないサブサハラアフリカ地域での水の有効利用をはかるために、土壌表面を作物残渣で被覆するスタブルマルチの効果を検討した。栽培実験における土壌中の水分量測定結果からはソルガムの茎とバークチップのどちらも被覆材として土壌水の蒸発抑制効果が確認された。またマルチを施した場合、作物の大きさと生体重が大きくなる傾向が見られた。
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消化液を液肥利用するメタン発酵システムによる温室効果ガス削減効果 査読あり
中村真人、柚山義人、山岡賢、藤川智紀、清水夏樹
水土の知 76 ( 11 ) 981 - 984 2008年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
消化液を液肥利用するメタン発酵プロセスの温室効果ガス削減効果を定量化するために,発酵プラントでの物質・エネルギー収支,温室効果ガス発生量を測定した。システムの構成によっては二酸化炭素排出量を増加させる可能性があること,メタン発酵プロセスでエネルギー自給が達成できた場合,消化液と化学肥料を肥料として使用するプロセスの二酸化炭素排出量を同等にできる可能性があることが示された。
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メタン発酵消化液の施用による土壌から大気への温室効果ガス発生量の変化 査読あり
藤川智紀、中村真人、柚山義人
農業農村工学会論文集 76 ( 2 ) 85 - 95 2008年04月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
メタン発酵の生成物である消化液を農地土壌へ施用すると,亜酸化窒素と二酸化炭素などの温室効果ガスが発生する。発生する亜酸化窒素の地球温暖化への寄与は二酸化炭素の約1/3で、温室効果の観点からは亜酸化窒素発生の抑制にも考慮が必要である。メタンの発生量は二酸化炭素や亜酸化窒素に比べて小さく,消化液施用によるメタン発生の地球温暖化への寄与も小さい。
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農地土壌から大気への二酸化炭素ガス発生量の変動性とその評価 査読あり
藤川智紀, 高松利恵子, 中村真人, 宮﨑毅
日本土壌肥料学雑誌 78 ( 5 ) 487 - 495 2007年10月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
農地からの温室効果ガス発生量の予測を困難にしている原因の一つであるガス発生量の時間的,空間的変動性に注目した.裸地状態の農地と牧草地において,直線上の10点で地表からのCO2ガス発生量の同時測定を数回行い,どれだけのばらつきがあるかを計算した.また,その測定値のばらつきを統計的に解析し,裸地と牧草地では測定値のばらつきの大きさの時間変化の傾向が異なることを明らかにした.
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メタン発酵プラントにおける物質収支と消化液および消化液脱水ろ液の肥料特性 査読あり
中村真人, 柚山義人, 山岡賢, 藤川智紀
農業土木学会論文集 75 ( 3 ) 107 - 113 2007年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
運転記録や原料・精製物等の成分分析結果からメタン発酵施設における物質収支を求めた.また,生成される消化液及び脱水ろ液の肥料特性について考察した.その結果,メタンとして取り出せた炭素は投入した炭素の9.8%にとどまっており,原因として,原料に発酵不適合物である敷料が大量に混合していることが挙げられた.消化液,脱水ろ液はアンモニア態窒素とカリウムを多く含む,速効性のNK肥料と判断された.
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チャンバ付モノリスライシメータによる施肥窒素の動態観測 査読あり
藤川智紀, 中村真人, 柚山義人, 前田守弘, 太田健
農業土木学会誌 74 ( 11 ) 977 - 980 2006年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
不攪乱土壌を用いて施肥中の窒素の作物吸収と地下水への溶脱を同時に測定できるモノリスライシメータ法にガス発生量を測定するクローズドチャンバ法を組み合わせ,新しいモニタリングシステムを作成した.ホウレンソウ栽培をおこない施肥窒素の動態をモニタリングしたところ,施肥後の185日間で,施肥中の窒素の0.7%がN2Oガスとして大気に放出されたこと,37%が植物に吸収されたことを明らかにした.
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Transport phenomena of volatile solute in soil during bioventing technology 査読あり
Suko,T., Fujikawa, T. and Miyazaki,T.
Journal of ASTM International 3 ( 7 ) 374 - 379 2006年07月
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(国際会議プロシーディングス)
揮発性有機物による土壌汚染対策技術の一つであるバイオベンティングについて,そのメカニズムを明らかにすることを目的に室内試験をおこなった.除去率の時間変化を調べるための土壌カラムを用いた通気実験と微生物による有機物の分解速度を調べるためのバッチ試験の結果,バイオベンティングによる有機物除去を揮発と微生物による分解の二つの要素に分離することに成功した.
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Effects of bulk density and soil type on gas diffusion coefficient in repacked and undisturbed soils 査読あり
Fujikawa T、Miyazaki T
Soil Science 170 ( 11 ) 892 - 901 2005年11月
担当区分:筆頭著者 記述言語:英語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
土壌中のガス移動に大きな影響を与えるガス拡散係数への,土壌の密度や撹乱,ガスの種類が与える影響を調べた.測定の結果,密度が高い土壌や不撹乱土壌は,気相率が同じであっても拡散係数が大きくなることを明らかにし,その原因を間隙構造の観点から考察した.またCO2の拡散係数はO2やN2の拡散係数より大きいことを明らかにした.
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土壌ガス拡散係数予測モデルの提案と国内土壌への適用 査読あり
川本健, 小松登志子, Per Moldrup, 吉川省子, 藤川智紀
土壌の物理性 101 37 - 50 2005年11月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
海外で提案されている土壌のガス拡散係数の予測モデルを日本国内のガス拡散係数実測データと比較すると同時に,土壌間隙分布特性,基準間隙率といったパラメータを設定した新しい予測モデルを作成し,これらのモデルの国内土壌への適応の可能性を評価した.その結果,いくつかの既往のモデルは日本の土壌の拡散係数を小さく見積もることや新しいモデルは既往のモデル同様の精度が得られることを示した
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三宅島の新規火山灰土壌の物理性と今後の農業復興 査読あり
藤川智紀, 望月秀俊, 宮﨑毅
農業土木学会誌 71 ( 6 ) 479 - 482 2003年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
三宅島の農業復興のためには農耕地を覆う火山灰の取り扱いが重要な課題となる.噴火後の2002年2月に現地入りし,新規火山灰土壌の物理性を測定し,農業復興に向けた処理法を検討した.結果,坪田地区のスコリア型堆積物の物理性は元々の土壌に近く,下層土と混合することによって機能復帰が期待できるのに対し,御子敷地区の泥水型堆積物は,透水性が低く,有機物の混入などの早期対策が必要であることを明らかにした.
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耕盤層を有する土壌中のCO2, O2ガス挙動に関する研究 査読あり
藤川智紀, 宮﨑毅, 井本博美
農業土木学会論文集 71 ( 3 ) 397 - 404 2003年06月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
土壌中のCO2,O2ガス挙動に及ぼす耕盤層の影響を明らかにするためにカラム実験とシミュレーションを行った.カラム実験では,乾燥密度の高い層において,現場の耕盤層で観察されたCO2濃度の上昇とO2濃度の低下を再現出来た.シミュレーションの結果,耕盤層における微生物活動がガス濃度に大きな影響を与えることや表層における大きなガス移動が表層のCO2ガス濃度を低く保っている可能性が示された.
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田畑輪換圃場における土壌微生物数分布とCO2, O2ガス濃度分布の相関について 査読あり
藤川智紀, 宮﨑毅, 関勝寿, 井本博美
農業土木学会論文集 68 ( 4 ) 443 - 452 2000年08月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌)
田畑輪換圃場における土壌微生物数分布とCO2,O2ガス濃度分布の相関を明らかにすることを目的として現場測定を行った.その結果,ガス濃度分布は深さ方向に大きく変動するだけでなく著しく季節変化すること,それに対し土壌微生物数分布が殆ど季節変化しないことが判った.Fickの法則を用いてCO2ガス濃度分布を解析し,ガス濃度分布には微生物からのガス発生が大きく影響していることを明らかにした.